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第042話 「誉めてません」

どうも、ミケ乱です。


は~一次審査落ちた、すこしブルーになっています。

それでも来てくれる人がいるのは少し温まる想いです。


では続きをどうぞ~

「ってなわけで坊主はBクラスの試験受けろ」


「いきなり「ってなわけで」って言われて訳わからん」


「教会から情報が来てるし、この前の討伐だけでもランクアップできるからね」


「あ~確かに普通なら3~4匹だったりするからな~」


今いるのはギルドマスターの執務室、「魔法戦士の試練」の件がギルドまで流れているのは不思議な事じゃない。

ギルドに俺の情報を探ろうとする奴らは多いからだ、一部の神官は俺がズルでもしたのだろうと疑っているからだ。

今までランク高くてもクリアーできない事が多い、ギルドでも魔法戦士になれるやつらは数人いても最高がBランク。

しかもBランクだと金が掛かるから教会もギルドも下手に手が出せないでいる、それが10歳の子供にクリアーされたとなるとある意味顔に泥を塗られた感じだ。

ギルドはそう言った奴らを黙らすために俺のランクを上げさせようとする、そうすれば一応の面子は保たれる。


「だからお願い!」


「いや、可愛くおねがいされても」


「え~まだまだ良いほうでしょ?」


「可愛いより綺麗なお姉さんなんだから・・・」


「なら大人の誘い方のほうがいい?」


「10歳の子供になにを要求してるのやら」


なんとも漫才する人だなと俺は思うけど、ランクが上がれば疑いが出るって言うのもあるからな。


「それで俺がBになったらなったでランクを偽ってるって言われるだろう?」


「大丈夫です、連絡できるギルドは殆ど告知されるようにしてあります、ギルドカードのランクはギルドでしか出来ません」


横にいる秘書の人が何かの書類を確認しながら答えてくれる、この人はいつもながら真面目な美人さんだ。

会った当初からあまり目を合わせてくれない、物凄くクールな人だって印象を持っているくらいだ。


「そう言ったのも一応上や他のギルドに報告がいくんだよ、じゃないと国越えて活動なんて出来いないだろう?」


ギルドは基本国と連携する事が多いが絶対しないのは深い事情を教えない、戦争を起こす国は教えるが国の状況はかなり報酬が必要とされている。

国もギルドに聞くより自分たちで調べる事をしている、もし力で従わせようとするとギルドはその国を捨てることになるからだ。

ヘタをすれば攻め込む前に依頼するギルドがいなくなり、戦力もかなり落ちてしまう事になりかねないからだ。

そう言った事をした馬鹿な国もあったらしく、その国はギルドがなくなったことで民に信頼を失い国自体がなくなった。

今は自治区になっているため再びギルドが再開しているとか、ギルドは独特の組織として機能している。


「で?受けてくれる?」


「受ければいいんですよね、上がれませんでしたの方がいい?」


「いや、たぶん君なら大丈夫だろう」


「そうとは思えないけどな、ところでいつやるんですか?」


「これからでもいいぞ、一応試験官は決まっているからな」


「手回しがいいことで・・・」


「いや~そんなに誉めないでくれよ」


「誉めてません」


「ま~いいや、屋内訓練場にいってくれ」


「分かりました」


どうやら俺一人で行く事になったみたいだ、ギルドマスターの後ろに書類の山をみたら納得するしかない。

執務室から出ると直ぐに下に向かってカウンターで屋内訓練所に案内を頼んだ、屋内訓練所はカウンター横の通路を行けば行けると聞いてからそっちに向かう。

ギルドには通常二つの訓練場があって屋内と屋外の二つだ、屋外は広い場所に作られており数百人単位で訓練できる。

屋内の場合は多くて数十人くらいの大きさで、学校の体育館くらいの大きさしかない。

土も柔らかく砂みたいな土を配置しているため、倒れても投げ飛ばされてもあまり大きい怪我にならない。

そのかわり足が取られやすく訓練するにはもってこいの場所でもある、走るだけでも凄く効果があるからだろう。


「ここだな、屋内訓練所は」


俺が入っていくとだだっ広い場所に訓練用の刃をつぶした武器や盾が置いてある、日の光が入るように天窓や窓が多い作りだ。

訓練用武器の近くに二人の男の人がいた、一人はギルド員らしく書類を持っている。

もう一人は冒険者だろう腰に剣を持ち装備も鉄の胸当てや腕輪を付けてる、不精ひげの濃い金髪のオッサンって感じだ。

俺に気づいてギルド員が俺の方を向くとすぐにお辞儀をする、オッサンはどっちかって言うとなんか面倒くさい感じだ。


「お待ちしておりました、フォーレスト様」


「え~と試験官だよな?」


「はい、今回の試験の見届け役としています」


「それはどうもです」


「良いからさっさとはじめようぜ!」


ギルド員はどっちかっていうと爽やかな好青年みたいな感じだ、ギルドでは珍しいタイプのやつかもしれん。

さっさとはじめたい金髪のオッサンは俺を睨んでいる、どうやら本当にいやなんだろう。


「ズンゲイルさん、貴方はたしかにBクラスの魔法戦士ですけど最近依頼主から苦情が来てますよ」


「うるせいな、俺に言う前にさっさと初めて休みたいんだ」


どうやらこのオッサン魔法戦士らしい、しかもBクラスの実力を持っているみたいだ。

このギルド員の人はいさめているが暖簾に腕押しみたいだ、模擬用武器からバスターソードを手にとってオッサンは軽く振っている。

そのまま広い場所へと向かっていった、徹底的に聞く気がない不良冒険者ってところか。


「すみません、最近評判が落ちてるからイラだっていて」


「気にしません、ああいうのは何処にでもいますから」


自分の武器をバッグに入れてから模擬用武器に向かう、槍やら槌までさまざまな武器がある。

俺は比較的良質のロングソードを取る、筋力がなければ全然持てないが俺にとっては軽い方だと思う。

そして対峙するように広い場所へと向かう、ギルド員の兄さんも少し離れた場所の横にいく。


「それではBクラスの昇格試験を始めます」


俺はゆっくりと構えて試験に集中するのだった。



つづく

SSO知識:ギルド

大まかに分けて四つのギルドがある。

商品やら商売を扱う商業ギルド、武器防具薬とかを作る事をする製作ギルド、

魔法や研究を主にする魔導ギルド、そして荒事討伐とかをする冒険者ギルド。

細かいギルドもあるが大手のギルドとなるとこの四つになる、

殆どの場合は国は関わることがなく独自の組織化されている。

魔導ギルドは国どころかギルド間でも競争が激しい場合もある、ただみんな魔法の神アーシェ様の使徒でもあるため破滅的に戦う事はない。

殆どの場合はギルドの連携は凄く強い場合もある、個人の感情以外はあまり争いも生まれない。

何処が欠けても商売にならないと言うのが大前提と言うこともある。


では次回もよろしくな~~~~♪

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