第040話 「フィナーレだ!」
どうもミケ乱です♪
最近忙しくて暇が夜中って感じになっている、それでも眠くて寝てしまうほどだ。
休めるうちに休みたいなと感じる、でも俺の小説は基本勢いが多い所があるから眠くても書くことが多い。
そんな俺は働き者なのだろうか?
ではつづきをどうぞ。
魔方陣で飛んだ先はお城の中だった、普通の城より少し暗い禍々しい感じにみえる。
なんというか魔王城を見たときと同じ感じがする、しばらく道なりにあるくとデカイ扉の前まできた。
「あ~SSOの一つ、闇夜城ににてるな」
SSOの中期から後期あたりに更新された世界が魔界の地、その世界は4つの大陸と四大魔王が納めていた。
黒炎と戦力自慢の黒炎魔王が住む「終炎城」、闇鉱石や魔装武器が多い黒岩魔王の住む「魔岩要塞」、誘惑や妖艶な者達が多い黒妖魔王が住まう「黒森迷宮」、そして最後に漆黒な闇と死者や不死者達を従える最強の暗黒魔王が収める「闇夜城」。
似ているが違うところもたくさんあった、たとえば壁にかかってる絵や銅像やらはすべて「スーパーグレート木像君」だった。
倒した冒険者の上に立って腕を上げたやつとか、なぜか女神像みたいな格好した顔は「SG木像君」だったりと変だ。
「これはたぶん自我が生まれてるな、そして自我自賛でナルシストになっているようだ」
面倒になったので扉に向かうとフルパワーで扉を蹴り開けた、扉は激しい音をたてながら勢い良く開く。
そこは謁見の間でかなり広く作られた場所だった、本当の闇夜城だったら雑魚が並んでいるが誰もいない。
中央の少し高いところに本当なら魔王がいるが、今は「SG木像君」が偉そうにしかもマントをつけて座っていた。
片手にプラカードをもっている、「意思表示プラカード」という魔道具でSSO時代に一時期流行った無言プレイに使われたパーティーグッズの一つだったりする。
魔法を封じられた魔法使いが声の代わりにつかったり、サイレントダンジョンでの攻略アイテムでもある。
大体20行の文字を片面に書くことが出来て、表裏で裏返しながら会話をすることが出来る。
「え~なになに?『来たな!勇者!!我は待っていたぞ!』」
なんとも演技派な奴だな、まさか勇者と魔王の戦いみたいなのにしたいのか?
そのあとはお決まりな文句がくるのかと思うと面倒なのでミスリルの剣を引き抜いておく、そしてフルに強化魔法をかけまくる。
『平和が欲しければ我を倒してみよ!勇者!!』
「あ~はいはい、準備が出来たら潰してあげるから」
ポイントもつかって全体に20ほど上げていく、あいつを倒すにも色々と準備しておかないとな。
『勇者よ!聞いているのか!?』
「聞いてます聞いてます」
魔力を回復もちゃんとしておいて、フルで全力投球する用意をする。
もくもくと用意をしながら自称魔王と言う「SG木像君」を無視している。椅子から立ち上がった「SG木像君」は盾と木製のクレイモアを手にしている。
プラカードの最後は『行くぞ!』って書かれていたから始まるのだろう、俺も臨戦体制になりミスリルの剣を構える。
いきなりジャンプして俺に襲いかかってきた、木製とはいえ大きいクレイモアを振り回しているのだから力はあるのだろう。
相手の着地点や武器の方向を良く見てミスリルで受け流す、しかし重量と勢いが付いていたのか横に吹っ飛ばされている。
一回転してから着地すると「SG木像君」をみると床が軽くクレーターになっていた、それだけの重量と威力があることは一目瞭然だった。
「なかなかやるな。だが、俺にはそれだけじゃ勝てないよ」
今度はこっちからの攻撃をする、一気に間合いを詰めて一閃を叩き込む。
盾をつかったりして巧みに剣撃を流している、「SG木像君」も攻撃してくるがクレイモアだから突くと薙ぎしか使えない。
突きはほとんどが剣で裁きで叩き落としたり流したりする、薙ぎはジャンプやしゃがみで避けていく。
互角の剣撃戦を続けている。しかし「SG木像君」が盾を少し引いた、一瞬何がくるのかわかった俺は一瞬にして鋼のショートソードを鞘ごと盾にする。
そして盾が光ると同時に強い衝撃が来る、「シールドアタック」盾を使った突進攻撃が来た。
強力な衝撃でダメージを逃がすために後ろへと飛んだ、結果盛大に吹っ飛ばされ壁際まで飛ばされたのだった。
なんとか着地して睨むけど追撃がない、もしかするとスキルによる硬直時間があるのだろう。
元々「シールドアタック」は相手の体制を崩しそこに一撃を入れるのが普通、俺が威力を殺すために後ろに飛んだのが結果として追撃から逃れる事になったようだ。
さすがに手強い中ボス戦をしてる感じだ、SSO時代ある程度したらソロでボス戦もしていたくらいだ。
その頃のしんどい差よりかマシだと思う事で精神的に持ち直している、再び接近して攻撃を始める。
硬直時間が無くなってから攻撃再開されたがさっきみたいに「シールドアタック」は来なかった、警戒されているのと下手すると相手に隙を作る結果になるからだ。
だが、俺もさっきみたいな簡単な剣撃じゃなく魔法剣をつかった強撃を何度もする。ミスリル剣で盾とクレイモアを弾き上げると一気に力を溜める。
体勢が戻る前にスキル「剣術」の奥技の一つ「狂い咲く薔薇」、神速に近い突きの25回連続攻撃。
一突き一突きが残影となってまるで花が咲くような形になる、その威力と凶悪さから来た名前が「狂い咲く薔薇」っとなった。
だが今相手してるのは「SG木像君」だから紅くはならないがそれでも威力は変わらなかった、魔法剣のおかげで威力も上がっているため鎧すら貫通するほどの威力。
「フィナーレだ!」
25発撃ち終わる瞬間に次の奥技のモーションに入る、スキル「連射」のおかげで奥技もある一定の法則さえあれば連続可能で奥技なら5連続で使える。
「狂い咲く薔薇」の攻撃で間接が思うように動かなくなっている、のろのろと腕を持ち上げて攻撃してこうよとしている。
「「終焉の残心」」
発動と同時に「SG木像君」に風が吹いた、目の前に居たはずの俺は一瞬にして「SG木像君」の後ろにいた。
この技は早すぎて目で追いきれないほどの速度で斬る技だ、この技だけでHPの半分と魔力3割をもっていく。
体の筋肉が骨がぎりぎりと傷み訴える、代償はいってみれば人間の限界を超えた攻撃が肉体が持たないせいだと言う事だ。
「SG木像君」は振り向こうとするがすぐに真っ二つになった、斬られた事すら分からないほどの斬撃からなるタイムラグだ。
「まさか奥技を使うはめになるとか・・・はっきり言って今回のたち悪いぞ」
『そうですね、今回はどうも色々と変な因子が入りこんでいますから』
「いきなりですねアーシェ様」
『そうかしら?一応ここも神殿の一部なのよ』
「今まで来れなかったのは?」
『もちろん、そこにいる「SG木像君」が私を拒んでいたのよ』
「それって神より強い力がないと無理なのでは?」
『そこが分からないのよね、一応この子は私達の方で調べておくわ』
アーシェ様は今にも消えそうな「SG木像君」を光の球体にして手元に寄せる、アレは「SG木像君」が持っていた魂だ。
天界では一部以外は大抵魂の塊になってるとか、神様も有る意味精神体の一種だけど力で肉体に近い感じをだしてるのだろう。
『あ~あとあなたには経験値と私の加護がついたペンダントね』
手渡されたペンダントはアーシェ様の文様が書かれていた、このペンダントは身体能力強化や魔力運用効率化とか色々と加護が付いている。
魔法戦士の証でもあってコレを持つって事は魔法戦士と認められたと言うことになる、しかも今まで居なかったから本当の魔法戦士は今は俺以外いないと言ってもいい。
『ありがとうね、他の神殿もよろしくね』
「はい、分かりました」
すっとアーシェ様が俺に近づいてほほにキスをするとす~っと消えていく、俺は唖然としながら部屋が光だすのを見つめていた。
つづく
SSO知識:技と奥技
スキルには大抵技と呼ばれる攻撃と奥技と言われる威力が絶大な技がある。
技の場合は基本は硬直時間が少ないのが殆どだ、威力が上がれば上がるほど硬直時間が長くなる。
その代わり連続コンボが可能で硬直時間を利用して他の技を出す事が多い。
奥技は威力は絶大なものが多いがモノによってはHPが削られていく、簡単に言えば命を削るのと同じことだ。
最大コンボは5連続でそれ以上は硬直時間が発動する、硬直時間も下手すると30秒もかかるほどだ。
では次回もよろしく。




