第037話 「大雑把になったけどな」
どうも、ミケ乱です
今回はすこしほのぼのしてます、ってかルンの再登場!
ルンがなぜ出れなかったかというお話w
では続きを
今日は屋敷の部屋でゆっくりとしている、この屋敷にあった魔導書を持ってきて読書をしている。
コロンさんは屋敷の手伝いをしてもらっている、俺に付ききりじゃないのもうれしい。
「むにゅ・・・ますた~おひゃようごじゃいまん・・・zzz」
ルンが半分寝ぼけた顔で起きる、ルンはフル回復まではまだ程遠い。
「ボックスバッグ」は一応体力回復や魔力回復にいいから作ったけど、それでもルンのレベルだと本当にスズメの涙程度だ。
だからバッグの中で殆ど寝てもらっていた、たまに起きてくる以外は殆ど「眠り姫」って感じだった。
パスをつなげるにはそれなりの実力が必要だけど、今はルンの魔力を戻さないとつなげた勢いで気絶する可能性があるからだ。
枯渇しかけた魔力をパスから大量の魔力を送り込むのは、消防ホースでワイングラスに水を入れるのと同じくらいに危険だ。
スキルで「魔力回復」ってのもある意味枯渇するくらいまで魔力を使ってもスキルが制御してくれる、レベルが上がっていけば回復速度も上がるがその分ちゃんと魔力の通りの制御をスキルがしてくれるからだ。
「ルン、どれくらい回復したかい?」
「ん~~~、一応3割くらいは回復したみたいです。全力回復するまでまだ時間が掛かります」
補足だけど『フェアリー』は基本森にいて自然から魔力を供給されている、森のない街中だから寝て回復するしかない。
森の中なら普通の倍以上の回復をするが街中だとどうしても回復しない、ボックスバッグで促進されているけどそれでもスズメの涙程度の回復だからだ。
王都近くの森はあまり入れないのもある、あそこはある意味王族直轄地になるからだ。
あそこで取れる実や素材は王族の持ち物って言うのもあるし、下手にはいれば首が飛ぶくらい厳しい。
管理がお爺様の部隊が殆どらしく、厳しいお爺様の部隊だからその目をくぐって入る事は容易ではない。
俺は普通には甘いが仕事は仕事って考えはちゃんとしているらしい。公私がちゃんとしてるのはフォーレスト家の特徴だと言う。
父様もそういうところはあるがまだまだ甘いところも多い、特に俺を守ろうとした時の行動はすごかった。
オーク戦の後は俺の自由にさせるみたいだった。はっきり言えばそこら辺の三下程度なら瞬殺出来るとわかったからだろう。
「一応パスを繋げるには半分の魔力まで戻らないと危ないからな」
「下手すると私が魔力酔いしますし」
「いや、下手すると死ぬかも・・・」
「・・・冗談ですよね?」
「・・・・」
「いや~~~」
ルンが頭を抱えて泣いている事だって本当のことだからな。SSO時代だとシステムがアシストする事で出来るが今は現実だからシビアだったりする。
魔力の力加減はSSOより難しいところもあるけど、やり方しだいでは強力な魔法の開発に役立っている。
「魔力操作」を持ってるから問題ないけど念には念を押しておく事がいい、ちょっとしたことで色々と大変になるからな。
「ま~俺も魔力操作はするから大丈夫だ・・・・と思う」
「そこははっきり大丈夫って言ってくれないんですね!?」
「ま~人間初めてなことは手加減が難しいからな」
「マスターは昔から慎重な方ですから、多分大丈夫だと思いますけど」
「戦いは大雑把になったけどな」
「昔のマスターカムバッーーク!?」
ルンよそれは大げさだぞ、俺だって昔みたいに慎重にしてるつもりだぞ。
ただちょっと強くなったくらいだし、全力を出せばそこら辺の一般人より強いお子様だけだ。
「しかたないだろ、なんせ転生なんだから」
「ならちゃんとしてくれますよね?マスター」
「やるよ、だから回復するまで待っているんじゃないか」
「そうですよね、私も早くマスターとパスを繋げたいです」
うれしそうにしてるルンをみて俺は微笑みながら撫でる、撫でられるのがうれしいのかすりすりと頭を擦り付けてくる。
「ま~気長に行こう、「ホーム」は逃げやしないし」
「はい、マスター」
再び魔導書を読み出す俺と俺の頭の上でうれしそうしてるルン、そんなほのぼのした一日が過ぎていた。
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ちなみにユーフィちゃんはというとお城でお稽古の毎日だったりする、セフィーがまったりしてるのを感じてか稽古途中で。
「あのなでなではユーフィのなの!」
っと言った声が響いたとか、女の勘は凄く怖いものだと思うけど周りは変な顔するばかりだった。
つづく
SSO知識:「ホワイトフェンリル」
Aクラス魔物、ウルフからすれば四回目の上位進化系。
棲息地域が限定的で北の冬山に現れる、同じ上位の「フェンリル」がいるが万能型で「ホワイトフェンリル」は特化型。
寒さに強い分火や雷に弱い性質を持ってる、技として「ハウリング」で吹雪を吐くこともある。
毛皮や牙は希少価値があり、その肉も大味だが美味しいということ。
では次回もよろしく~




