第035話 「それは言いすぎだよ」
最近寝違いの筋肉痛で目が覚める、ミケ乱です。
いつの間にか6666件のお気に入りになっていたのを見逃した(><;
PVも250万超えているし、寝違いでダウンしてしまったのが残念です
ではつづきを
「ちょっと待て・・・なにか?千以上の「ウルフ」と戦った後に「ホワイトフェンリル」と戦ったのか!?」
目の前にいるのは王都ギルドマスター事、「ナタリア・ナイル」が悲鳴に近い声で喋っている。
今要る場所はギルドマスターの執務室、ここでの会話は外にまで漏れないとの事でこの部屋に案内された。
「普通に考えれば尋常じゃないけど・・・「操獣士<<テイマー>>」がいればできるだろう、実際それらしい影も見たし」
「操獣士<<テイマー>>」はSSO時代ではペットを飼うためにスキルを取る人が居た、凝った人は「ドラゴン」も使役していた人もいたくらいだ。
愛玩用の魔物から戦闘用の魔物までSSOで使役出来ないのは一部を除いて殆ど出来ていた。一時期はやった「魔物娘ハーレム」ってのもあった。
ちなみに俺は希少価値の魔物も手にしていた、「ホーム」に行けばまた契約するつもりでいる。
「いやいや、確かになんでそんなに「ウルフ」がいたのかってのも気になるが君の戦闘能力も気になるぞ」
「所詮はウルフと同じようなやつだったから問題は無かったけど?」
「君は「ホワイトフェンリル」の討伐レベルを知ってるの?「+A」ランクだぞ!?」
「そうなんだ、てっきりBかAクラスだと思ってた」
「いいか?+Aクラスの場合最低でも10人くらいのAクラスの奴が対応可能なの。同じ+Aクラスの奴らでも3~4人は必要だ」
「ソロで倒せる奴じゃないって事だね?」
「しかも、その前に千以上の「ウルフ」は最低でもBクラスの討伐だぞ。下手するとAクラスになる」
「「ウルフ」と「ホワイトフェンリル」の合間があったからな。その間に装備点検やら回復で何とかしたからだろう」
実際あの千匹切りの直ぐ後だったら無傷って訳にはいかなかったはずだ。多分、元々はウルフだけで俺を倒すつもりだったのだろう。
だが、千越えしたものだから慌てて「ホワイトフェンリル」を送り込んできた。だから、タイムラグが生じたのだと思う。
実際「操獣士<<テイマー>>」にも攻撃できたのも大きい、「ホワイトフェンリル」を使うほどのレベルからしてAクラスの奴らって事になる。
「ウルフ」は「ホワイトフェンリル」が統率していたのだろう、そうでなければあの数を使役するのは難しいからだ。
「でどうする?「ウルフ」だけ報告として「ホワイトフェンリル」は伏せておくか?」
「いや、証明部位を渡してくれ。上に報告と国にも報告しないといけないから」
ギルドも一応異変があれば国に報告しないといけないから。あと、上と言うのはギルド運営をしてる長老たちだ。
長老っていっても実際は高年齢で国ごとに犯罪リストや魔物のリストを教え合う人たちだ。経営にはあまり顔は出さないがギルド同士の橋渡しになっている。
「さすがにタダ働きはゴメンだぞ」
「分かっている、それと君のBクラスへの推薦が来ている」
「まだCランクに上がったばかりだからいいよ」
「いいのか?一応今回のウルフの数を考えると問題ないと思うが?」
「功績より経験、どんな事でもやっておかないとこの前みたいな奴らとトラブルが絶えない事になるからね」
「君、子供らしくない子供だね」
「子供だからって考えないよりいいはずだよ」
「そうね、っとまず「ウルフ」千匹で金貨250枚と「ホワイトフェンリル」で金貨500枚で750枚だな」
「どうもです」
金貨の入った袋3つをバッグに入れるフリして「インベントリー」に入れるとちゃんと換算されて出てくる、お金の表示もそれだけ換算されているが俺の所持金を考えると1~2割にも満たない。
バッグをぽんぽんと叩くとナタリアさんがじっと見詰めている。バッグの事を不思議がっているのだろう。
「その「アイテムバッグ」は凄い性能だね。普通はそいつの限界筋力と生命力を割った重さしか持てないのだけどね」
「たまたまいいのが見つかっただけですよ。多分しらないで売ったのが回ってきたのでしょ」
「入れた本人か、許可した人間しか取る事ができない。普通なら貴族に売ったりしてそこそこ儲けるはずよ」
「僕の町では「使えるものは何でも使え」が普通ですし、貴族っていえば家くらいしか居ませんし」
しかも、貴族を会社の上司と考えると騎士は殆どが社員と変わらない。元貴族の三男四男っていうのもいるけど貴族らしい奴らは一人もいない。
家の騎士団は元貴族だからって言って甘やかしたり傲慢な態度もさせないでいる。もしそんな奴が居たら父様と母様の地獄の特訓がまっているからだ。
3日もすれば半分廃人化していき、一週間もすれば忠誠心と義侠心がどれだけ大事かという事をぶつぶつ呟きだす。
一月もたったら完全に真人間になって戻ってくるほどだ。ちなみに町の近くにいた盗賊達も今では町で真面目に働いている。
新しい盗賊達が来ても殲滅か改心(洗脳?)して町のために働く方が多い。父様も相当悪党じゃない限り殲滅はしない。
「だから、家が買い取って王都で売ったりして資金にして町作りに貢献してるよ。家の場合金欲しいなら自分で稼げるから」
「そうだね。あいつらならドラゴンだって逃げ出すくらい強いからな」
「それは言いすぎだよ」
くすくす笑いながら「ホワイトフェンリル」の牙と「ウルフ」の牙千組が入った袋、「ウルフ」の毛皮を500ほど出しておく。
秘書さんや荷物もちとして入ってきたギルド員に言って持っていかせる、その後は一応推薦はあるから何時でもBクラスの試験を受けにくればいいと言われてから分かれた。
もう依頼を受けてもよかったけど予定の金額があるから一応武器を探しに行くことにした、王都なら絶対あると踏んでる隠れ武器屋を探すためだ。
SSO時代も普通の武器屋より性能の良い武器は大抵見つけにくい、表通りは基本貴族や金持ちを満足させる武器ばかりだったし。
武器の性能でいえば中の中がほとんど、よくて中の上と言ったところだ。
その代わり飾りや見栄えだけは上級になっている、殆どが式典や礼法用の武器だったりする。
だが実戦となると見栄えより信頼性の方が勝るからだ、早く「ホーム」に行きたいけどさすがにまだ無理があるからな。
手堅く足元を固めるのが俺のやり方だ、前世でもそうした下地をしておくことで仕事をこなしてきたのだから。
そして俺はSSOの記憶にあった場所を探すだけだった、王都一の武器職人が居る「トイボックス」という武器屋を。
つづく
SSO知識:「操獣士<<テイマー>>」
元々SSOでペットを買えない人のために作ったスキルだったが、プレイヤーの希望で乗馬や乗獣や友に戦うパートナーみたいなスキルになった。
たまにブリーダーみたいなプレイヤーもいて強くかっこいいのを求める人が多数に増えていき、とある町では猛獣ランドと言われるほどにプレイヤーがつれまわしていた。
ホーム持ちの人は色々と揃えて、某携帯ゲームの主人公のような格好して遊んだ人もいるとか。
スキルの基本は「契約」「乗り/下り」「解約」がある、レベルが最高に上がれば神獣クラスとも契約できる。
では次回もよろしく~~~!!!




