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第022話 「ならしばらくは大丈夫だろう」

どうもミケ乱です


最近、暑さで頭から湯気が出そうです。こと海外だと季節がないから大変です。

エ○ァの環境ってこんな感じかな~っと思い、少しだけ頭をめぐらせています。


では、続きをどうぞ

王都まであと1日の朝、寝ていた横で何か動く音が聞こえる。

目をこすりながら音の方をみると、ルンを入れているバッグが動いている。どうやら起きたようだ。

俺は毛布から体を起こして、顔を拭いてからゆっくりとカバンを開ける。そこから飛び出しルンはあわてて回りを見ている。


「何をするんですか人間!あんな狭いところに閉じ込めて!まさか私を手篭めにするつもりですか!?」


「あ~落ち着け」


「落ち着けますか!私に命令できるのはマスターだけです!あなたのような貧弱な人間に・・・」


「ID:タウザン・ヘッド、PASS:XXXXXXXXXXXXXXX」


「IDとPASS確認!?ってマスターなのですか!?」


「久しぶりだね、ルン」


「マスター!!!」


俺のことを認識したのか飛びつくように抱きついてきた。SSO時代はいつも俺の頭に抱きついて来いた。

今は、AIの頃より表情豊かで少し感情が高ぶっている状態に見える。怪我らしい怪我もないみたいだし。


「でもマスター、昔とは違うと言うより若くなっていますか?」


「たぶんあと8年くらいすればあのアバターと同じ感じになるとおもうよ」


「そうですか。あと、ホームはどうします?」


「あるの?」


「ええ、皆マスターの帰りを待っています」


「それにしても、ルンはどうしてあんな場所にいたんだい?」


「私もホームに居ました。でも、こちらに来た時にマスターと同じ魔力を感じて、いてもたってもいられなくて・・・」


「僕を探しにきたというわけか。今、ホームは誰に管理をまかしているの?」


「ドラゴン種のリーダーです」


「あ~あいつか、ならしばらくは大丈夫だろう」


プライド高いわりには人間にはかなり寛大だったから他の種族とも調整するだろう。ホームに来たのも元の土地が奪われたからだ。

SSO時代、竜族は結構狩りの対象だった。でも、一部の知性あるドラゴンは極力戦いをさけていた。

プレイヤーの一部は、彼らを貧弱なドラゴンとして気にも掛けなかった。俺もたまたま弱っていたドラゴンと契約した。

しかも弱っていたのは隠れすぎて狩りができなかったからという理由だった。俺のインベントリーに入っていた大型魔獣の肉を食べたのはいいが、一族も助けないといけなくなった。

そのころちょうどホームを手に入れたのだから運がよかったと思う。ドラゴン一族を俺のホームで飼うことになった。

その後、そいつは俺と連戦を重ねいつの間にかドラゴン族最強となっていた。ホームでは一族のリーダーにまでなった。


「それにしてもホームがあるのはびっくりだよ。神様のせいかな?」


「神ですか?SSOでの神は製作者たちですから・・・」


SSOの時代は、神として出てきていたのは製作者の数人だった。加護神とは違って最高神として3神がいるのだがこの3神はSSOではイベントを起こすイベント神としてしられていた。

更新があるたびに出てきて、プレイヤーたちに課題を出す。課題をクリアーすれば特典をもらうことが多かった。

たまに馬鹿やって怒らせてしまう人たちだったりする。でも、楽しいイベントが多くプレイヤーからは人気があった。


「あの人たちじゃなくここの世界の神さ、簡単に言えば創造神かな?」


「そうなのですか?わたしにはわかりませんけど」


「この世界はSSOをベースにしてるみたいだけど、完全に同じじゃないみたい」


「まず魔法の運用だ。自由度が高いけどこっちの人たちはレベルが低い」


「私もそれは思いました。魔獣たちは少し強い程度ですけど」


「あと、重要キャラもいるけど性格はそのままじゃない。やっぱり魂の問題だと思う」


「そうなのですか?自然だと思いますけど」


「自然すぎるからだよ、問題じゃないけど」


「そうですか、では私はどうすればいいのでしょう?」


そうだった父様達には、フェアリーは珍しいから下手すると色々と問題がある。できれば友達になったと言っておくしかないかな。


「ルン、一応魔力がなくなって困っていたフェアリーになれ。それから俺と契約したと言えば問題ないはずだ」


「わかりました。といいますかさっきのID確認でマスターとして登録されています」


「そうなのか?あとで確認するか。とにかく父様にはそういうことにしとけばいいか」


っとすると外にメイドのコロンの気配を感じた。どうやら俺を起こしに来たのだろう。

このテントも小さいと言っても6畳くらいの大きさだ、簡易なベッドもある貴族用のテントだ。

防音と防寒と対魔と対衝撃とかなりハイスペックな魔道具だ。高級ならもっと豪華なのがあるが俺はコレで良いと言った。


「セフィー様~おはようございます~」


「コロンさんおはよう」


「おや~フェアリーさんは~元気になったのですね~」


「ああ、名前はルンだよ。契約したから今日から家族だよ」


「そうですか~私はコロンと申します~よろしくお願いします~」


「ルンよ、よろしくね」


「それでは~セフィー様は~お着替えをして準備しましょう~」


「はいはい、自分で着替えるから」


「セフィー様は~私から~仕事を取り上げますの~~?」


それよりも恥ずかしいんだけどな。コロンさんはけっこう頑固だから下手に断れない。

最後には泣き顔になるから俺が折れるしかない。ルンはなんとなく分かったのか苦笑してる。


「では~着替えさせますね~あら~」


「え?」


変な声に振り向けば俺にのしかかるように抱きついてきた。どうやらこけたらしい。


「セフィー様~ごめんなさい~と言うか~ああ~ん、あまり動かないでください」


「ふがぐが」


「マスター、まさかこっちでも同じことになっているのね」


「ふがごうふぉらー」


「あまり動かないで~んっ~」


SSO時代からこうだ。NPCはなかったけどプレイヤーにこけて、のしかかれる事が多かった。

相手もわざとじゃなく本当にこけただけだ。俺も何かをしたわけでもないのに巻き込まれる事が多い。

絶対にわざとしたと思われるが、それ以上に何度もあるからある意味呪いに近いかも。

とにかくコロンさんを立て直して着替えを再開した。なれたと思うけど多すぎて大変だよ。


そのあと、何事もなく王都に着いた。もちろんあの盗賊たちもちゃんと運んだ。

王都についてから直ぐに警備の騎士に盗賊を渡し、賞金首はいないがこの頃被害を出してる盗賊だった。

こうして俺は王都に着いたのだったが、またこの後大変なことになるのは今の俺でも予想は出来なかった。



つづく

SSO豆知識:

イベント3神:アップデートに合わせてイベントやお題をだして解かせるという神。基本はAIが対応するがイベント時だけ製作者がログインして使う事がある。

イベントの難易度は結構なものが多いがその分かなりの景品がもらえる。


では次回もまたよろしく。

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