第098話 「これってフラグ?」
どうも~月影ミケ乱デス!
今、微妙な気温で風邪になりそうになっています。
日本の風邪薬はあまり効かなくなってきて、今は海外のお薬を使っている。
皆さんも健康には気をつけてください。
では、続きをどうぞ。
翌日、城の中にある「ホーム」に到着した。
中世期のお城には似つかわしくない、日本の武家屋敷みたいな家だ。
正門から入ると、そこは映画や時代劇によく見られる日本屋敷だった。
SSO製作者の趣味なのか、意外に日本に由来する物がデータとして入っている。
武器や建築だけではなく、船や生活用品まで色々と揃えていた。
SSOでは東の海を超えた場所にある王国と言う設定で、飛空艇を手に入れた後に行く事になる。
「いつ見てもいい作りだよな、製作者のこだわりすぎだな」
「私も始めはびっくりしたくらいです」
「ここはかっこいい家だもんな~」
「昔の文献で読んだ事があります、何でも海を超えた遠い東の地にある家とか」
「これは木でできているのですか?どうやったらこんな綺麗に揃えられる?」
俺とルン以外はここはめったに来ない、フィンとシーリアン達が一緒についてきた。
ほかの子たちは用事で来れず、花香山之神は神社以外はあまり出回らないからだ。
フィンの場合は細かな仕事ができない、勉強はある程度できるが集中力が散漫だから長続きしない。
ラクラが居れば暴走するフィンを止める事はできる。今も廊下の歩く音が気に入ったのか廊下を行ったり来たりしている。
普通に軋みの音とは違い、まるで鳥か虫が鳴いている音が聞こえてくる。
この構造は昔の武家屋敷なら標準装備だからだ。侵入者用の警告音と他人に醜態を見せないための時間稼ぎだとか。
「あははは~面白い面白い」
「きっちりしているのに音がなる、ミスとは思えない面白い音をします」
「私にしたらありがたいかも知れませんね、警備する側からも侵入する側にも」
シーリアンは必要以上の音を立てないように歩き、アーネスッテは構造に興味をもっていた。
フィンは音の違いを知ってから、それで曲を奏でている。
このまま遊ばせてもいいが、くつろぐ場所に案内しておかないといけない。
今回は「ホーム」の管制システムにアクセスしないといけないからだ。
俺はみんなを客間に通しておいて奥間へと向かう。この奥間はこの屋敷の中枢になる場所だ。
ほかの人たちは入れない結界が施されている、入れるのは俺とルンの二人だけ。
フィンは付いて来たそうだったが、お菓子の誘惑には敵わなかった。
ほかのみんなも飽きない用に、表向きの文献やら資料を見せている
「奥間はひさしぶりですね、最後にちゃんと整備と設定はそのままなはずです」
「それならいいけど、変な設定はしてないよね?」
「それはありません、極端にしたらほかに負荷がかかりますから」
SSO時代ならリセットをかませるけど、現実だといろいろと無理が出るらしい。
ともあれ、俺は奥間の椅子に座る。奥間の部屋はこの椅子以外なにも無いからだ。
この椅子がメインの操作シートで、「ホーム」の全設定監視情報管理もできる場所だ。
俺が座ると空中電子モニターが展開される、SF的な俺の視界に見える範囲に大量に画面が現れるからだ。
「生態系は25%増加か、絶滅は1%にも満たないと。後は大陸の拡大規模は30%増大か」
「広がったから増えたというのが正しいです」
新種はいないが今までより多くなってきたのはいい事だ、絶滅種に近いやつらも居たからだ。
竜族も年々増えて来たらしい、主にエレメント種は多くても200は増えたと表示されている。
自然の動物や家畜も放し飼いにしている、管理は花香山之神がしてくれている。
ほかの幻獣は竜神で対処されている。あと、気になるのは俺が座ったと同時に送られてきたメールだった。
「これってフラグ?」
「それは違うと思いますマスター」
「でも・・・送り主が「神」って書かれてる時点で怪しさ満点なんだけど」
「明確だからいいのでは?」
メールを開くと内容を読み始める。この世界の言葉ではなく日本語で書かれている。
これだけで神々とは違う、創造神の方だとわかってしまうことだ。
『久しぶりよの~、元気しておるじゃろう。
この手紙を見ておると言う事は、「ホーム」に着いたころじゃろうて。
さっそくじゃが、お主の「ホーム」は改造しておいた。
細々しい事はチェックしてみれば分かるが、大まかに改造はホーム自体が成長するようになっておる。
少しづつ成長じゃから無理にはならんはずじゃ、成長すればお主の地球位の大きさになるじゃろう。
あとは、SSOの課金用アイテムを送ったくらいじゃ。
では、また何かあれば連絡する。
今はお主の好きに生きることじゃ、それがワシからの願いじゃ。
神より』
ちょっと待て、課金用アイテムだと!?
まさかあのアイテムないよな?メールを消してすぐに倉庫内のアイテム覧を呼び出す。
そこにはかなりの個数があり、SSO時代に揃えた装備やアイテムなどが保管されている。
「インベントリー」と同じく入ってる物の閲覧と取り出しが可能だからだ。
見覚えのある物が多くある中、課金用の閲覧が見えた。
そこには膨大な量のアイテムが並んでいた。買った覚えのないアイテムが数種類あった。
その中に入っていた、たった一つだけ使った事がないアイテムがある。
それがこの「包囲殲滅魔法 インフィニティメテオストライク」と言う使い捨て魔法だ。
魔法の中でも禁術の部類に入り、使うにも膨大な魔力が必要となっている。
だが、この使い捨て型の魔法なら誰でも使う事ができた。
言ってみれば、核爆弾のスイッチを赤ちゃんが持ち歩くのと同じ事だ。
完全封印の中に入れないんと行けないくらいだ、あとはそれほどでもないが強力なアイテムが多い。
「神様って俺に世界を征服しろといいたいのかな?」
「いえ、普通に楽しんで欲しいのかもしれません」
ある意味精神疲れを感じる瞬間だった。
つづく
SSO劇場「白竜が行く!」(ルンはセフィーと一緒に居ますw)
白「ミャ~」
花香山之神(後は花と)「あら、珍しいわね。竜がここに来るのは」
白「ミャ?」
花「なるほど、マスターの魔力を使って生まれたタイプね?」
白「ミャ~~~」
花「ええ、知っているわ。私もマスターとは長い付き合いよ」
白「ミャミャミャ~ン」
花「そうよ、マスターは今も昔もそんなに変わらないわ」
(白竜を抱きしめて優しく撫でる、白竜は気持ち良さそうにしている)
白「ミャ~~~~ン」
花「そうね、でも私はこの神社から出れないの」
白「ミャ?」
花「土地神としてここを離れる事ができないの、それでも不自由とは思った事ないわ」
白「ミャ~~~」
花「大丈夫よ、ここは皆がいるから」
(この後、白竜は花香山之神と一緒に日向ぼっこをしていたとか。チャンチャン)




