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お色気要員の負けヒロインを何としても幸せにする話  作者: 湯島二雨
第18章…パワーアップした俺と酔った柚希のイチャラブ

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あっちの方もパワーアップしてしまった

 山での修行、父さんや執事との追いかけっこ、サードのおっさんとの戦い。

それらの辛いイベントを、柚希のおかげでなんとか乗り越えた俺は、パワーアップした。

具体的に何がどうパワーアップしたかというと、身体能力も戦闘力も上がったし、さらに頭痛も()()克服できた。完全に頭痛がないわけではないが、このくらいならもうないも同然だ。


そんなパワーアップした俺だが、ちょっと悩んでいることがある。

悩みといっても辛かったり苦しかったりするものではなく、むしろ嬉しいことなのかもしれないけど。



 真夏の夜、俺は柚希と、夏の暑さにも負けない熱いセックスをした。


セックスの後、柚希はベッドの上で体育座りで太ももに顔を埋めて丸くなっていた。彼女の身体からは今もまだセックスの余韻が残っていて、火照った肌と荒い呼吸がとても艶かしい。



「ごめん柚希、痛かったか……?」


柚希は俯いたまま顔をブンブンと横に振って全力で否定した。


「違う……違うよ柊斗。よかった……すっごくよかった!

でも、その……すごく激しくて……すごく体力を消耗して疲れちゃったというか……」



真っ赤に染まった頬で、俺と目を合わせられずにすごく恥ずかしそうにモジモジにながらうずくまる柚希の姿が、俺の股間に超グッと響いた。



「ごめんね柊斗、柊斗は何も悪くないの。私の体力がザコなだけだから。

私のことをここまで強く求めてくれたのはすごく嬉しい。ありがとう」


「こちらこそ、ありがとう……」



まあ俺の悩みというのは。

魂がパワーアップしたことにより、戦闘力だけじゃなくて性欲の方までパワーアップしてしまったということだ。


もともと性欲は強かった俺がさらに強くなってしまったのだ。もう性獣だ、スケベの化身だ。一歩間違えたら大迷惑になりかねない。


性欲もそうだし精力も超パワーアップした。

さっきちょっと柚希に挟んでもらったんだけど、射精の勢いや精液の量がえげつなかった。自分でもドン引きした。柚希は嬉しそうな反応してくれたけど。柚希がいいならいいんだけど、さすがにこれはどうなのって感じだぞ。


精力アップは男にとって喜ばしいことだけど、限度ってもんがあるだろ。人間のレベルじゃねぇんだよちょっと悩むわこれは。


どのくらいヤバイかというと、柚希がそばにいるだけで勃起するくらい。

……いや、それは今までと変わらないか……平常運転いつも通りな気がする。

しかし今日だけでもう3発ヤったのに柚希を見ているだけで大事な部分も元気すぎて、下半身に分厚い核でもあるかのように無限に情欲を煽られていく。


まだまだ、もっともっと柚希と交わりたくてたまらない。

だが柚希は疲れている。これ以上柚希に負担をかけるわけには……



「……スー、スー……」



あ、柚希寝た。

うん、これでいいんだ。俺ももう寝よう。


柚希をちゃんと寝かせて布団をかけてあげる。そして俺も寝る。

柚希の寝顔も可愛すぎる……



…………

……


ムラムラギンギンと発情しまくってて全然眠れなかった。




―――




 次の日になっても、超強力性獣の俺は未だに発情していた。

柚希に触れたい、揉みたい、吸いたい、挟まれたい、交わりたい、そんなことしか考えられなくて柚希依存症中毒症状をこじらせて、指が震えてくる。


これ本当にヤバイな。365日24時間柚希とヤりまくっていないと気が済まないと思うくらいヤバイ。当たり前だがいくら柚希が彼女とはいっても365日24時間は無理である。


今日の柚希は同じサークルの友達と遊びに行くと言っていた。今俺は1人で寂しいが、柚希にも都合がある。いくら彼氏だろうと俺が文句を言う権利などないのだ。仕方ないのだ。


とにかくこのままではいけない。柚希は胸がでかいだけとかエロしかとりえがないみたいに周りから思われているのを完全否定したいのに、俺がこんなんじゃ自らそれを証明してるみたいになってしまっている。本当によくない。今の俺に彼氏の資格はない。


超絶強化されてしまった性欲を1人でコントロールできるようにならないといけない。

1人で性欲処理すればいいだけの話。前世で彼女ができそうな気配が1ミリもなかった俺は前世でマスターベーションしまくっていたんだ。自慢じゃねぇがマスターベーションは上級者の自負はある。


しかしだな、ここは柚希の家だ。柚希の家でそういうことするなんて……いや、だからこそ興奮するのではないか。やれば間違いなく興奮するけど、柚希の神聖な家を穢したくない……いやもうすでに柚希とヤりまくっているんだから今さら穢すのがどうとか心配するのは意味わかんねぇよな。いやしかし1人でする行為はどうしても汚らわしい印象が強くてだな……


それに、1人でするのはなんかイヤな気持ちもある。精子の1匹も残さずすべて柚希に捧げたいと思っている。1人で出してしまうのはすごくもったいない。前世ではすべての精子を無駄遣いしちまったからなおさらそう思う。


やっぱりやめようか……でも気持ちよくなりたい……

シコろうかどうか迷っている時間があまりにも時間の無駄であった。



俺は洗面所で顔を洗って気合いを入れようとした……が。


その時に柚希のブラジャーを発見してしまった。別に堂々と晒されているわけではなく洗濯物としてカゴに入っているだけなのにわざわざそれを見つけてしまった。

気づかなければよかったのにそういうのに敏感に反応してしまう俺のスケベさが哀れだ。


マズイ、今の俺は情欲大爆発寸前だというのに、柚希のブラジャーを意識してしまったら、我慢できるわけがない。

純白のブラジャーの生地と可愛らしいリボンが俺を誘惑する。柚希のでかい胸を包み込む大きなサイズ感が俺の目の奥を焼き尽くす。


あのブラをオカズにしたらすごく気持ちいいだろうな、と想像するだけで性的興奮が弾けて飛ぶ。


意識してしまったが最後、無意識にゆっくりと手が伸びていく……

いや待て待て、彼女のブラジャーを勝手に使って汚していいと思っているのか。いやしかしこのままじゃ柚希に性的な乱暴をしないとも言い切れないし、万が一の暴走を防ぐためにもこういうもので発散しておくのも大事なんじゃないか。


脳内で葛藤した結果、やはり無意識にブラジャーに手を伸ばしていく。

ダメだ、欲望が強すぎて俺の理性では止められん。



「ただいま~」


!!!!!!



柚希が帰ってきた。俺はピタッと止まる。

いつの間にかすっかり夜遅くになっていて、柚希が帰ってくる時間になっていたようだ。


性欲よりも、柚希がいなくて寂しかった俺は玄関に直行した。



「おかえり、柚希」


「ただいま~柊斗~えへへっ」



柚希はすごくゴキゲンだった。すごくテンションが高くて、ほっぺもほんのりと赤くなってて……

酔ってる。かなり酔っている。


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