子供の表現から見えてくる作り込み、豚汁は野菜の切り方
さて、寒い季節になりましたねぇ! お鍋が美味しい時期です^^
私も先日、古書店『ふしぎのくに』女子会と致しまして、ポトフのお鍋を作りました。プロジェクターで海外ドラマをみながらまったりと過ごしましたが、さすがに今年は全員で集まっての忘年会は難しそうですねぇ^^ 年間勝手に最高の作品報告会は次回持ち越しです!
「いろはさん、本日は豚汁を作るのですが晩御飯食べて行きませんか?」
古書店『ふしぎのくに』はお茶だけでなく、場合によっては食事もご馳走になれる。何ここ? といろは思うもこの後の予定もないしセシャトの提案をうける。
「じゃ、じゃあお言葉に甘えようかしら? 豚汁。βエンドルフィンを分泌しやすい日本食よね。ところでセシャトさん、惚れ薬って実在しないのは何故かわかるかしら?」
「むむっ! 存在しないのですか? 私は飲んでその人を見たら大好きになってしまう! みたいな薬があるのだと思ってました」
「ふふっ、もしそんな薬が出回ったら国が潰れるわよ。恋愛というより、人を好きになるメカニズムはそんなに簡単じゃないからなの。だから、いわゆるセックスドラッグ。催淫剤なんて呼ばれる麻薬も、脳内のあらゆる分泌を異常にさせて発情スイッチを押すような物だから万人に聞くわけじゃないのよ」
セシャトは難しい事に関しては実は明るくない。だから、微笑見ながら目が点になっているセシャトに察したいろははコホンと咳払い。
「要するに、薬って誰にでも100%同じ効果にならないでしょ? だからよ。ところでセシャトさんって『ウサギ印の暗殺屋~13日の金曜日~ 著・三ツ葉 きあ』ではどのキャラクターが好きなの?」
セシャトにとってそれはとても難しい質問だった。主人公二人も捨てがたい。恵未に至ってはある種、主役級に可愛い一面を見せてくれる。そして社長も割と推しているので難しい。そんな空気を感じたいろは声を出して笑いそうになるのを抑える。
「何だかセシャトさんって妹みたいなのだわ」
「妹さんがいらっしゃるんですか?」
「正確にはいた。かしら? 先に言っておくけど暗い話題じゃないから謝らなくていいわよ」
セシャトはいろはに目の前で炒ったほうじ茶を淹れると、言われた通りそれ以上の事は聞かないことにした。それに「ありがと」と、いろはは超常連のような貫禄を出してそれを啜る。
「ねぇ、セシャトさん。泰騎の二番目以下の付き合う相手ってどう思う? 最低だと思うかしら?」
「難しいですねぇ。泰騎さんはポリシーがあるのでご本人が法に触れるような事はされていませんからねぇ。ご結婚されているわけでもないですし、不貞行為とは言い難いですが、残念ながら相手方は伴侶がいる可能性はありますよねぇ! そうなると一概に良いともいえませんねぇ。実に大人な、私には分からない世界ですねぇ!」
長々と話して、結果セシャトはぐらかした。実はセシャトはまだ三歳なのだ。パッと見の見かけからセシャトは優しいお姉さんというイメージを持つ人々が多いが、意外と子供なのである。
「いろはさん、泰騎さんと倖魅さん、それに潤さんのサンドイッチ。実に見てみたいですねぇ!」
そう言いながらトントントンとニンジンにゴボウに大根を短冊のように切っていくセシャト。豚汁の最高の作り方は野菜の切り方にある。話しながら手際よく料理を作るセシャトを見ていろは気づいた。セシャトは何も見ずにいろはが読んでいるところを同様に話している。
これは実在の話なのだが、古書店『ふしぎのくに』は紹介小説の作品の話になると、何十回読んだか分からないみたいになる場合があり、ミーティング時も画面を見ずにその場面の話をする人々が多々いる。セシャトさんはミーティング進行係であるので、何なら、みんなのオススメ作品ですらわざわざページを開かずにその作品の細かいシーンについて語り出すので、凄いというよりちょっと怖い。
「ところで潤の身体検査だけど、潤って見た目通り低血圧よね? セシャトさんも何だか低血圧キャラっぽいけどどうなの? いろはは、朝強いわよ!」
ふふふのふとセシャトは笑う。彼女は毎年一回、古書店『ふしぎのくに』で行われる健康診断において、全ての値に関して正常値。超健康体である。あれだけ、甘いものを食べていてである。何なら、体重を増やしてもいいかもしれないみたいな診断すら受けている。
「私も朝は強いですよぅ! 毎朝引き立ての珈琲というわけには行きませんが、日課として朝はコーヒーからですねぇ! 潤さん達、低血圧の方は大変ですよねぇ」
実際、低血圧は原因不明な場合が多い。元々潤が低血圧だったのか、騰蛇を移植されてからそうなったのか、いずれにせよ人体実験のような行為を行われている潤。彼の低血圧はその異常治癒力から来ているのかもしれないと、本気で生物学の先生に質問をしてしまったりするから、セシャトさんたちは困ったものだ。
「潤の体について、実はアメリカで似たような臨床実験が始まっているのよね」
「えっ? そうなんですか?」
指の再生にまで成功を進めている。爬虫類の再生を人間の体で体現できないか? という物である。こんな夢物語のような事が現実になりつつあるのだ。
「クリス総帥も、ビーストドラッグって言う物を沢山中国から買い付けてたみたいだし、人間は本当に進化する事に貪欲よね? 人種だけじゃなくて、種族まで超えて遺伝子を増やそうとするんだもの」
いずれ、遺伝子を増やしすぎた人間と、普通の人間が交配した時、別の生き物として子供が生まれない可能性を人々は考えないのかと……低血圧云々の話をしてくれた生物学の先生がそんな事をボソリと焼肉屋さんで語っていた。
「痛覚があるのに、ノコギリで腕を切るなんて、考えただけで気が遠くなりそうですねぇ……」
と、セシャトはあざとく言って見るが、実際気が遠くなるどころではない。あまりの痛さに失神するか、作中で書かれている通り、激痛で死んでしまうかもしれない。人間は実際脆い、許容量オーバーの激痛を感じると、大したことのない怪我でも死んでしまう場合がある。
ちなみに、システム部のサタさんがブログのネタにと、ダンタリアンさん付き添いで医者が要麻酔と言っているのに麻酔なしで歯の治療をした時、気絶した。やばすぎてお蔵入りになったネタである。昔の二人の行動は体を張る芸人が泣いて逃げ出す程狂っている行為が多かった。潤の麻酔なしでノコギリ切断。無意味に細胞を傷つけ、神経を切断するので、その痛さは想像を絶するだろう。
「杉山、いろはの目の前にいたら、研究室もろとも爆殺してあげるのだけれど、イケメンをいたぶっていいのは、同じイケメン。それも傷が残るのはダメに決まっているじゃない! ねぇセシャトさん」
セシャトは当然ながら今、いろはが語ろうとしているBL物を読むこともある。そして少しばかりハードプレイを行う物も、実際リョナ物という物を好む読者も一定数いる為、一概には否定もできない。
「そうですねぇ。私もどちらかというと痛いのは苦手ですよぅ! この黒目が大きく見えるコンタクトレンズですが……どこかで見たことがありますねぇ」
ヘカさんが以前、何処かで何かのキャンギャルをした時にそのままミーティングに参加をしてきた時、頭が悪そうな女の子がいるとアヌさんが言った時のヘカさんのアイドルみたいな瞳のことだろうと推測される。
「目が大きいと言うのは、一般的には可愛いと言われてるけど、尚巳みたいな三白眼って実は美形の要素の一つなのよね」
当方の紹介でよく頭に残る表情という物として蓮華微笑というものがある。神様やセシャトさんが半目で笑う表情の事だが、あれと同じで目を引く特徴に三白眼がある。ちなみに派生とはなるが、同じように目を引く物に、八重歯とアヒル口などがある。特徴的な顔のパーツは大いに武器になるのだ。
「ミニマムな潤さんが出てきましたが、これはヘカさんならお持ち帰り事案になりそうですねぇ!」
「ヘカちゃんってイケメンの年上の方が好きなんじゃないの? ショタもいけるのかしら?」
「というより、可愛い子はヘカさん実は大好きなんですよ。女の子のキャラクターも可愛いを全面に押しているキャラクターが好きですしね」
本人もゴスロリをきたり、ユニセックな服装を好むヘカ。女の子らしく少女趣味なのだ。普通に少女漫画愛読者であり、ふしぎのくに一の乙女である。よくダンタリアンさんにセクハラをされる。
「水無の登場に泰騎は結構ドライな対応なのね。ここ案外大人よね。というか、泰騎の主人公としての達観具合がやや読者をエクストラキャラとして認識させる所以かしら?」
「ふふふのふ! キャラクター設定がブレているわけじゃないんですけどねぇ。泰騎さんは扱いが難しい実は気分屋と見せかけた本能知略型なんですよねぇ! 一般的にもてあましてしまうキャラクターの設定なんです」
出してしまったわ良いが、それ以降のストーリー展開においてあらゆる面でこのキャラクターがいると、コイツがいれば何とかなるんじゃね? みたいになってしまい色んな理由をつけて突然作品内からドロップアウトする。
平成全盛期の人気漫画作家やアニメ、特撮等、いまだに連載を多数もつ連中がよく増産しては話題になることがあった。
「そうね。よく喋る子供って、本当に馬鹿だものね」
よく喋る子供は頭がいいと聞いた事はないだろうか? 実はそうでもない。よく喋る子供はコミュニケーション能力は高いが実はあざとくしたたかなだけであり、そこを頭が回るといえばそうなのだが、頭の良い子は実はあんまり喋らない傾向にある。
要するに水無は愛すべきバカ、古書店『ふしぎのくに』で言うところのルプス、神様あたりに相当するのだろう。方や、幼少時多くを語らない潤は自分の立場をよく理解していたということだろう。作者のきあ氏はお子さんもいるので、自分あるいは周囲の子供の反応や行動などもリアルに組み込まれているのかもしれない。
「私は沢山おしゃべりされるお子様は元気で愛らしくて好きですよぅ! 皆さん才能の塊ですからねぇ!」
しかし、元気な子供の声は人を元気にする。セシャトの言う事も一理あるが、ふしぎのくにのシステム部と某大学の先生がお高い焼き肉屋で語っていた話に少し触れよう。
頭の悪い大人びた事を平気で言ってしまう子供も要注意である。親の影響をモロに受けているのだろうが、あれは洗脳に近い。例を出すと算数は答えがあるから嫌いとか言ってしまう頭の悪い子供である。算数は答えがあるのではないく、答えがあるように理論付けされた証明であると以前、大人気ない代表、ダンタリアン氏に完全論破され親子共々、大恥を欠かせたことがある。
水無の洗脳的愛に関しては正直それがよく書き込まれている。
豚汁も出来上がり、お話も盛り上がってきたところで、コンコンコンとノックの音。セシャトは「すみません。いろはさん、出ていただけますか?」と常連客にでもいうような事を言う。それにいろははテクテクと閉店した後の扉を開ける。
そこには狂気的に嗤う女子高生の姿。
『ウサギ印の暗殺屋~13日の金曜日~ 著・三ツ葉 きあ』皆さん、圧倒的に潤さんが人気ありますねぇ^^ これは、きあさん的にも思わずニヤリなんじゃないでしょうか? お子さんの描写もそうですが、人間描写のリアルさが本作の楽しみ方の一つでもありますね! 最後に来られた女子高生とは誰でしょうか? 次回もお楽しみに^^




