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セシャトのWeb小説文庫2020  作者: 古書店ふしぎのくに
第八章 特別編・これが紹介小説の全貌だ! by・名も無きライター
64/90

第二回 ふしぎのくに会議・例

さて、皆さんいきなり寒くなってきましたねぇ! お鍋の季節到来です! 実はトトさんは鍋奉行だったりします。みんなで食材を持ち寄って『ふしぎ鍋』という闇鍋的な物を食べるのが恒例の当方ですが、最近はメンバーが増えたので、各地域でいろんな催しを行われていますねぇ!

 皆様、気温の変化に体調など崩してはいませんでしょうか? 本日大好評かは知りませんが、ふしぎのくにミーティング第二回キャラクターについて語っていきます。


 今回基本的に全員参加のミーティング以外に、各々の地域や仲間内で集まって話す事が多かったりします。


 パターン1、セシャトさんやヘカさんの場合。

 セシャトさんとヘカさんは日曜日、高確率で某珈琲喫茶に朝からいます。ヘカさんがセシャトさんの家に泊まりに行ったりする事が多い事から皇居周りの散歩したりして、朝食見たいなパターンが多いとか? 多くないとか?



「たっぷりサイズのアイスコーヒーと卵ペーストのトーストなんな! シロノワールは後で頼むん!」



 ヘカさんは卵系のパンが大好き。そして我らがセシャトさんは当然。



「小倉ペーストとたっぷりサイズのアイスコーヒーをお願いしますねぇ! シロノワールは後で頂きます」



 大体モーニングをつつきながら、作品の話を進めて行く事になります。セシャトさんはミルクを入れてからヘカさんに尋ねます。



「詩が二人を分つまで、このキャラクターが一押し! という方はいますか? 私はそうですねぇ。毎回大友さんに殺害されてしまう異世界転生者や転移者の方々でしょうか? 彼らは本来主役だった方ですからね。作り出される熱量を大変感じますよぅ」



 ヘカさんはセシャトさんの話を流しき聞きしているように砂糖をコーヒーに溶かしながらゆっくりと語ります。



「ヘカ的には、大友一族と大友のお母さんが気になるんな。大友の下の名前は誰も知らないん。あえて作中で誰も下の名前を呼ばないん。なのに、大友の妹は名前が分かってるんな? そして大友のお母さんは突然死んだというけれど、どうも蒸発してるん。大友は生まれ持ったおかしな握力と、主役にふさわしい補正を持ってるん」



 こんな感じの会話を繰り返し、当然の如く白熱する時もあり、ある某神保町の喫茶店で会話していた時は、もしかしてセシャトさんですか? というちょっとしたイレギュラーに発展した事もあったりする。でも、このセシャトさんとヘカさんのブレックファーストミーティングは実にしっかりしている。



 続いてパターン2

 

 おべりすくのBL担当。アヌさんとバストさんの場合。アヌさんが回転寿司や焼肉、それも食べ放題とかジャンクなのが好きなので大抵どちらかである。



「ばっすん。青もん食べる?」

「食べるっす!」

「じゃあ、ポテトとコロッケとイカと鉄火巻きとイワシ頼んだから、あとはおビールやなぁ」



 大人の幼稚園と言われている彼らはまず哺乳瓶がわりにビール瓶を頼む。そして乾杯。バストさんは中々にお酒が強いが、アヌさんはどちらかというと弱い。ビールも瓶一本で真っ赤に染まる。



「なぁなぁ、ばっすん。大友の話さ、ダリアってダンタリアンさんをイメージしている風に見せかけて、多分アレやんなぁ?」

「あれってなんすか? なめろう追加するっすね?」



 大体アヌさんの議題に対してバストさんが一緒に考えて行くというのが彼らの個別ミーティング。この二人はふしぎのくにで出会ったのだがとにかく仲がいい。一緒に旅行に行く……映画に行くはまぁいいとして……動物園、水族館、そして時間を合わせて少しお高いホテルディナー。こいつら絶対デキてるだろうとふしぎのくに内でも言われている。



「ばっすんはどないなん? 本作のキャラクター性としては」

「う〜ん、自分的には野性的に大友くんに求愛するペルちゃんが生き生きとしていると思うっすかねぇ?」

「あぁ、ペルちゃんな。ガキのくせに交尾したがるってのが大分イカれた設定やけどなぁ。書いとる奴の頭もまぁまぁイカれとるんやろな」



 正直お酒の入ったアヌさんは失礼極まりない。そんなアヌさんにお茶を飲ませたり、シメのうどんを頼んだりとここでもバストさんの嫁化はすごい。さらに凄いのは酔っていても二人は作品の考察や感想を言い合うところである。



「アヌさんはどの章が好きですか? 自分は不可視境界線が結構好みでした」



 現在まだ公開されていない章に値するルートAの第四章。ルートBの第三章に値する部分がある。作品の核心をつく物語となるのだが、もし読まれている方は楽しみにしていただきたい。



「ワシは、アルモニカの章やの。運命がここで分かれるようになっとる。これ、詩が二人を分かつまでのタイトル回収も意味しとるんやろ?」



 アヌさんはとにかく鋭い。本人も執筆することながら、それを批評したり推敲するような仕事もしているからだろう。大体はベロンベロンになったアヌさんをバストさんがタクシーで家まで送るという事でこのミーティングは終わる。


 

 そして渾沌のパターン3


 ダンタリアンさん率いるシステム部。このメンバーは実は正式なふしぎのくにのメンバーではないです。別働隊ともいえる動きをしている彼女たちはフリーランサーだったり、苦学生だったり、作品を執筆したりする人はここには今までいませんでした。師匠ちゃんさんという新人が参加するまでは……でも暇な時間とかに下読みとかをしてくれる通称魔王軍です。



「サタさん、今月の作品読んだぁー?」

「あぁ、一応」

「大友くんとイチャコラしたら死んじゃうとか、超怖いじゃん! それもアタシの妖怪キャラ被りいるし……運命の神って何? ぷークスクス!」



 基本的にフリーランサーなので、家にいる事が多い彼らは真昼間から飲んでいる。そしてシステム部は結構お酒が強い。



「王道の演出をしているんだろ? この作品はそういう皮肉めいたぶぶんを楽しむんだよ」

「ところでサタさん、なんか食べる? ウーバー呼ぶけど」



 圧倒的に自由を好むのがダンタリアン氏、高級焼肉店に行き初手シャーベットを頼むくらい自由を好む。そしてリアルに両手を広げて、だーんたーりあーん! と叫ぶ。酔ったら。

 システム部にはもう二人ふく兵がいる。



「姉御、言われてた仕事代行で終わりました」



 苦学生のレラちゃん。パソコン触った事がないところから、数ヶ月で情報系の資格を取得したダンタリアンさんとサタさん曰く残念な馬鹿。そして……



「大友、可愛いな実物より小説の方が可愛くね?」



 可愛ければ男でもオールオッケーという師匠ちゃん。恐ろしく面食いである種一番関わりたくない人物でもある。詩がふたのメインライターでもある。

 この四人は大抵、ダンタリアンさんかサタさんの家に集まって各々の仕事をしながら出前館かウーバーイーツで食事を注文する。とにかく不健康極まりない。



「キャラクターといえばトゥルーデとかどうよ?」

「トゥルーデはなんというか死亡フラグを感じまくるかな。普通に考えれば二人目のヒロイン登場でラブコメ展開になんて事をこの作品の作者が許してくれるわけがない」



 サタさんと師匠ちゃんはわりと真面目に話をするけど、ダンタリアンさんは冷蔵庫にハイネケンを取りに行き、有料チャンネルのテレビを見出したりするので本当にカオスな読み合い、考察会になる。お開きという概念が存在しないことがまたこの会のやばさを物語る。それなのに、全体ミーティングではわりかしいい事をいうから手に負えない。


 そんな彼らのキャラクター考察を基にした紹介小説が以下となる。


 

 

「おっ、コンビニおでん置いてないのかよ」



 バイト上がりに大友はコンビニで簡単な夕食を買って帰ろうとしたが、コロナの影響下からか、おでんが置いていない。ガッカリした大友の横で叫び声が響く。



「ぬぁにぃ! おでんが置いてないではないかぁ!」



 その声は神様、大友がもっとも愛でている古書店『ふしぎのくに』のやたら偉そうな子供。



「おっ、神様じゃんか、こんな遅い時間にうろうろしてるとサーカスに売られるぞ」

「大友、貴様ちょいちょい古いの、にしてもコロナの影響でおでんの販売まで見送りとは、なんという狂気の沙汰か……やむなしカップ麺になってしまったわ」



 大友も神様と同じくコンビニでしか売られていないカップ麺を購入すると、フードコートで隣に座る。



「なぁ神様。俺がWeb小説の主人公になってた」

「詩がふたか?」

「あぁ、知ってんだ。さすがだな」

「あの作品の貴様はキス魔だからの。貴様であって貴様ではないかの」



 ずるずるとラーメンをすすりながら神様はウィンクをする。なんという愛くるしさかと大友は思った。自分よりも可愛い者はこの世には存在しないと思うが、この神様が何かを食べている時はそれに匹敵するんじゃないかとすら思う。



「確かに、ことあることにペルちゃんにキスしてるよな?」

「ペルだけでなく、男の普天間アッシュにもキスしておるだろ? この作品、良くも悪くも性欲に皆正直すぎるの、まぁ最近の子供の性事情は中々に進んでおるというが……大友貴様はどうなのだ? 彼女の一人くらいはおるだろ?」



 大友は考える。仲の良い女子はいる。それが彼女かと聞かれると少し難しい。お互い特にそういった進展はないし……



「いや、案外年齢イコール彼女いなかったりするんだわ」

「……まさかとは思うが、彼氏はおるのか?」



 大友の容姿、メイド喫茶にもブックカフェでも一定数の男のファンが存在する。写真の売れ行きも上々。大友でそういう考えに至る男子が少なくともいるということだ。



「彼氏かぁ……そう言えば」



 大友が思い出したようにいう。あまり恋愛事情に関して神様は無関心にラーメンのスープを飲み暖まる。



「貴様が男を連れて歩いておってもまぁなんとも思わんがな」

「ちょっと神様。ここは俺が内緒! って言って良い感じでオチになるところなのによ。まぁ作中の俺は若干バイセクシャルな部分あるよな。でも俺は女の子一筋だぜ」



 大友がウィンクをしようとした時、コンビニのガラスに張り付き嫉妬の表情を見せるシアと木人の姿を見る。神様は目を瞑り、大友は睨みを聞かせる女子二人を見て神様にいった。



「えっ? これ、俺ヤバくね?」

第二話、お読みいただき光栄の至りでございます。卿は古書店『ふしぎのくに』紹介小説を楽しんでくれているんでしょうか? 自分はつい最近、こうして舞台を与えられた名もなき役者ですが、少しでも紹介小説の舞台裏に大きな熱量がある事を感じてもらえれば嬉しく思います。この界隈の火を灯し続けたいという古書店『ふしぎのくに』を応援よろしくお願いします。

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