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セシャトのWeb小説文庫2020  作者: 古書店ふしぎのくに
第三章『モノクロームアトラクト~白黒世界で彼らは踊る〜 箸・汐 穹臣』
25/90

作品の記憶の残し方と、木人ちゃんの蘊蓄なんな

ここ一週間甘い物を食べていませんでしたが、昨日あんみつを食べました。あれですね。脳がとろけそうでした。甘い物を抜くのは身体に悪いので一日三回は糖分摂取をオススメしますよぅ!

木曜日から金曜日のお昼まで体調を崩していました。もしかして・・・・・・コロナ? とか思いましたが、なんとか大丈夫そうです。微熱が続いているんですけどねぇ・・・・・・

そこにあったのは、ボールペンのような何か。



「我が輩のぉ!」



 そう言ってハチドリは頬ずりするように感動を示す。それがなんなのかヘカも木人も分からないが、とりあえずヘカ提案する。



「ハチドリちゃんの荷物も見つかった事なん。何処かで冷たい物でも飲むんな!」



 この寒いのに冷たい物とはこれいかに? ヘカがに連れられて行くは妙なビルの三階。麻薬の取引でもしてそうなそこでエレベーターが開く。



「おかりなさいませお嬢様!」



 秋葉原はヘカの庭。少しお高めだが、料理も男の子の質も品も抜群の某執事喫茶。ヘカが手を上げると執事達が集まってくる。



「少し休みたいん。適当にスイーツと飲み物を持ってくるんな!」

「おっ! ヘカちゃんじゃん。あと木人ちゃんに・・・・・・誰?」

「大友! こんなところで何してるん?」

「いや、ヘルプ。俺って女の子より可愛くてここの男共よりかっこいいだろ? だから」

「毎回、発言がナチュラルにムカつくんな。まぁいいん。ここで『モノクロームアトラクト 著・』を読むんよ。一人称よりの三人称がクセになるんな!」



 大友はトトのブックカフェや文芸部達との絡みでその作品の事を少し知っていた。メニューを取りながら大友は話す。



「なんか、遠い未来の話っぽいんだけど、なんつーか何処かで見知ったような気分になるんだよな」

「この作者は、キャラクター物が得意なんよ」



 一概には言えないが、作品の記憶の残り方としては複数パターンがある。誰もが想像しえないストーリーや展開を持ってくる結で記憶に残す作品。逆にテンプレートと呼ばれるような何処かで読んだ事がある作品としてとっつきやすい起で記憶に残すパターン。

 本作は出てくるキャラクターがあとりをのぞき、何処かリアリティを持ち具象化しやすい。言うなれば承で読ませにくる作品だろう。あとりは良くも悪くも万人に受けやすい造形である。言うなれば一人だけ、浮いている。

 作品内でもそういう扱いであるから、狙って造形されているのかもしれないが、それはヘカ達のあずかり知るところではない。



「言われてみれば、なんかこういう奴知り合いにいるなぁとか、こういう奴いるとテンションあがるなとか、逆もしかりもあるよな。あとさ、なんというかイラスト書いてる人と作品のキャラクターの良い感じのズレみたいなの感じねぇ?」



 そしてここは作者と絵師からすれば、なんだと! あるいは、そう来たかと思われる部分かもしれない。木人は全く理解できなかった。



「どいう事だ大友、(おれ)にはしっくり感じるぞ」

「我が輩もだ!」



 もちろん、素晴らしい作品を書く作家と、素晴らしい絵師のタッグである。すりあわせも何度も繰り返した結果。純正と言えるのだろう。アニメと原作の違いのような、そのわずかな違いを大友は感じていた。



「それは、あれなんな。お母さ・・・・・・じゃなくて汐 穹臣たんの作風の線の鋭さに対して、絵師の續たん作風の丸さというん? 穏やかさ? 侍と仏みたいな感じでまさに作風が黒と白なんな? 狙ってるんかもしれないん」



 これは読者の勝手な想像である。續氏の挿絵を含むイラストはどれも耽美で美しく、商業作品ですら凌駕している部分が散見される。また汐 穹臣氏が描こうとする世界感に対して、それにしっかりと合わせた知識量と勉強量。先の大友のリアリティある人間像に対して、何処か神秘的な。何処か現実味のない姿で投影される。が、あとりだけはしっかりと記憶に残る。



「なんかさ、スタバのマークみたいだな。小説だけで読むのも面白いし、イラストも滅茶苦茶綺麗じゃん? それでいてサブリミナルみたいに記憶に残しにくる部分あるよな。これも作品世界に準じてんのかねぇ?」



 ヘカは自分が言おうと思っていた事を言われて少し頬を膨らます。



「文章書いてる方も絵を描いてる方も、イケイケどんどんなん! どっちもハイパフォーマンスを出す為に自身の思い描く物を表現してるにすぎないんな! そしてこの世界感、少しだけ現実とブレがあるん。SF要素も入れてるからなんな」



 大友は三人のカップにコーヒーを入れると自分もアイスコーヒーを持って椅子に座る。遠くから大友君は? と女性客の声が聞こえるが、それを聞こえないフリで大友はヘカに聞いた。



「なぁ、鶴の形にした符ってなんで人型じゃねーの? ただの演出?」



 それにヘカは答えを持ち合わせてはいなかったが、ここでまさかの木人が話し出す。彼女は大陸の出である為、ヘカ達日本にいる者よりそう言ったことが身近だったのかもしれない。



「狐の窓という遊びを知っているか? 別の世界、あるいは死の世界が見えると言われているものだ」



 そう言って手を絡めて窓のような隙間を作って木人は三人を見つめる。



「織り込む事は命をそこに宿す事なんだ。いや留めると言った方がいいか? 結界とかもそうだろ? そして日本の折り紙。あれは別名儀式折り神って言うんだ。この国は独特な宗教感、神道というものがある。それらは人を含む全ての物を神とする。獣も物もなんなら化物もな。だから神を使役するだなんていう式神なんてカルチャーが生まれたんだろうよ」



 そこから読書大好き、本の虫である木人の話は長かった。鵺の扱った雷の術式が水滸伝でも登場した妖術封じ、妖破り等でも扱われているように、神鳴りは古来より魔成る者を退けてきたのだとか、ハチドリが泡を吹きそうな状況で大友が助け船を出した。



「この作品の作者さんの女の子ってなんか、独特だよな。てか木人ちゃんちょっとドライさだけなら出演できるんじゃね?」



 ヘカとハチドリは、先ほどまでの香港アクションばりの活躍を見ていたのでドライさだけじゃないと言いたかったが、頭が痛くなりそうなので辞めた。木人は少ししゃべりすぎたかと大友の淹れたコーヒーを飲む。たまにトトの店で一緒に働く事もある木人だから安心してコーヒーを含みそしてこう言った。



「この作品は女の子が独特なんじゃないな。男共が総じて特殊すぎるから、女もまたそれに対応せざる終えないのだろう。そう考えると、Web小説の中にいるハズの人間達の営みを感じるようだな」



 そう安堵して茶菓子をと手を伸ばした時、ヘカ達のこの部屋に、うぅとうめき声を上げるこの店の女性客と執事ウェイター達。その目は血走り自我を感じられない。その状況でケーキをぱくぱくと食べ終え、ハチドリはボールペンのような物を取り出してからこう言った。



「リューグナー、また仲間を増やしたな。だが、我が輩のこれさえあれば、この未開惑星の原始人ごと根こそぎ・・・・・・ぬぉ」



 ハチドリの首根っこを掴んで大友は叫ぶ。



「なんだよこれ・・・・・・裏口から逃げるぞ!」



 木人はそこに残ろうとしたが、この状況を見て、ヘカを掴んで走る。ヘカは首がしまり、白目をむく。



「なぁん!」



 秋葉原の町が今や、生ける屍達が闊歩する町に変わりつつある。逃げ惑う人々。こんな状況日本、いや世界中が知れば大変な事になる。



「ようやく我が輩の出番のようだな!」



 ハチドリはボールペンのようなそれを取り出すとそれを光らせる。その瞬間、一瞬周囲を何らかの膜が包んだような現象を垣間見る。



「ハチドリちゃん、何したん?」

「我が輩の船からこの惑星に、惑星麻酔をかけたのだ。これで我が輩が追ってきたリューグナーと、その先兵にされた者しか今この惑星で起きている者はいまい。このアキハバラとかいう場所を封鎖した事で、奴と我輩達とのここがリングになる事を担ったのだ!」



 ヘカは、まさかこの厨病発症少女であるハチドリが、まさか本当に外宇宙からやってきた存在であるという事に今はじめて知る。



「す、すごいん! ハチドリちゃん、あとはどうするん?」

「・・・・・・リューグナーを見つけ出してやっつければいいんだが、皆目見当がつかない」

「まさに、突然起きた『滅』みたいなんな!」



 モノクロームアトラクトの世界にて起きた狂災。生けとし生ける者を襲いだした魑魅魍魎達。それに近いような状況の中で、木人は気づく。



「大友がいない」



 まさかと、ヘカにハチドリがあたりを見渡すと、亡者のようにゆっくりとヘカ達も元に向かってくる中の一人に青い顔をした大友の姿があった。



「なん! どうしたらいいん? そいつを見つける方法はないん?」



 ヘカの質問攻めの中、ハチドリは難しい顔をする。



「ある種、未知のテクノロジーがやってくるんわ。現代科学の完全なる敗北なんな・・・・・・こんな時、羽ペンの力が使えたいいんけど・・・・・・」



 ヘカは羽ペンを取り出してブツブツと呟くが何も起きはしない。木人のかけ声。



「とにかく、安全な場所に向かった方がいい」



 ヘカ達が避難している中、頭をフードですっぽりと隠した人が、まさかの占いをしている。それにヘカは話しかける。



「何やってるんな? ここは危ないん! 逃げるん」

「ヘカちゃん、占ってあげようか?」



 ヘカは、その声を聞き、何故か懐かしく思え、こんな状況なのに占い師の対面にある小さな椅子に腰掛けた。



「さぁ、何を占ってあげようか?」

「リューグナーってのの場所は何処なん?」

「リューグナー、嘘つきか・・・・・・そうだね。どうだろうね? そんな事よりも、ヘカちゃんは黒だね? なら、白が必要かもしれないね?」

「何を言ってるん? ヘカは黒なんよ! でも白って・・・・・・」



 木人はどちらかといえば赤、ハチドリはヘカと同じく黒だろう。あるいは黄色か? 的をえない占い師の話にややうんざりしているヘカに占い師は遠くを指さす。



「この世界はコンクリートをやられると、文明が滅んじゃうね」



 コンクリートが分解され、なにやら集まっていく、どう考えても普通の現象ではないそれに見とれていると、ヘカの目の前に座っていた占い師の姿は何処にもなかった。ハチドリはコンクリートが集まる場所を指さして叫ぶ。



「あそこにリューグナーがいると思う。この未開惑星が、建造物をコンクリート製にしているのは大きな問題だな。簡単に作れてしまうんだ・・・・・・インスタント惑星制圧兵器」



 木人とヘカの表情が鋭くなる。それはまずいと、そしてハチドリの言葉を聞いて、やや和んだ。



「数々の未開惑星を制圧した、恐るべき悪魔の兵器。その名もヌリカベ」

「それ、妖怪なん!」

『モノクロームアトラクト~白黒世界で彼らは踊る〜 箸・汐 穹臣』さてさて、不思議な占い師さんが出てきましたね^^ 誰でしょうね? ヘカさんは黒だそうです。そして白がいないとダメみたいですねぇ!

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