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セシャトのWeb小説文庫2020  作者: 古書店ふしぎのくに
第三章『モノクロームアトラクト~白黒世界で彼らは踊る〜 箸・汐 穹臣』
22/90

格言の由来と大塚製薬の奥義なんな!

最近、1リットル程ハチミツを買いましたよぅ! 今回のお話にも少し出てきます。カロリーメイトを自作してみようと思いまして購入しました。でもよく考えるとハチミツじゃなくてメープルシロップなんですよねぇ! 一回目でわりと上手にできましたので、次は本物に似せに行きますよぅ!

 神様と別れるとハチドリを連れて秋葉原へと向かう。その秋葉原の空気感、雰囲気感に驚いた。



「ヘカ殿。ここは一体」

「ここはヘカの庭、秋葉原なんな」

「ヘカ殿、すっげぇええ!」



 ヘカに連れられてハチドリは『ア・ラ・カンパーニュ 秋葉原店』へと向かう。そこでヘカはフルーツタルトに紅茶を注文。



「ここはヘカがアキバに来たら必ず来る店なん、実にうまいん。じゃあここで続きを話すんな?」



 お冷を飲みながらハチドリはヘカに聞く。



「刀に操られるって、人間が? 刀に? どういう事だ?」



 ヘカはフォークをハチドリに見せる。そしてそれで苺を突き刺して食べる。そのフォークを見せるとヘカは語る。



「昔から魔剣や妖刀伝説というものがあるんな? その多くはあまりの出来に、使いたくなるんな? 武器を使いたくなるという事はどうなん?」

「斬りたくなるって事?」

「そうなん! で、実際に試し斬りをしちゃうサイコパスがいたん。それを刀に操られているだなんて言われて伝わったんな? それから、武器や道具に操られるという描写はベターもベターなん。あとりたんはただでさえ、超人的な能力があるんな? それを刀を持ったあとりたん、まさに鬼に金棒なん! ヘカに羽ペンなんな!」



 ヘカはそう言って大きく口を開けてフルーツタルトを飲み込むように食べる。そして同じ物を所望した。

 それにハチドリは慌てて自分も言う。



「わ、吾輩だって、コスモ・ライフルがあればハチドリにコスモ・ライフルだぞ!」



 意味の分からない格言合戦が終わるとヘカがこう言った。



「刀をもったあとりたんを取り押さえる自信あるん?」

「そんなの余裕だ! こんな辺境惑星の原始人一人抑える程度、朝飯前さ!」



 と、豪語するので、ヘカはスマホで刀の切れ味を説明する動画を見せる。鎧を斬ったり、弾丸を斬ったり……ウォーターブレードですら斬ってしまう日本刀。



「えっ? なにこれ、本当にこの未開惑星の技術なの?」

「そうなん。鉄の芸術。武器の芸術なん。ちなみに、ソードブレイカーという剣を壊す、あるいは止める為の武器を刀はそのまま真っ二つにしてしまう威力なん。本当に止められるん? あとりたんはとんでもない動きで斬りかかってくるんよ?」



 ハチドリは紅茶を口に含むと、その香りを楽しみ、天井を見上げてからこう言った。



「吾輩は、基本危険人物を拘束する際は、複数人に囲み一斉掃射をするから、一対一とかありえない! そうだろう? ヘカ殿。でもどうも信じられないなぁ! 動画なんていくらでも作れるだろ?」



 ヘカは二つ目のタルトを食べ終え、オレンジジュースを注文すると、ポシェットからエナジードリンクを出し、小さな鞘を取り出し、エナジードリンクをポシェットにしまう。



「ごっすんごっすん、五寸釘を叩いて作ったヘカの爪切りなんな? 作り方は日本刀と同じ製法なん。これで爪をけずってみるん。ゆっくりなんよ? 下手すると死ぬん」



 ごくりと唾を飲み、ハチドリは恐る恐るその爪切りの刃を指の爪に触れた瞬間、すっと斬れる。



「これは、ヘカ殿。狂気! 凶器すぎる!」

「そうなん! だから昔は夜に爪切りをすると、親の死に目に会えなくなるなんて言われたんよ!」



 昔の爪切りは小刀。夜に手元が見にくい昔々は爪を切って怪我する人が大勢いたそうだ。それ故、夜に爪を切ると出血多量で死んで親の死に目に会えなくなるよという格言が生まれたそうな。



「実際の長さは、あそこにある箒より長いん。そんな物を振り回すん。それに鳰は真っ向から挑んでいくんよ? 鳰がいかに強いのかと、あとネジがぶっ飛んでるんとう事が分かるんな?」



 鳰の鍛え抜かれた体術を前に、暴走したあとりの動きを制するにはさして難しくはなかった。それにハチドリは首を振ってこう言い訳をした。



「そもそも吾輩たちに、こんな原始的な戦闘なんて基本不要なのだ。コスモ・ライフルがあればトリガーを引けば絶対に当たるんだ!」



 ハチドリのそのビックマウスにヘカは空になったオレンジジュースの氷を遊びながら死んだような目でハチドリを見てこう言った。



「そのコスモ・ライフルとやらは今ないんな? もし、この状態であとりたん並の犯罪者が襲ってきたらどうするん?」



それにハチドリは目を瞑ってからこう言った。



「くっ……殺せ!」

「そのセリフをリアルで言う人いたんな? おどろきなん。そういう意味でもハチドリちゃんは、精神力を高めるんな」



 そう言ってポシェットから出したエナジードリンク。それを怪訝そうに見るハチドリはそういう事かとヘカにこう言った。



「エナジードリンクは、Nドラッグの事か?」

「エナジーはEなんな? さしずめこれはE缶なん。最後までとっておくん!」



 何となく意味を理解したハチドリはそれを受けとる。そしてヘカはもう一本瓶の飲み物をトンと置いた。



「ヘカ殿。これは?」

「激強打破なん。そのモンスターエナジーと一緒に呑む事で、ハイパーモンスターエンジンになるん。奇跡が起きて、変わるんよぅ!」



 ハチドリは、それを受け取り涙した。



「ヘカ殿、かたじけない」

「ハチドリちゃんはまだまだなんけど、しっかり『モノクロームアトラクト 箸・汐 穹臣』を読んでSランク未開惑星保護捜査官になれるん!」

「え……Sランク未開保護捜査官……だとぅ……小岩井かなめ捜査官がなったというあの?」

「いや、その人。誰かヘカは知らないん。おっ、挿絵があるんな!」



 ヘカとハチドリは一緒に挿絵を見つめる。あとりを見てヘカはうんうんと頷く。



「あとりたんはこのデコが萌えなんな? ヘカはリアルではイケメンが好きなんけど、作品ではこんな可愛い系キャラが大好物なん」



 若干あとりに容姿が似ているハチドリを見てヘカはややため息をついてこう言った。



「ダメな風に育ったらあとりたんはハチドリちゃんみたいになるんな?」



 ハチドリは、態度とテンションが高く馬鹿笑いを繰り返す。あとりのミステリアスで、つかみどころのない雰囲気とは対極のところにあった。



「なっ……なんだか馬鹿にされた気分なのだよヘカ殿」

「逆なん。愛すべき馬鹿なんな! ハチドリちゃんみたいなキャラクターもいないと世の中は回らないん」



 長い黒髪に毛先だけが人工的な金色。それだけでももう完全に最近流行りの髪色にしているようでヘカからするとこう思えるのだ。



「キャラ付けに困惑でもしてるん?」



 今だに未開惑星保護捜査官という職であると言い張るハチドリとそれを信じないヘカという構図は中々に収まらない。



「ところで、ハチドリちゃんはどんな奴を探してるん?」



 それが……とハチドリは言葉を濁らせる。まぁヘカもハチドリの言う事を半信半疑で聞いているので何を言われても動じる事はないのだが……



「学習型侵略異星人なんだなこれが……吾輩が確保しなければしない程に、ややこしくなるんだな」



 それが事実ではないという事を信じたいヘカ。再びこの秋葉原でひと騒動起こさねばならない。今回は欄がいないのである。



「……マジなん? 嘘っ子なしで?」

「マジ……なんかごめんなさい」

「あとりたんがいたら、後ろから抱きしめたいんな?」

「えぇ……吾輩も妹のようにかわいがる事だろうね」



 しばし、現実逃避。



「ヘカの世界にはヘカの敵であるお巡りさんって言う連中がいるんな? この作品で言うところの第七課とかがある組織の末端なん」



 それを聞いてハチドリは安心した表情を見せる。



「なぁ~んだ! それならそうと言ってくれればいいのに、ヘカ殿。その連中に事情を話して助力を願おう」



 当初はこの世界の人間との接触を避けると言っていたハチドリがそういうのは、もうなりふり構っていられないのだろう。



「まぁ、事情を話したら、速攻職質コース安堵。警察で遊んでいると思われて滅茶苦茶怒られるん。公僕は事件が起きてからしか動かないん。だからストーカーで死ぬ若い女性が後を絶たない」



 とヘカの偏見で語るが、日本警察はそこまで無能でも無慈悲でもないが、夢物語のようなお話を聞く程彼らも暇ではないのだ。が……そこが逆に言えばこの国の警備の抜け穴でもあるのだが……



「なんという! だから、この星は未開惑星なんだ!」

「まぁ、そういいなさんななん! 最悪ヘカがなんとかするんな!」



 そう言ってヘカは髪の毛の中に潜ましている黒い羽ペンを見せる。その能力や、二十回に一回発現すればいい程度の確率の低い奇跡。



「まぁ、鬼でもでてこないかぎり、ヘカの力は不要なんよ!」



 ヘカが謎の余裕を見せるので再び安心するハチドリ。眼帯から一瞬見えた瞳の色が違う。ヘカはカラコンまで入れて力の入れ具合が違うなと考えながら、作中で書かれている栄養補助食品について語る。



「作品内で食べてる栄養補助食品食べてみたくないん? 所謂漫画飯なんな!」



 不思議と作品で食べられている物が食べたくなる現象。漫画飯。

 それにこくこくとハチドリは頷く。



「ドンキに買いに行くん! 大塚製薬の奥義、カロリーメイトなんな! ヘカの知る地層学者が鞄いっぱいにこれを入れて研究しにいくん。うまいんけど、口の中がぱっさぱさになるん!」



 一体どんなレーションだと思いながらわくわくとハチドリはヘカとともに秋葉原のドンキホーテへと歩む。そこで事件が発生しているとも思わずに……

『モノクロームアトラクト 箸・汐 穹臣』本作は、実はそこまで珍しい設定や展開を用意しているわけじゃありません。ですが、その魅力はなんでしょう? 汐さんの用意する世界感とキャラクター達でしょうか? 續さんの魅力的でややアングラなイラストでしょうか? 一般的メディア展開で妖怪者は外れないと言われています。さらに本作はSF要素も絡んでいます。ある種の予想ができて、それが合致した時におきる知覚関係の同化認識ではないかと私達、ふしぎのくには感じていますよぅ!

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