第28話 バーベキュー
「そろそろ、時間だな」
バーベキューの時間となって、俺とひなは外に出た。
そこには、食材を受け取ってきた美南さんたちの姿があった。
「食材も付いてくるんですね」
「ええ、宿泊代の中に入っているらしいです」
本当に手ぶらでキャンプ気分を味わえるのだろう。
「じゃあ、早速始めますか」
既に出版社の人たちも到着して、写真の撮影などを始めている。
まずは、着火剤に火を付けて炭に火をつける所から始める。
細かい炭を入れて、そこから大きな炭へと移して行く。
俺は空気を送りながら、炭に火を付けて行った。
「優輝さん上手ですね」
ひなや美南さんが感心している様子である。
「まあ、何度かやったことあるからね」
順調に炭に火がついた。
そして、網を上に乗せる。
これで、網が温まったら、肉や野菜を焼くことができる。
ひなはその様子を動画や写真を撮っていた。
「それ、後で送ってもらってもいい?」
「もちろんです! 共有しましょう!」
「ありがとう」
俺は結構、作業に夢中になってしまっていたので撮影があまりできていなかった。
インフルエンサーとしてはどうなのかと思う。
数分して、網も温まってきた。
「もう、焼けますよ」
俺たちは用意されていた豚肉、牛肉、鶏肉たちを焼いて行く。
焼けたものから紙皿に移して早速食べる。
「美味いな」
「美味しいです!!」
ひなは幸せそうな表情を浮かべている。
「優輝くん、美味しいよぉ! これで、ビールとかあれば最高なんだけどなぁ」
美南さんが肉を食べながそんなことを言っている。
「飲めばいいんじゃ無いですか?」
「いいの?」
「まあ、ほどほどにして頂ければ。一応、今は僕らの保護者ですし、明日の運転とかもありますから」
「優輝くん大好き愛してる」
美南さんが俺にくっついてくる。
「愛はいらないので、ビール買ってくればいいんじゃ無いですか?」
「そんなこともあろうかと、ジャーン! ビール買ってありました!」
どこからか、美南さんが缶ビールを取り出した。
いや、飲む気満々じゃねぇか!
「やっぱ、バーベキューにはビールだねぇ」
美南さんはぐびぐびとビールを煽っていく。
すでに顔は赤くなってきている。
大丈夫かよ。
そんなこともありながら、バーベキューは盛り上がった。
肉は全て焼き終わり、お腹も満たされていた。
「じゃあ、これ焼きますか」
俺は串に刺したマシュマロをひなに渡した。
「焼きマシュマロですか!!」
「うん、焼きマシュマロもできると思って」
俺たちはマシュマロを焼いて行く。
いい感じにマシュマロが溶け出した所で、チョコレートソースをかけて食べる。
「美味しい……」
ひなは満足そうな表情を浮かべている。
「確かに、これはいいな」
俺も甘いものが食べたかったので、ちょうど良かった。
こうして、俺たちのバーベキューは成功に終わった。
そして、美南さんはもうベロベロに酔っ払っていた。
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