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44.もはや怪獣

今回は短いです。

・・・。


表示された進化先は、半数以上がアレだった。

というか、小国に大国、十万近い軍勢に大陸の三分の一。

どんだけの規模で脅威を振り撒いてるんだよ!

『それはしかたがないですよ。通常種のヒュドラだって、沼を毒化させたり、毒の霧を発生させたりするんです。そのヒュドラの進化先の危険性が低いわけないじゃないですか。それに、モンスター達は基本的に人類種殺傷用です。わざわざ攻撃能力や危険性を下げる必要性がありません』

・・・貴女(世界)視点だとそういうことになるのか。

まあたしかに、これを脅威と感じるのは人類種視点での話しか。俺達(世界・管理神)側からすれば、強力な味方扱いになるか。

『はい。私からすれば人類種達を根絶する為の心強い子供達です』


・・・心強い子供達。実際の凶悪さはともかく、たしかに彼女からみればそうなるだろうな。

なら、これ以上考えるのはやめて、そろそろ進化に移ろう。

進化先と頭の数はちょうど同じ。なら今回は、取捨選択は必要無い。


全部選択で進化を実行してくれ。

『了解しました』


その声を聞いた後、俺の意識は肉体から分離した。


【対象の進化準備完了】

【称号[■■■■■]及び、祝福[■■■■■]の効果を起動】

【肉体の分解・再構築開始】


そして最近お馴染みのメッセージの後、いつもどおり俺の身体は光の粒子となって渦巻いた。


ただ、今回は意図的にいろいろなものをその渦に巻き込んだが。


□□□□□□□□□


ふあぁ~。


俺はいつもどおり、進化後の眠りから目覚めて少しぼおっとした。

そしてだんだん意識がはっきりしてきて、行動が可能になった。

意識がはっきりした俺は、これまたいつもどおりにまずは進化後の自分の姿から確認を始めた。


今回は魔素で知覚を一気に広げ、全体像を確認した。

確認結果は以下のとおり。


体高は鎌首をもたげた状態で50mをオーバー。首を伸ばした体長なら、下手すれば100mに到達しているかもしれない。

ここまでのサイズになると、完全に怪獣だ。

次に容姿について。蛇頭はいよいよ、完全に竜の頭になった。そろそろブレス攻撃も出来そうな印象を受けるレベルだ。

次に頭の数。今回は頭が増える選択肢はなかったので、俺は増えないと思っていた。しかし現実には、今回もまた頭が増えていた。しかも九つも。元々のヒュドラの頭が九つ。今回のこれで、頭の数が二倍の十八にまで増えたことになる。

さすがにここまでくると、頭が増え過ぎの気がした。


身体の前面側に九つの頭があり、それは透明度がさらに高まった青色の鱗をしている。

そろそろ向こう側が透けて見えそうだ。

その九つの頭の後ろに、成長したエレメンタルの苗木の姿がある。

あの小さかった双葉が、今では立派な成木だ。

ただ、その幹の部分から新しい頭が九つ生えていて、かなり違和感があるが。

幹の部分から前面に向かって、一際大きい虹色の鱗をした竜頭が伸びている。

その左右から残る八つの首が四本ずつ伸びていて、左側が金色の鱗で統一されている。そしてその内の一つの竜頭の額には、ノルニルの宝玉が嵌め込まれていた。

右側の竜頭達も構成は変わらない。銀色で統一された鱗に、ラケシスの宝玉を額に嵌め込まれた竜頭が一つ。

どうやら進化の時の封印解除の影響で、それぞれが自由に動かせる竜頭が生えたようだ。

その証拠に、それらの竜頭達はそれぞれ俺の制御からは独立しているのだから。

その後ろに四対の羽根が生えている。

一対はいつもの蝙蝠の羽根。

一対はエレメンタルのような硬質な感じの葉が重なり合っている羽根。

一対は金色と漆黒の粒子が寄り合わさった鳥の羽根を模した翼。

一対は銀色の濃淡の違う糸が絡み合った鳥の羽根を模した翼。


新しい頭に対応したような羽根が追加されていた。


その後ろには時間樹の姿があり、こちらは見た目的には前回と変わっていない。だが、なんか前回とは差異を感じる。

その差異が何なのかは、今はイマイチよくわからないが。

最後に尻尾。尻尾はやたら太くなっていて、このまま太くなっていくと、尻尾から新しい竜頭になってしまいそうな印象を受けた。


外見はこんな感じになっていた。

ただ、少し気になることがあった。

ラケシスの宝玉はともかく、それ以外の取り込んだアイテム類が外見に反映されていない。

取り込んだ物はいったい何処にいったんだ?

『どうやら体内に格納されているようです』

体内?俺の肉の中に埋まっているのか!?


取り込んだ物の中には刃物も混じっていた。そんなものが俺の体内に?


『いえ、体内というよりは擬似アイテムボックスの中と言った方が正しいのでしょうか?少なくとも、貴方の肉の中に直接埋まっているわけではありません』

そうか。


それを聞いて、ひとまず安堵した。

少なくとも内側からのスプラッタは回避出来たからだ。

動く度にその危険があったら、容易に動くこともできやしないのだから。


さてと、次はいよいよステータスだな。

今回はどんな統廃合をされているのか楽しみな反面、あの進化先のラインナップからだと、かなり不安があるな。

『そうですね。かなりアレな感じに仕上がっていますよ』

えっ!貴女(世界)視点でもアレに感じる程なのか?

『ええ、まあ。さすがにこれはちょっとと思う部分が少し…』

なんか一気に不安になってきたな。


だけど見ないわけにはいかないしな。

見ないとそれはそれで不安だし。

『そうですね。では表示します』

頼む。


俺が頼んだ直後、今までにない量のステータスが目の前で展開された。



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