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ガチャ80 5つの宝

「憑依魂族は手に入れたモノを、自身の住処に刻んだ陣に送還する習性がある。また、いつでも取り出せるように己の身体にも陣を刻む。陣を使って疑似的なワープも可能。なんとも面妖な種族だよ」


 なぜ早く言わなかった。

 そう言外に滲ませながら、リュウがマリを睨む。

 

 どこ吹く風とマリはやり過ごし、

「しかも、依代が壊れるのを感じ取ると住処に送り届けたモノに自身の魔力を浸透させる。いつか、また憑依する時の道標とするらしい。自分が憑依魂族として成仏しない前提の行動さ。まったく理解に苦しむ」

 とマリは形の良い桃尻から生える尻尾を力なく振り回した。


 主人に対する扱いがおかしいだろう。

 リュウは少しばかり追及してやろうと思った。

 しかし、発光が終わり送還陣から現れたモノを見て、そんな考えが吹き飛んだ。


「……なるほどな。それで、送還陣の魔力供給が断たれると、こうなるわけだ」


 眼下には、見るからに神々しいマジックアイテムが数点と、一振りの魔剣があった。

 見覚えのある、しかも、明らかにパワーアップしている魔剣を手に取り、リュウは旧友を出迎える顔で笑う。


「よく戻ったな。フレイムタン」


 炎の刀身が風に吹かれ、笑い返すように揺れた。 


◇◇◇


 ミミックの残した宝は5つ。

 フレイムタン。ラファエルの涙。エリクサー。破邪のリング。聖書だ。

 エリクサー以外は初見のアイテムであり、確認が必要だった。

 見るからに激レアな雰囲気漂う品々。

 リュウは逸る気持ちをセーブしながら鑑定を発動。

 品定めを始めてすぐに、自然と口角が上がっていくのを感じた。


―――――――――――――――――――――――

名前 灼剣のフレイムタン

評価 S

価値 白金貨30枚

説明 刀身が炎でできた魔剣。柄は超高熱でも解けない魔法金属の金剛鉄アダマンタイト製。神鉄オリハルコンと頂点を争う強度を誇る。刀身の炎は魔力を込めることで自在に大きさを変えることができる。発する熱も調整可能。

※8割以上の刀身を消失した場合、膨大な火魔力を充填をしない限り修復されない。

―――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――

名前 ラファエルの涙

評価 B

価値 金貨50枚

説明 大天使ラファエルの涙を収めた瓶。強力な呪いを解く効力を持つ。対象に振りかけることで効果を発揮する。

―――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――

名前 破邪のリング

評価 A

価値 金貨35枚

説明 邪気を打ち払う力が込められたリング。装備者にはモンスターが近寄りづらくなる。

―――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――

名前 聖書

評価 SS

価値 白金貨500枚

説明 純潔と認められた者のみが扱える書物。特定の条件を満たした者は聖魔法を習得できる。

※手に取った時点で何も起きない場合、適正がないものと思うべし(主神)

※売りさばいた者にはグングニールの一撃が待っている(主神)

―――――――――――――――――――――――


(よぉおおし! これは大収穫だ!

 フレイムタンは更に使い勝手が増した。

 ラファエルの涙は、まあ、安心材料にはなるか。

 エリクサーはいくらあっても困ることはない。

 破邪のリングは、俺自身が積極的に使うことはないだろうが、誰かを連れ歩く時には役立つだろう。護衛依頼なんかでは最適か?。

 聖書だけはちょっと微妙だな。俺には使えなかった。恐らく乙女限定。主神とやらは捻じ曲がった性格のオッサンらしい。売ろうと思って手にすると激痛が走りやがる。

 売れないし使えないとなると、俺にとってはただの荷物だが……。金銭以外で交渉すればルールには反しないとなれば、やりようはあるか)

 

 粉々になったモンスター達からは魔石を1つも得られなかった。

 せっかく手にしたランクSSのマジックアイテム『聖書』も自分で使うことはできなかった。

 しかし、それらを差し引いても余りある対価。

 脳内をアドレナリングが駆け巡る。

 リュウはリードムントの指環にマジックアイテムをしまうと、粛々と刀身を燃やすフレイムタンを握り、エネルギッシュに剣舞を始めていく。

 一振りごとに吹き出る火の粉はまるでホタル

 無数の火蛍が、リュウの周りでワルツを踊る。

 

「ああ! イイ! イイぞ、マスター!」

 

 リュウが剣舞を終える頃、マリは歓喜に身体を震わせていた。


「数々の宝を手にして欲望を満たすばかりか、愛剣を取り戻した直後から使いこなそうとする貪欲さ。ああっ、疼く! もう我慢できない、マスター!」


 リュウがフレイムタンを鞘に納めたところにマリが抱き着いた。

 破廉恥なボンテージからはみ出る巨乳を、リュウの腕に押し付ける。

 淫靡な感触に熱い何かがこみ上げてくる。 


「おい。なんのつも……」


 と慌てふためくリュウ。

 マリはふしだらに笑った。


「ワタシを満たしてくれた者には褒美を与えなければならない」


 耳元で囁いたマリが指を鳴らすと闇のカーテンが現れた。

お読み頂きありがとうございます。

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