ガチャ67 アイスブランド
すいません。予定より遅くなりました!
アイスブランド
刀身が全て氷の魔剣。柄は魔法金属最高峰の神鉄製。剣の周囲に超低温の冷気を放出可能。使用者が魔力を込めると、ある程度効果が増大する。刀身に罅が入ったり、折れた場合は自然に修復される。※再生には相応の時間が必要。8割以上消失した場合は膨大な氷魔力の充填をしない限り修復されない。
リュウは一刻も早く手に取ってみたいという衝動にかられて、氷の魔剣アイスブランドを出現させる。右手に吸い付くような感触を感じて驚くが、そのまま神鉄製の柄を握り、新雪のように白い鞘から、氷の刃を引き抜いた。
透き通るような白藍色の刀身が外気に触れ、白い煌きが刃を包む。
「……これがSランクの武器か。凄まじいな」
そう呟きながら、その場でアイスブランドに魔力を軽く込めつつ、切っ先を連続で走らせた。
毎晩修練を重ね続けていたリュウは舞うように剣を振るほどになっており、そんなリュウに振るわれているアイスブランドは微細な氷の結晶を空気中に放出し続けていく。
もしも観客がいたのなら、氷の結晶が天幕内の光を反射して虹色に輝いている中、美しく舞う銀髪の精悍な青年に、男女問わず見惚れてしまうのは間違いないだろう。
一通りの型を振り終えたリュウはアイスブランドを鞘に戻し、一息ついた。
(俺自身は冷たさを感じないで済むんだな。ダイアモンドダストのような白い靄がモンスターに当たった時にどうなるか。楽しみだな……)
リュウは実戦でアイスブランドを振るえるのを心待ちにしつつ、スマートフォンを消す。
レアガチャの結果に大満足したリュウは笑みを浮かべながら、全身に湧き上がるような力を再び感じ始めていた。
確実に大きく上昇しているはずのレベル。
リュウは確認するため、ステータスオープンを唱えた。
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名 前 リュウ
種 族 人間
ランク C
レベル 106
HP 600/872
MP 772/4725
筋力 524
魔力 412
耐久 445
敏捷 588
器用 352
幸運 EX
スキル
【レアガチャlv2】(希望の宝玉の上位互換)
【刻印lv2】
【異世界言語翻訳・通訳】
【鑑定lv8】
【気配察知lv4】
【MP増加lv6】
【身体能力強化lv3】
【千里眼lv5】
【ウォールランlv3】
【銃lv5】
【剣lv6】
【格闘lv2】
【魔力操作lv10】
魔法
【雷魔法lv7】
【サバイバル魔法lv10】
称号
【ゴブリンキラー】
【極大魔光を宿し者】
【雷使い】
加護
【ガチャ神の加護】
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(ようやく俺もレベル100超えか! アイツらの背中くらいは見えるようになってきた。そう思いたいもんだな)
ドラゴンワームを単独で倒して膨大な経験値を獲得。
ギルド史上最速でレベル100に到達したリュウ。
並みの冒険者では踏み入れられない3桁レベル。その領域に突入したリュウの脳裏に浮かんだのは、天然だが憎めない駄目師匠と見た目からは想像できないほど優しい兄弟子の強者としての佇まいだった。
(……今すぐに越えられるほど、低い壁じゃない。だが、極限まで鍛えれば越えることはできるはずだ)
リュウはグリードムントの指環から加速鉄剣を取り出し、全霊を込めて踊るように剣を振っていく。
限界まで剣舞を続ける。そう決めたリュウは、夜が更けていく中、玉のような汗を流しながら鍛錬を重ねていくのであった。
◆◆◆
リュウが飛龍の巣へ向かい2週間が経過した頃。
王都周辺でモンスターの大氾濫現象が同時多発的に起き始めていた。異変に気が付いた王国政府は最精鋭の戦士が集まる王都守護隊を王都レーヴォリから重要拠点にそれぞれ派遣し、被害の軽減に努めている。
王都の防衛には駐留している正規軍と王都守護隊隊長と副隊長、加えて僅かに残った隊員が当たっていた。
王都の門はモンスターの侵入を阻むように固く閉ざされている。
散発的に襲い来るモンスターの集団を正規軍が追い返し、手に余る高ランクモンスターが現れた場合は城壁の上で待機している守護隊隊長と副隊長が即座に遊撃する形を取っていた。全軍の指揮を行うシュバルツ王がいる城内には、万が一のことを想定し、2人が厚い信頼を寄せる隊員を配置している。
「そういえば、何かを忘れている気がするよ。……なんだったかな」
王国最強と名高い戦士であり守護隊隊長のリィオスが、碧眼を閉じながら覇気のない声で呟いた。
「またですか? もしかして、大氾濫を起こす兆しのあるダンジョンがあったのに報告でもし忘れたとかだったら笑えないですけど……なに?」
剛剣として知られる武骨な副隊長マルコが、からかうようにリィオスに返事を返した瞬間。
ゴブリンの大群と交戦していた正規軍の上空に大鳥型Aランクモンスター『焔鳥』が突如として出現した。
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