ガチャ56 飛龍の巣 下層
ブラックバットの集団を倒し、レベルが上がったことを実感したリュウは、口角を上げながらステータスを確認した。
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名 前 リュウ
種 族 人間
ランク C
レベル 62
HP 540/540
MP 4321/4443
筋力 302
魔力 272
耐久 225
敏捷 313
器用 211
幸運 EX
スキル
【レアガチャlv2】(希望の宝玉の上位互換)
【刻印lv1】
【異世界言語翻訳・通訳】
【鑑定lv8】
【気配察知lv1】
【MP増加lv6】
【身体能力強化lv2】
【千里眼lv4】
【ウォールランlv1】
【銃lv3】
【剣lv5】
【格闘lv1】
【魔力操作lv10】
魔法
【雷魔法lv3】
【サバイバル魔法lv10】
称号
【ゴブリンキラー】
【極大魔光を宿し者】
【雷使い】
加護
【ガチャ神の加護】
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(筋力値、MP値、剣スキルレベルについては日頃の素振りとMP使い切りの修行がかなり効いてるな! リィオスもある程度で打ち止めになると言っていたし、期待のし過ぎは禁物だが……。やはり、日々の鍛錬が重要だと言うのはどこの世界でも同じなのかもしれないな。
千里眼スキルレベルが1上がったのと、銃スキルのレベルが2上がったのも納得だ。草原と森を抜けてくる間に結構使ったからな。
格闘スキルなんてのも覚えてたのか。魔粒銀糸のバンテージを巻いてから、相手を弾き飛ばしまくってたし、それの影響かもしれないな)
リュウは格闘スキルの効果を確認する。
格闘
戦闘時、格闘する際に動作スピードと威力に補正がかかる。スキルlvが上がるごとに補正値が上昇する。
(久しぶりに、自力で入手したスキルだな! 常に武器が持っていられるとは限らないし、こういうスキルは後々助かることもありそうだ。これもしっかり意識して上げていくか)
ステータスの確認を終えたリュウはブラックバットの死体から魔石を探すため、胸元をフレイムタンで切り裂く。開かれたブラックバットの胸からは破片のような魔石が見つかった。リュウは一応、鑑定で価値を確認したが、ゴブリンの屑魔石と同じ価値しかなく、リュウは落胆を隠すことなく肩を落とす。
(屑魔石じゃないか……。これじゃあ、聖天幕の魔導機構を使用するのにも使えん。使えそうな部位もないな。時間がかかるわりに、メリットが少ない。次からは倒して放置だ)
そう決めたリュウは、雷光で見通しの良くなった道の奥を見る。相変わらず雷光の届かない範囲まで薄暗い闇が伸びていたが、気配察知にはまたしても反応があった。
(モンスターがいそうだ。もう少し、進んでみるか。
それにしても、雷光を発生させ続けるのは消費するMPからして勿体ないな。1秒で1MPくらいの量だし……。戦闘にはこれぐらいの明かりが欲しいが、道を歩くだけの時には過剰だな。
トーチに切り替えよう。こっちもMPは消費するし、明かりとしても弱いが、かなりゆっくりMPが減る感覚だ。
必要に応じて使い分けていくようにしよう)
リュウは周囲を眩く照らしている雷光の球体を霧散させた後、サバイバル魔法のトーチを発動。
「……灯れ、トーチ」
ランプのような明かりを放つ小さな球体が暗闇を優しく照らし出す。
リュウは警戒を続けながら奥へと歩みを進めて行った。
――数十分後。
天井の横の方には穴が開いており、洞窟内に太陽の光が差し込んでいる。リュウは前方に光源があることを確認し、トーチを消す。道の床は歩きにくい岩に土が多く混じってきており、歩きにくくなっている。
舌打ちをして、上がった身体能力で強引に悪路を走り抜け、リュウは太陽が照らす場所へ辿り着き、天井付近を見まわす。
(そろそろ、反応があった辺りのはずだが……。何もいないな? ブラックバットかもしれないと思ったが、そうでもないみたいだし、とりあえず気配察知を使ってみるか)
リュウは気配察知を発動させ、周囲にモンスターがいないかを探る。
(……何も反応しないぞ。
あの天井から逃げたか?)
リュウが太陽の光に目を細めていると、気配察知が敵の接近を知らせるアラートを脳内に鳴らす。
「どこだ!?」
リュウが背後や左右を見回している間に、周囲の地面に穴が空く。
「チィ! 下か!!」
鋭利なショベル状の爪を伸ばしたモンスター5匹は、リュウの急所を目がけ、間髪入れずに跳びかかってくる。
鈍く光るショベル状の爪から強烈な殺気を感じ、なんとしてでも包囲から抜けるため、リュウは全力で跳躍した。
ばねのように足を使い勢いよく垂直に跳ぶことで全ての攻撃を躱そうとしたが、僅かに跳ぶのが遅かったため、劣竜革のボトムにショベル爪が引っ掛かる。
さっと表面を撫でるように擦れた程度であったが、あっさりと劣竜革のボトムに切込みが入った。
(Bランク防具をこうもあっさりと! クソッ! まともに食らったら不味い!!)
攻撃が不発に終わり、不服そうな目つきで睨む二足歩行の土竜型モンスター。
首より上は、鱗のないドラゴンのような顔をしていた。
尖った両耳。
鋭い牙が下顎から上へ向かって突き出している。
土竜型モンスター達は、リュウが落下してきたら串刺しにできるよう、ショベルのような爪を作るため、三本の指を寄せた。
無遠慮に見つめてくる赤く丸い瞳が不気味な雰囲気を醸し出す。
空中に飛び上がったまま、リュウは背中に冷や汗が流れるのを感じていた。
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