短話「うささま、アクセスの夜に舞う」
12月3日の夜、うささまは月を見ながらぽつりとつぶやいた。 「なんだか今日は…誰かがたくさん見てくれてる気がする。」
さきが駆け込んできて、スマホを掲げた。 「見て!PV134件!PCから116件って、まるで“夜の読書隊”が集まってるみたい!」
さやは目を輝かせて、 「これは“アクセスの舞”を踊るしかないわね。読者の気配に応える儀式よ!」
かりんはすでに準備万端。 「私は“PV太鼓”叩くね!ドンドン…134回叩くから、みんな踊って!」
うささまはふわりと耳を揺らしながら、 「じゃあ、ぼくは“ひげがゆれるとき”の朗読をするよ。読者が来てくれた夜に、声を届けたい。」
4人は月明かりの下で、静かに、でも心から笑いながら祭りを始めた。 太鼓の音に合わせて、さきとさやが踊り、うささまの朗読が風に乗る。
その夜、PCの画面越しに読者たちは気づいた。 「なんだか…この作品、今夜は特別にあたたかい気がする。」
そして翌朝、うささまはそっとつぶやいた。 「ありがとう、読書隊。また来てね。」




