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ひげがゆれるとき  作者: ねこちぁん
2章

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【夜閑話:果林の団子日記】6

果林の団子日記:梅ヶ丘編


今日は梅ヶ丘で「梅団子」を食べました。ほんのり赤い梅の花を模した団子で、見た目からして春を呼ぶよう。口に入れると甘酸っぱさが広がって、寒さの中でも心がほっと温まる味でした。町の人たちはこの団子を「春を迎える団子」と呼んでいて、食べると新しい季節が近づいてくる気がするんだそうです。


梅は冬の終わりから咲き始める花で、花言葉は「忍耐」「高潔」。厳しい寒さを耐え抜いて咲く姿が、人々に希望を与えてきました。団子屋のおばあちゃんも「この団子を食べると春を迎える準備ができるよ」と笑っていました。町全体が花と団子に込められた思いを大切にしていて、歩いているだけで新しい始まりを感じられました。


……でも、モカに半分食べられちゃいました。せっかく春を呼ぶ気持ちになったのに、気づけばモカの胃袋へ。日記には「梅団子、半分はモカの胃袋へ」と書いておこうかな。少し悔しいけど、こうして分け合うのもまた春を迎える力なのかもしれません。

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