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ひげがゆれるとき  作者: ねこちぁん
1章

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閑話 山葵の余韻 ― ドキッ!!

湖畔の宴の翌日。仲間たちは片付けを終え、残った団子を囲んでいた。 焚き火の灰がまだ温かく、紅葉の風が静かに舞い込む。


咲姫がしっぽを揺らしながら声を上げる。 「まだ団子があるのです! 昨日のルーレットの続きなのです!」


果林は酔い覚めの顔で笑みを浮かべた。 「縁って不思議だね。昨日の団子も、今日の団子も、導きの味がするかもしれない」


木世実は舞の拍を刻み、風音が樹魔法の光を揺らす。 「拍と光が重なると、応援の風になるんだね」と咲姫が目を輝かせる。


小豆は白玉団子を手に祈りを捧げ、涼羽がそっと微笑む。 「残り物って、意外と縁を呼ぶんだよ」


悠真は静かに団子を手に取った。 ……それは山葵団子だった。


一口かじった瞬間、彼の表情がわずかに揺れる。 「……ドキッとしたかな」


仲間たちは一瞬だけ顔を見合わせ、笑いをこらえきれずに声を上げた。 果林は「えっ、それ昨日の当たりじゃない?」と酔い覚めの声で驚き、咲姫は「山葵も縁なのです!」としっぽをぶんぶん振った。


紗綾が札帳を開き、昨日の記録の隣に小さく「余韻」と書き添える。 「宴の続きは、こうして縁に重なるんだね」


湖畔の風は、笑いと驚きの余韻を優しく包み込んでいた。



後書き

こんばんは、ねこちぁんです。 今回の閑話「山葵の余韻 ― ドキッ!!」では、紅葉と串団子ルーレットの翌日を描きました。宴の余韻の中で、残った団子から思わぬ“山葵”が登場──そんな小さなハプニングです。


仲間たちの笑いと縁の広がりを、読んでくださる皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいです。

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