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【夜閑話:果林の団子日記】3
果林の団子日記:野路菊村編
今日は野路菊村で「菊団子」を食べました。白い花びらを模した団子で、見た目はとても清楚。口に入れるとほんのり甘く、素朴だけど心が落ち着く味でした。村の人たちはこの団子を「誠実の味」と呼んでいて、食べると心がまっすぐになる気がすると言っていました。
野路菊は兵庫県の花で、花言葉は「清楚」「誠実」「真実」。海沿いの厳しい風にも負けずに咲く姿が、人々に勇気を与えてきたそうです。団子屋のおじさんも「この団子を食べると素直な気持ちになれるよ」と笑っていました。村全体が花と団子に込められた思いを大切にしていて、歩いているだけで心が澄んでいくような気がしました。
……でも、結局あんに半分食べられちゃいました。せっかく誠実な気持ちになったのに、気づけばあんの胃袋へ。日記には「誠実の団子、半分はあんの胃袋へ」と書いておこうかな。少し悔しいけど、こうして分け合うのもまた誠実の形なのかもしれません。




