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ひげがゆれるとき  作者: ねこちぁん
3章~【咲姫編】風の記憶、影の願い

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ep.114 導く風、形を変えるのです

森の核心―― 黒い風と咲姫の風がぶつかり合い、 空気は張り詰めていた。


咲姫 「ひゃぁぁぁ……!  まだ押されてるのですーー!!」


風音 「……咲姫。  “守る風”だけじゃ足りない。  “導く風”に変わる必要がある」


咲姫 「導くって……  そんな大役は困るのですーー!!」


風花 「でもねぇ、咲姫ちゃん。  みんなの風をまとめるのは、  咲姫ちゃんしかできないんだよ」


果林 「団子もまとめてるよ~」


咲姫 「団子はまとめないのですーー!!」


黒い風は、 さらに強く渦を巻き、 咲姫を試すように迫った。


紗綾 「……猫は“選ばれる瞬間”と言っています」


オグマ 「咲姫。  ここで踏ん張れ。  お前の風が仲間を導くんだ」


咲姫 「ひゃぁぁぁ……!  導くなんてできないのですーー!!  でも……みんなを守りたいのです……!」


咲姫は胸の奥に手を当て、 必死に風を呼び起こした。


……ふわぁぁぁ……


咲姫 「ひゃっ……!?  な、なんか……私の風が……  “道”を作ってるのです……!」


風音 「……咲姫。  それが“導く風”」


黒い風は、 咲姫の風に押され、 進むべき道を避けるように裂けた。


冒険者A 「すごい……!  咲姫ちゃんの風が道を作った……!」


冒険者B 「これなら進める……!」


風花 「咲姫ちゃんの風、  みんなを導いてるねぇ」


咲姫 「ひゃぁぁぁ……!  そんなの聞いてないのですーー!!  でも……がんばるのです……!」


森の核心に、 咲姫の風が新しい形を示した。


まるで―― “導く風”として生まれ変わったかのように。

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