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ひげがゆれるとき  作者: ねこちぁん
3章~【咲姫編】風の記憶、影の願い

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ep.113 外からの力、試される風

森の核心―― 静けさを破るように、異質な風が吹き込んだ。


咲姫 「ひゃぁぁぁ……!?  な、なんか……森さんがざわざわしてるのです……!」


風音 「……“外からの力”が、直接干渉してきた」


風花 「咲姫ちゃんの風も、押されてるねぇ」


果林 「団子の袋も飛びそうだよ~」


咲姫 「団子で判断しないでほしいのですーー!!」


森の奥から、 黒い影のような風が渦を巻いて現れた。


冒険者A 「な、なんだあれ……!」


冒険者B 「風なのに……重い……!」


紗綾 「……猫は“侵入者の風”と言っています」


咲姫 「侵入者って……  また怖いのですーー!!」


光の風(封じられた風)は、 咲姫の前で震えながら言葉を紡いだ。


風の魂 「……咲姫……  “試される”……」


咲姫 「ひゃっ……!?  試されるって……何をなのですーー!!」


風音 「……咲姫の風が、  “守る力”として本物かどうか試される」


咲姫 「試されなくていいのですーー!!  でも……がんばるのです……!」


黒い風は、 咲姫の周りを取り囲むように渦を巻いた。


咲姫 「ひゃぁぁぁ……!  な、なんか……押されてるのですーー!!」


風花 「咲姫ちゃん、負けないで!  その風は“外からの力”だから、  咲姫ちゃんの風で跳ね返せるよ!」


果林 「団子も応援してるよ~」


咲姫 「団子は応援しないのですーー!!」


咲姫は胸の奥に手を当て、 必死に風を呼び起こした。


……ふわぁぁぁ……


咲姫 「ひゃっ……!?  な、なんか……私の風が……強くなってるのです……!」


風音 「……咲姫。  “守りたい”って気持ちが、風を強くしてる」


咲姫 「守りたい……  みんなを……守りたいのです……!」


黒い風は、 咲姫の風に押されて少しずつ後退した。


オグマ 「よし!  咲姫の風が勝っている!」


冒険者A 「すごい……!」


冒険者B 「咲姫ちゃんが……押し返してる……!」


森の核心に、 咲姫の風と“外からの力”がぶつかり合った。


まるで―― 試練の始まりを告げるように。

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