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ひげがゆれるとき  作者: ねこちぁん
3章~【咲姫編】風の記憶、影の願い

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ep.66 影、なんか変なの出てきたのです!

祠の扉が ギギ…… と開き、 黒い“風みたいな影”がふよふよと出てきた。


咲姫は思わず叫ぶ。 「な、なんか出てきたのですーーー!!」


果林は団子袋を抱えたまま、 「ひぃぃぃ! 団子守らなきゃ??!!」 と、団子を盾にする。


紗綾は猫を抱きしめ、 「……猫が“シャーッ”って言ってます」 と、静かに報告。


風花は影を見て、 「なんか……風の形が悪いねぇ。  踊りが下手な風みたい」 と、のんびりコメント。


風音は影をじーっと見つめ、 「……あれ、風じゃない。  “風のフリしてる何か”」 と、冷静に分析。


咲姫は震えながらも、 「フ、フリなのです!? 風のフリって何なのです!?」 と、ツッコミ気味に叫ぶ。


オグマ、普通に前に出る

影がふよふよ近づいてくると、 オグマはため息をつきながら前に出た。


「……おい。近づくな」


影はふよ?っと揺れながら、 オグマの周りを回る。


咲姫は叫ぶ。 「オグマさん、なんかまとわりついてるのですーー!!」


果林は団子を抱えたまま、 「団子あげたら満足するかな??」 と、真剣に悩む。


風花は笑いながら、 「いやぁ、団子食べたら可愛い影になるかもねぇ」 と、のんき。


風音は影を指差し、 「……あれ、風を食べようとしてる。  でも、味わってるだけ。  “本気じゃない”」 と、淡々。


咲姫は目を丸くする。 「味わってるのです!? 風を!?  な、なんなのですその食べ方ーー!!」


影、咲姫の前で止まる

影はふよ?っと咲姫の前に移動し、 ぴたっと止まった。


咲姫は固まる。 「……えっ……な、なんで私の前で止まるのです……?」


影はふよふよ揺れながら、 まるで“興味津々”みたいに咲姫を見ている。


風音がぽつり。 「……咲姫の風、好きみたい」


咲姫 「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?  な、なんでなのですーーー!!」


果林 「咲姫、人気者だね??!」


風花 「風に好かれるのはいいことだよ?」


紗綾 「……猫も咲姫さんのこと好きですしね」


オグマ 「……とりあえず、落ち着け」


咲姫 「落ち着けないのですーーー!!」


影、なぜか団子に反応

果林が団子袋を持ち直した瞬間、 影が ピクッ と反応した。


果林 「えっ……団子……好きなの……?」


影 ふよ~~(団子の方へ寄る)


咲姫 「団子に釣られてるのですーーー!!」


風花 「かわいいねぇ、この影」


風音 「……風じゃないけど、団子は好きみたい」


紗綾 「……食べられるのでしょうか?」


オグマ 「……食わせるな」


果林 「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」


影は団子に興味津々で、 咲姫たちの周りをふよふよ回り続けた。


怖いというより―― なんか変な生き物 という印象の方が強かった。

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