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幼馴染にフラれた僕が何故か学園のアイドルに告白されて平穏な日々を失った  作者: 逢坂こひる


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第74話 音無親子

 用件も伝えず佳織さんが慌てて部屋を飛び出して行ったので、衣織が確認しに行ってくれた。佳織さんは父さんが帰る事を僕たちに伝えにきたとのことだった。


 父さんは1人で帰るつもりだったみたいだが、衣織のすすめもあり、僕も一緒に窪田家を出た。

 

「鳴、お前も深淵に足を踏み入れてしまったな」


「え」


「できるなら、お前には父さんと同じ苦しみを味わって欲しくなかった」


 窪田家を後にした父さんの開口一番がこれだった。


 父さんの苦しみ……ぶっちゃけ父さんが何を言っているのかよく分からなかった。


「家に帰るぞ、凛と話しがある」


 父さんの希望で歩いて帰ることになったのだが、父さんは何か考え込んでいるようで、このあと僕たちに会話らしい会話はなかった。





 ——僕と父さんが一緒に家に帰ってきて驚いたのは凛だった。


「父ちゃん、バカ兄貴……なんで一緒に?!」


「衣織の家で、偶然会って」


「へ? なんで衣織さん家で?」


 事情を知らない凛に、学さん、佳織さん、そして父さんが学さんのレコーディングに参加する事を話した。あまりの衝撃に凛は思考が追いついていなかった。


 学さんはそれほどまでにビッグネームなのだ。


「鳴、凛、話しがある」


 いつも仏頂面の父さんだが、それに輪をかけて厳しい表情だ。大事な話であることは凛も僕もすぐに分かった。


「鳴、お前は今後もギターを続けるのか?」


 父さんの問いかけに僕は即答した。


「うん、続けるよ……今度は投げ出さない」


「そうか」


 父さんはその一言だけのこし、長い沈黙が続いた。




「凛、お前は日本に残って鳴にギターを教えてやれ」


「「え!」」


 予想だにしていなかった父さんの言葉だった。


「ちょ、待てよ父ちゃん! 凛はまだカリキュラムの途中だって」


「凛、お前ほどの実力があれば、もう父さんが教える必要はない。あとは自分でなんとかしろ」


「え————っ!」


「でも、鳴は別だ。3年間のブランクでこいつの腕は完全にサビついている。それはお前たち自身もわかってるだろ?」


 確かに父さんの言う通り、僕の腕は錆びついている。凛に教えてもらえるならそれに越したことはないが、兄貴として妹に迷惑は掛けたくない。


「なら父ちゃんが教えてやれよ!」


「仕事上不可能だ。鳴がこっちへ来るならそれもいいが、そんな事をすると窪田がうるさい」




 ——またもや沈黙が続いた。僕は頃合いを見計らって2人に話しかけた。


「父さん、凛、僕ひとりで「いいよ、凛、日本に残るよ」」


「え?!」


「バカ兄貴にギター教えてやるって言ってんだよ!」


 なんと言うパワーマネージメント。そして人生を変えてしまうかも知れない決断に即答する凛。


 もしかして僕と凛は性別を間違えて生まれて来たんじゃないだろうか。




 だけど、2人が認めてくれていることが分かって、少し嬉しくなった僕だった。



 熱い展開に!


 本作が気になる。応援してやってもいいぞって方は、

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 よろしくお願いいたします。

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