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幼馴染にフラれた僕が何故か学園のアイドルに告白されて平穏な日々を失った  作者: 逢坂こひる


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第175話 やっぱり離さない 〜衣織視点〜

 鳴と付き合い始めて半年ほど経った。


 普段は少し頼りないところもあるけど、誠実で、いざという時には頼りになる私のパートナー。今の私に鳴のいない生活は考えられない。


 休みの日も含め、ほぼ毎日一緒にいる。


 こんな日々がいつまでも続けばそれが1番幸せなんだろうけど……。


 私はそろそろ進路を決めなければならない。



 大学に行くのか、プロ1本に絞るのか……バンドである以上、正直私だけで決められない。


 でも時枝や穂奈美に結論を急がすわけにはいかない。


 鳴はまあ、運命共同体だしマスターのお墨付きも貰ったし、私の道に付き合ってもらうことは決定事項だ。





 この件とは全く関係ないのだけれど、鳴と付き合っていてひとつ疑問に思うことがあった。


 鳴の元カノ、愛夏さんは鳴の依存が酷く、端的に言えばそれが原因で別れたと言っていた。


 でも、実際に鳴と付き合ってみて、鳴が私に依存していると感じることは殆ど無かった。むしろ近頃は、私の方が鳴に依存しているのでは? と思うぐらいだ。


 人はそんなに簡単に変われるものじゃない。


 もしかして……依存していたのは鳴じゃなくて、愛夏さんだったんじゃないだろうか。


 だとすれば、2人の恋愛は本当に悲恋だ。


 ま、今カノの私が考えても仕方のないことだけど、気にならないと言えば嘘になる。




 それにしても、最近の鳴の成長は凄まじい。


 凛ちゃんとアンの影響が大きかったのはわかるけど……。


 同じ音楽家としては嫉妬してしまうレベルだ。


 人の凄さってのは具体的にどうとかじゃなくて、なんとなく雰囲気で感じることも多いと思う。


 でも、鳴は違う。


 具体的にすごい。


 フレーズがエモい、作り出す空気がすごい、テクニックが凄い、牽引力が凄い、安心感が凄い、安定感が凄い。


 枚挙にいとまがないというのは鳴のためにあるような言葉だ。



 フェスで優勝できたのは私に圧倒的な華があるからだと鳴は言う。


 それはそれで嬉しいことだけれど、実際は違う。


 鳴の作り出した空気だからこそ、実力を発揮できたのが本音だ。


 鳴がメンバーにいることの安心感は半端無いのだ。



 日本を代表する作曲家であり、世界的なピアニストである私の父、窪田学が私たちにメジャーを目指せと言ったのも頷ける。


 鳴を埋もれさせるのは音楽界の損失だ。


 私ですら、鳴の才能を活かせるかプレッシャーを日々感じる。




 そういう意味では鳴という原石を音楽界に返した、愛夏さんの功績は大きい。


 私たちが成功することによって、鳴と愛夏さんの悲恋もなんとなく救われるような気もする。



 私はこれからも鳴を離すつもりはない。



 私はシンプルに鳴を愛している。


 それだけだ。


 

 衣織らしいですね!


 本作が気になる。応援してやってもいいぞって方は、

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 よろしくお願いいたします。

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