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幼馴染にフラれた僕が何故か学園のアイドルに告白されて平穏な日々を失った  作者: 逢坂こひる


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第114話 鳴VS凛

 ワクワクする気持ちがありながらも身内とのセッションは地味に緊張する。父さんとセッションした時もそうだった。


 実力差があるのは分かっている。


 とにかく胸を借りるつもりで全力をぶつけよう。




 凛がイントロを弾き始めた……この曲は。


 凛がチョイスしたのは『織りなす音』の持ち曲で、以前部室で凛に聞かせた曲だった。たった一度聴いただけで覚えやがったのか……天才め!


 凛からアイコンタクトが来た。


 まず僕にリードを取れというのか。


 凛の要望どおりリードを弾き始めて直ぐに違和感に気づいた。


 なんだこれは……。


 曲全体がなにか目に見えないバリヤーで守られているような感覚だ。


 どんなに暴れても、どんなに無茶しても曲から外れさせない矯正力。


 すごい……僕が今まで衣織やアンに対してしてきた伴奏とは一味違う、新たな境地だ。


 時枝さんと穂奈美さんとのセッションでは暴れまくった僕だが、それじゃ勿体無い。


 僕がすべきは凛が用意したこの舞台で、表現力の限界に挑戦することだ。


 この伴奏だからできることだ。どんなにわがままにプレイしても凛の伴奏が曲として成立させてくれる。


 自由だ……本当に自由だ。


 凛の伴奏がこの曲を真っ白なキャンバスに変えた。


 僕はそのキャンバスに今描ける最大限の旋律を描いた。



 ——僕が悦に入っているうちにワンコーラスが終わった。



 ここからは攻守交代、今度は凛のリードを僕が支える。


 凛は僕に、表現の壁にぶち当たっているとこぼしていた。


 もしかしたらリードプレイにそれが出るんじゃないかと思っていた。


 だが出てきたのは圧巻の演奏だった。


 これは身内だから言うんじゃない……控えめに言ってアン以上だ。


 チョイスするメロディー、リズム、ダイナミクス、その全てがアンよりも僕よりも遥か高みにある。


 って言うか……もう父さんを超えているんじゃないだろうか。




 僕の中で世界一のギタリトが音無凛になった瞬間だった。




 体が震えてきた。こんなにも凄い伴奏でリードを取ったこともないし、こんなにも凄いリードの伴奏をしたこともない。


 このまま終わったらもったいない。


 僕はなにか爪痕を残したいと思い、バトルを仕掛けた。


 凛のリードを殺さないギリギリのラインまで攻めた。


 不協和音一歩手前まで攻めても凛のリードは揺るがなかった。


 伴奏のつなぎに速弾きでフレーズを差し込んでも、超絶テクでハモり返された。




 僕は凛に届かなかった。


 完敗だ……でも悔しさよりも、喜びが僕の感情を支配した。


 こんなにも凄い奴がいる。


 しかもそれが僕の妹だ。



 打倒、音無凛。



 これがギタリストの僕としての新たな目標だ。


 打倒妹!


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