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お昼寝したいのに主人公が爆散したからできません ~モブだけでも世界は救えるのか~  作者: サイリウム


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57:お城クッキング


ということで『オダワーラ城』完全攻略RTA、始めて行きましょう。


難攻不落と名高いこのお城ですが、カーチェちゃんを前にすれば1分もかからず対処可能です。この世界では私が初めて行うので、必然的にどれだけ時間をかけようがワールドレコードになりますが、RTAである限り最速を目指さなければ先達たちに申し訳が立ちません。



「素早く完璧にチャートを辿っていきましょう。」



まずですが、私の分身たち。千人のカーチェをチーム分けすることから始まります。正面から攻勢することで相手の動揺を誘う200人のAチーム。密かに忍び込み城内部に工作を行う100人のBチーム、そして城にいる人間すべてを攫って来る残り700人のCチームとなっております。


えぇそうですね。こちら完全攻略のため、城に詰めている人間すべてを生け捕りにするものとなっています。確かに正面切って戦闘した方が早いのは確かなのですが、その場合戦闘のさなか逃げ出したり、行方不明になる恐れがございます。『完全』と称した手前、誰一人逃がすつもりはありません。そっちの方が人道的ですからね。


はい、ではご説明もそこそこに。Aチームの様子から見ていきましょう。


彼らのお仕事としては、正門から攻め込み敵の意識をそちらに向けるというものなのですが……。



「はよ開けんかいゴラァ!」

「ガタガタ言わんと開けろやボケ!」

「門ぶち破るるぞコラアホォ!」

「おいガサや開けぇ!」

「令状持って来てるって言ってるやろうがボケェ!」



とまぁこんな感じで門を叩き鳴らしながら、威圧している真っ最中になっております。もしインターフォンのボタンがあれば、高速で連打していたレベルの剣幕です。


まぁお相手としては、全く同じ顔の幼女。しかも200人もの大勢が城門の前に急に現れ、威圧し始めた状態。意味が解らな過ぎて怖いですし、分身といってもそこそこの能力値。かなりの強者が怒号を上げてキレ散らかしているのです。どこかの府警さんと同じくらい怖い状況でしょう。


しかも慌てて弓や投石、銃で攻撃しててもカーチェちゃんはニンジャ。そのすべてを軽く受け止め投げ返すことでミネウチを行っております。敵は大声を上げて門の開城を迫り、攻撃した者からぶっ倒れていく。自然と大騒ぎとなり、場内に混乱が広がっていきます。



「そしてその隙をつくのが、BチームとCチームです。」



前世の情報から既に城の設計は頭に入っているのがカーチェちゃんです。もちろん分身の私もそれを把握しているため……、Bチームの私達には、虚空移動などを利用してお城の地下道に移動してもらいました。


そうですね。この道は言わば避難道。もしお城が落城した際、女子供を逃がせるようにこの町の外まで伸びた長ーい通路になっています。お城で戦闘が起きた際などに使用される恐れが強いため、人を配置したという形になっています。そして女子供を逃がすための避難道ということは……。お城の中へと簡単に進める短縮ルートでもあるのです。



「こちらBチーム。地下道の制圧を完了。全出入り口の封鎖を終了した。これより仕掛けに入る。」


「こちら本体カーチェ、了解しました。では手筈通りに。」



うんうん、Bチームは上手く行ったようですね。ではお次、最後のCチームこと誘拐班を見ていきましょう。


最初はBチームと共に地下避難道からの侵入を計画したのですが、今回の目的は『城内の完全制圧』。つまり城内部にいる生命体全ての確保に成ります。確かに城の最奥へと繋がるのが地下道ですが、その逃げ道を塞いでしまうと、人々は外へと逃げ始めてしまうでしょう。


ということで彼女たちはお城の外周をぐるっと囲み、城壁などをニンジャ脚力で垂直登りしながら、内部へと侵入していきます。



「首トン! 首トン! 首トン! フルコンボだトン! もひとつおまけに首ちょんぱ! ……あ。」


「……Cチーム、回復薬送りますね。」


「い、一発だけなら誤射かもしれない……!」



ということでちょっと事故は起きながらも、どんどんと人を気絶させて拉致していきます。


何度か死者の数が増えたり減ったりしますが、まぁ死後時間が経っていなければバグなどで何とかなるので問題ありません。最終的に死者が0に成ればいいの精神で奥へ奥へと進んで行きます。そもそもこのお城が結構な大きさを誇っていることから、五千人ほど兵士などが詰めていることを把握しているのですが……。カーチェちゃんが千人もいれば十分制圧可能。


どんどんと人を気絶させたり連れ去ったりしている内に……、ようやく最奥。天守閣の頂点にいた城主様の所に到達します。


えぇ、彼こそがこのオダワーラ城の城主にして、ホクジョウ家の当主。ホクジョウ氏々です。ウジウジ君ですね。



「じゃまするでー。」


「ッ!? 誰だ貴様らッ! だ、誰か! 誰かいないのか!?」


「そこは『邪魔するなら帰って』でしょうが。」

「まったく近頃の若者は……。」

「ネタ伝わらないのは悲しいのよね。」

「わかる。んじゃまぁ冗談はこの辺りにして……」



「「「ドーモ、ウジウジ=サン。カーチェ=チャンです。これよりお主にインタビューを行う」」」



「は? え!?」



「「「Wasshoi!」」」



相手の何も解っていない顔を完璧に無視し、即座に巻いていたマフラーこと単なる布を投擲し始める分身カーチェちゃんたち。即座にご当主様はミイラ状態になり、身動きの取れない状態へ。彼だけは気絶させず、そのまま輸送が開始され、彼の視界に映し出されるのは完全に無人と化した場内。


そしてそのままお外へと放り出されれば……、地面に転がされ泡を吹いている五千の兵に、それを取り囲む強化されたボブⅡたち。分身体のカーチェちゃんもたむろしてるし、チロさんはまだお口のお菓子を堪能中。気絶からいち早く復帰し攻城戦の様子をしっかりと見ながらも、先ほどの虚空移動のダメージが抜けきっていないお婆ちゃん。後は

復帰したは良いが今何が起きているのか全く分かっていない風魔の里の皆さんがズラリ。


うーん、カオスカオス。



「な、ふ、風魔!? なぜ貴様らが!? み、ミツモノの者たちは何をしているのだ!」


「ミツモノ忍者さんたちはカーチェちゃんの隣で寝てるよ、ほら。」



騒ぐ城主さんに顎で教えてあげると、彼の視線の先には素っ裸になって気絶している忍者たちがずらり。暗器とか持ってそうだし、変な気起こされたら困るから文字通り全部引っぺがしたんだよね。あぁ勿論全部焼却済みなのでご安心ください。


チロさんに任せれば(賄賂:砂糖300g)すぐにやってくれたぜ……。



「ところでホクジョウのご当主さん。チミ、風魔の里裏切っちゃったんだよねぇ……?」


「な、何を! こんなことをして無事で済むと思っているのか!?」


「無事じゃないのはチミの状態だと思うんだけど。まぁとりあえずさぁ、人って裏切られたらキレるのよ。風魔の里からすればね? ホクジョウ氏を雇い手に選んでたのにさ、それを急に変えてなおかつ危害まで加えてきたらさ……。殺すしかなくなっちゃうよ?」



本体の私がそういった瞬間。いつの間にか帰還していたBチームの私達が、一斉に後ろ手で親指を押し込みます。


そう、お城のすべての柱に設置したボブ、『爆炎変化の術』の施した爆弾ボブの起動スイッチです。



「ッ!?」



轟音と共に、巻き上がる白煙。そこにあったはずの巨大なお城が、どんどんと地面に沈んでいきます。


あぁでもご安心ください。お城内部にいた生命体は全て城の外に放り出していますし、お城以外の物品も全てカーチェちゃんのアイテム欄に放り込んでいます。つまりぶっ壊したのはお城だけという寸法です。まぁ流石に個人的な品々まで持って行くつもりはありませんので、爆発圏の外に並べて置いてありますが……。金庫とかに入っていた大判小判は、全部貰っておきました。迷惑料です♡



「今回はこれで“落とし前”としてあげます。ただ、まだ風魔にちょっかいかけるようなら……。解ってますよね? こんどはお城だけじゃなく、中にいる人も……。ふふ、ふふふ、ふふふふふ。」



かるーく首筋を撫でながら、耳元でそう囁いてあげると。真っ青になって震えだす当主様。


まぁ今のカーチェちゃんならこのまま指を付き出せば首を貫通して即死させられますし、とってもコワイことでしょう。しかしまぁよく震えることで。これじゃもうウジウジ君じゃなくて、プルプル君です。


……なんか手に彼の変な汗が付いて汚いのでチロさんの服で拭いておこ。さっきから砂糖舐めて恍惚としてますし、どうせ気が付かないでしょう。



「さ。オーダー通りお仕事も終わりましたし……、戻るとしましょうか。」




たぶん3分も掛かってません。

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