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お昼寝したいのに主人公が爆散したからできません ~モブだけでも世界は救えるのか~  作者: サイリウム


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52:和風ボブ



「というわけで新しくボブになったお友達をご紹介します。」


「……アンタ、私がダウンしてる間に何してるのよ。」


「治安維持です。」



そんなこんなで、ようやく復帰したチロさんに新しい仲間たちをお見せしていきます。


まずこの辺りを狩場としていた盗賊団、その女将役の女性盗賊でしょ? んで茶屋の中に潜んでいた盗賊3人でしょ? あとは茶屋の周りに潜伏する囲い込み要員の盗賊が16人ほどです。道中茶屋、有料の休憩所があったのでそこで一服しようとしたところ。実は盗賊団の根城だったので丸ごと全部破壊した感じですね~。


ちなみにチロさんの後ろで燃え盛っているのがその茶屋になります。



「あぁうん。他の盗賊とかが再利用しないように焼却するのは解るんだけどさ……。なんでアンタ踊ってるの?」


「うん? 燃やした建物の前で踊るのが礼儀では?」


「なんの話ッ!?」



いやだって前世の故郷では、国会議事堂とか金閣寺とかが大炎上している様子を背景にして踊ってましたし……。私もしておこうかと。


とまぁそんな世代によれば全く伝わらない様なボケは置いておいて、先ほど行った戦闘の解説をしていきます。と言っても、そこまで難しいことはしていません。現在の目的地である『忍者の里』にて起こるだろうイベントに備え、現在自身が取れる手札の確認と試運転を行っていただけです。



「忍術で肉体を硬質化させて振りかぶって来た相手の武器を肉体で受け止め破壊したり。分身して目の前で反復横跳びすることで混乱させたり、後し穴を出現させて奈落に落したり、身体強化の術を無理矢理打ち込み続けることで、敵の体内を膨張させ破裂させたり……。」


「相変わらずエグイことやってるわね。」


「まぁ思ったより数が多かったので、残りはスリケンで頭部を吹き飛ばしました。」



イヤー! アバ―! ハイクを詠め! サヨナラッ! オタッシャデー! ってやつです。


まぁ忍術でスリケンもとい手裏剣は無限生成できるので残弾の心配はしなくてもいいのですが、肝心の私が投擲武器初心者です。職業やスキルの補正である程度は熟せるでしょうが、限界の見極めとかはできませんからね。ちょっと練習させてもらった形に成ります。


そのせいで大半の新入りボブの頭部どころか、上半身が吹き飛んでたりする不完全ボブになってしまったのですが……。これはこれでアリ。特にこの辺り独特の武装で身を彩っているので、とても特徴的で良いボブになっています。



「名付けるなら和風ボブーズでしょうか。胴鎧に刀や槍、装備がなかったのか小手だけのボブもいますが、和服ということもあって非常にレアですね。女将ボブ用の薙刀もありましたし、コレクターにはたまりませんね。」


「アンデッドを収集してんじゃないわよ全く……。でも盗賊にしてはちょっと身綺麗よね。服が比較的清潔ってのもあるけど、死臭以外の匂いが無いのは好印象かも。」


「あぁ体臭。確かに王国の奴ら、ヤバい時はヤバいですからねぇ。」



体を拭く習慣はあっても、お風呂などの習慣がないのが王国です。中世西洋風といえばそこまでですが、森の中に長期間潜んでいる盗賊とかになると、獣より酷いにおいを発している時があったりします。その時はアンデッド化した後、適当に川に放り込んで洗浄していたのですが……。


今回その必要はありませんでした。せいぜい血で汚れた着物を燃え盛る茶屋の中に放り込んだぐらいですねぇ。



「このあたり温泉が多いみたいですし、匂いで存在がバレないよう気を使っていたのでしょう。」


「……温泉?」



ん? あぁそう言えばチロさんって純粋な王国民でしたし、知りませんか。


ほら湧き水とかあるでしょう? アレが熱湯になってまして、ちょうどいいからということでこの辺りではそれをお風呂専用の水として使うんです。湿気が多く蒸れやすいこと、また水が豊富であるこの地域独自の風習かもしれませんねぇ。



「へぇ。ちょっと気に成るかも。……なんでそんな話知ってるのかは聞かないからね。」


「あら残念。」



前回の王都遠征が初めての長期外出なのになんで知ってるんだーとか。私ですら噂にも聞いたことのない話知ってるんだーとか。そういうツッコミが来ると思っていたのに。



「そう言うの聞いた瞬間、私の精神を抉る一撃をぶち込んでくるんでしょ?」


「よく知ってますね。今ならセール中で30個くらい叩き込んで差し上げますが。」


「やめて?」



あら、残念です。


っと、ちょうど茶屋も燃え尽きましたし。そろそろ出発するとしましょうか。燃えカスなどを全て回収し、ついで邪魔なボブ達もアイテム欄にシュート。馬車移動時のチロさんの定位置である御者席に座り込みながら、彼女を急かします。



「はいはい、出発ね。……んで? 普段は後ろの荷台に引っ込むのに、わざわざ前に乗るなんてどういう風の吹き回しかしら。」


「目的地までそう遠くないですからね。今お昼寝すると晩御飯の時間まで寝続けちゃいそうなので我慢します。業腹ですが。それと、チロさんへの説明がまだでしたからね。ついでにやってあげようかと。」


「そりゃどーも。」



では軽ーくですが、説明して参ります。


今回の目的地である『忍者の里』ですが、現在私が取得している『風魔』系列の忍者が集まる地になっています。なので甲賀や伊賀はいない感じの里ですね。まぁこの世界のどこかに存在自体はしているみたいなのですが……、とにかく小田原地域の忍者がいっぱいいるところです。



「お、オダワラ?」


「地名です。まぁ風魔と言っても、風が得意な忍者というわけではありません。全属性を満遍なくって感じですね。んでこれはゲームでの話になるのですが……。」



DLCでの追加ストーリーとしては、主人公パーティに加入していた一人の忍者が、里帰りしその里で族長に成るまでのお話がメインになっている感じです。彼の父親の死だったり、親族の裏切りだったり、里が主に仕事を受けるホクジョウ氏というお武家様の暗躍が出てきたりするのですが……。まぁ今回は特に関係ないので無視します。というか今の里長さんも、そのキャラのお爺ちゃんでしょうからね。



「原作キャラの彼、主人公よりも年上でしたがまだ20にもなってない若造でしたし……。父が里長になったのを契機に、王国に武者修行しに来ていたって感じですからねぇ。」


「20を若造ってアンタ……、私ですらまだ15よ?」


「私は5歳です。」


「じゃあなおさら若造扱いするな馬鹿。」



まぁそんなチロさんの戯言は置いておいて……、今の時期でしたら8,9当たりの年齢でしょう。確かにまだ幼く使い物にならないでしょうが、得意な職に就いているということもあり、彼の成長率は結構高めを記録していました。忍者として運用するとどうしても器用貧乏に成り得ますが……。私同様『風魔』を経由し物理最強と名高いあの職業に転職して貰えば、十二分に対辺境伯に使えることでしょう。


うんうん、いい考えですね。そうと決まれば早速誘拐でもして、使い勝手のいい前衛職に仕立て上げて……。



「マジでそれしたら縁切るわよ?」


「あら、冗談ですよ?」


「……3割くらいマジでしょ。」


「惜しいですね、7割です。」


「獄炎で溶か「0割です」よろしい。」



とまぁチロさんに止められてしまったので、この計画は一旦保留にしておきます。


まぁまだ幼い彼ですし、原作キャラと言えど子供を戦場に駆り立てる様な行為は避けるべきでしょう。彼については一定のつなぎが出来れば万々歳、ってところですかね。



「んで、目的としましては先ほどお伝えした通り、実力で里長へと成り上がり、彼らのお宝である強武器『朧月』を入手することに成ります。あとはまぁ米とか味噌とかの食料品の入手と、メンポの作成とかですかね?」


「めんぽ?」


「はい、顔を守る防具です。さっき遊んでた時に必要かなと思いましたので作ってもらいます。あぁそうそう、DLCで解放される地域なので、結構いい防具売ってたりします。対邪神ではチロさんもより頑張ってもらいますし、良さそうなものがあれば言ってください。」


「はいはい、装備の更新ね。……というか次は邪神相手か。ちょっとマジで鍛錬し直さないとヤバいかも。」



ですねぇ、対魔王じゃそのステータスでいいですけど、今のチロさんじゃ邪神相手となると……。あ、あの門ですね! 忍者の里! 到着ですよー!



次回は里長のお爺ちゃんに喧嘩売りに行きます。

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