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お昼寝したいのに主人公が爆散したからできません ~モブだけでも世界は救えるのか~  作者: サイリウム


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26:仕事増えそう、ちぬ


「それでどうすんの、カーチェ。私、アンタのせいでギルドとの関係滅茶苦茶悪くなりそうなんだけど。」


「大丈夫では? 傍若無人な雇い主に振り回される可哀想な被害者として動けていましたし、ベネットからは同情されるだけでそう変なことにはならないかと。」


「アレ素の反応なんだけど? ……というかアンタ自分のこと傍若無人って言ったわね。自覚あったんだ。」



そんな『初めて我が子が歩いた』みたいなレベルの驚き方しなくてもいいじゃないですか。王女殺されたせいで色々と参っていただけです。本当に、ここで死んでいいような人ではなかったので……。



「王女……、ってあんま言い過ぎると不味いか。あの方と面識でもあったの?」


「いえ、一方的に知っていただけです。統治者としての才に溢れていた方なので、あの方がいる限り王国は安泰だと思っていたんですがね。お陰様で未来のお昼寝が危うくなってきました。クソが。」


「あぁうん。やっぱ寝ることに行きつくのね。」



政治の世界には一切足を踏み入れる気はなかったのですが……、既に王女が死んでしまったのであればもう傍観しているわけではありません。


主人公が10年前に勝手に死のうが、彼は10年間村から出ずにウダウダしていたので問題ないのですが……。原作のメインヒロインであった王女は本当に別です。彼女がこの期間の間国政に少しずつ口出ししていったからこそ未来の王国があり、魔王と対抗することが出来た国家が出来上がるのです。


それに、確かに無茶苦茶頑張れば魔王も邪神も単身で消し飛ばすことは出来ますが……。その後の統治で詰みます。外敵がおらず統治者がいない国など即座に戦乱が起きてしまうでしょう。村の長といえど、その上に貴族という上司がいるのです。その貴族にも派閥内の力関係など色々あるでしょうから……。



(……まずは本当に王女が死んでしまったのか、死体を確認する必要がありますね。同時にもし死んでしまっていた場合も考えて、“準備”しなければ。)



本気で吐くほど嫌ですが、これはマジで仕事をしなければなりません。



「まぁ何をするにもレベリングですね。強く成ればそれだけ上との繋がりも作りやすくなります。ある程度の当てはあれど、信用できる貴族も探さねばなりません。その間にレベリングして、強くなって、貴族と会談できるだけの実績を作って、その後は政争に勝たせて、今回の下手人を掃除して、国王不在でも真面な政治が出来るだけの基盤整えさせて……。はぁ? やる事多すぎ。もう世界滅ぼします。」


「アンタが言うとマジで出来そうだから辞めて、ほんとに。」



なんで、私が、仕事しなきゃならないんですかッ! 死ね! 死ね! 寝かせろッ!!!



「あ、ちなみにクラッシュ、制作側が想定していないだけの負荷を一点にかけ続ければ簡単に吹き飛ぶので壊すのは誰でも出来ますし、すぐにできます。しましょうか?」


「やめろって言ってるでしょうがッ!!!」



けっこうマジで切れるチロさん。煩いですねぇ。お昼寝至上主義な私が自身丸ごと死ぬかもしれないクラッシュなんて試すわけないじゃないですか。まぁお昼寝への希望が完全に閉ざされた瞬間に全部にやる気失って消し飛ばす可能性は普通にありますけど。


そんなことを考えながらチロさんを宥めていると、ようやく落ち着いてくれた彼女。アイテム欄から取り出して渡してあげた水を飲ませれば、大きなため息を付きながら話を戻してくださります。



「はぁ。……まぁ確かに、一般市民からすればお上が荒れれば迷惑しかないものね。それを防げる方法があるのなら、頑張って動いた方がいいんじゃないかしら?」


「ですよね、クソ嫌ですけど。」


「文句言わない。あとそろそろ色々説明してくれる? アンタ私に隠してること星の数ほどあるでしょ。」


「単に言ってないだけですが?」



別に全部暴露してしまっても構わないですが、他の人に聞かれると面倒な内容なのは確かです。話すにしても周囲に人がいない場所、地元の村の廃棄された墓地。経験値おじさんエリアが最適でしょう。つまり家に帰った後の話ですねー。



「……話してくれるつもりがあるならなら今は我慢してあげるわ。さ! とにかく今は王都での予定済ましちゃいましょ! 『転職』するんでしょ?」


「そう言えばそうでしたね。」



そうでした、元はといえば『転職』するために王都に向かっていたのでした。


お金稼ぐためにマフィアと喧嘩したり、王女がなんか死んでたりと面倒なことばかりで忘れていましたが……。既に初期職の『村人』をカンストしてしまった私はこれ以上手早く強くなることが出来ないのです。さっさと転職して、あの墓に埋まった経験値おじさんと戯れる仕事に戻らなければ。


あ、でも仕事ヤダ。家帰ったら5000兆年くらい昼寝する。



「それだけ寝たら骨になるどころか何も残らなそうね……。」


「おそらく星も寿命を迎えるでしょうし、文字通り全部消えてそうですよねぇ。」


「……ホシ? 寿命?」


「あ、忘れてください。チロさんには過ぎたお話でした。」


「私には“過ぎた”って何よッ!?」



バカにしないでくれる! と怒る彼女を無視しします。面倒ですし。異世界中世で魔法が存在する世界の人に、現代科学の話しても仕方ないですからね。


あぁちなみにこの世界の科学レベルには興味がなかったので寡聞にして存じませんが、狂人扱いされたくなければ現在発表されている言説を信じとけば問題ないですよ。そもそも世界が違うのですから間違ってる可能性もありますし、もし正しくても他人や社会にとっては嘘以外の何物でもないというのはよくある話ですから。



(さーて、冒険者組合での話は急だったこともあり、失敗しましたが……。教会では上手くやらねば、ですね。)



今回の私の目標は『転職』ではありますが、移動中に新たに思いつき追加した事項があります。


それは『転職施設』の移転のお願い、です。早い話、転職に必要な天使像を私の村にも作って頂くって感じのお話ですね。いやだって転職のたびに村と王都行き来するの面倒じゃないですか? お家の隣に天使像があれば即座に転職できますし、すっごく楽です。


まぁ天使像を祭るための教会施設が必要ですし、その施設を管理するための聖職者がいるので村を出た当初は『往復するしかないかぁ』と思っていましたが……。今は“お金”があるのです。



「どれだけ信心深い方でも、信心だけでご飯が食べられるわけではありません。こちらが信仰心の表れとしてお気持ちをお渡しすれば……。ま、何とかはなるでしょう。」



王女が死んだせいで、政争の話が色々絡んできそうな気がしますが……。ま、やってみるしかないですね。



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