6.お近づきになんてなれない
オーバーラップ情報局様から女神フォルテのキャラデザが出ています。美人な我らが女神様をどうぞよろしくお願いします!
「そういえば、ハロルドくんたちって、今年の豊穣祭で何かやるって本当?美貌の神子様と王子様とお近づきになれるって、みんなお花畑モードだけど」
ブライトの問いに、ハロルドとルートヴィヒは眉を顰めた。お近づきになんてなれるはずがないのである。
ハロルドはこの国きっての神に愛された人間で、ルートヴィヒは第三王子。周囲には多くの人が警護につき、近寄らせまいと目を光らせている。
「さすがに相手はできないかな」
「なんでそう思ったんだ?これでも私は王族だぞ」
大体、催し物があるのはフォルテの教会だけではない。フォルツァートの教会だってその威信をかけてド派手に何かをやるだろう。
ハロルドたちはだいぶ面倒になってきた。別にとてつもないワガママを言うつもりのないフォルテの加護組二人だが、目立たなくてもなんとかやる方法はあるだろうと同時に溜息を吐いた。
「正直、人が集まるのはわかりきっているんだ。特別何かやるのも面倒なだけだろう」
「去年の神殿来訪者の数見たら、十分派手にやってるレベルだったもんねぇ」
「美味しいものいっぱい配ればいいんじゃないか!?」
ひょっこり顔を出したブランに、アーロンが「それはおまえが食いたいだけだろ」と呆れた顔をした。
彼女は「妖精サイズならハロルドについて行っていいのだな!?」と無理矢理学園まで来ていた。自由である。
「とりあえず、これは俺が家で相談しながらまとめた案」
「ありがとう。こっちは私の案だ」
サクッとまだ箇条書きくらいのメモを交換する。
頼まれたことだから、形になるようにくらいはしないといけないと行動するあたり二人とも真面目だった。
「というか、本当に二人とも最終的に金だけ出してぶん投げる気満々だね」
「同じ言葉を使っているはずなのに、言葉が通じない人間の相手をしたい人間がどこにいる」
ルートヴィヒのうんざりした声に、ブライトは「もうすでにそんな人の相手をさせられてるんだろうな」と察した。
「そういえば、そろそろウルクの絵が完成するらしいよ。豊穣祭でフォルテ様の神殿に捧げるんだって気合いたっぷりだけどチェック入れなくて平気?」
「宗教画だからフォルテ様の単体絵だろう?じゃあ、大丈夫だよ。これが宗教画じゃなかったら俺も描かれてそうで怖いから一回見るけど」
ハロルドはまさか、自分込みでフォルテへの信仰が深まっているなんて思いもしていなかった。なのでスルーしたが、そのことを、近い未来にとても後悔することになる。
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◇質問とか
Q.ブライト死んでたらどうなる?
A.神子様&王子様案件。ブライトが特別頑丈なことを感謝すべき。だからブライトのかーちゃんは実家嫌いだった。実家寄りの息子まで嫌っちゃったのはアレだけど。ちなみにブライトもう養子入りはしてるよ。可哀想。
エトナはブライトのことを弟(もしかしたら子犬かも)みたいに思ってるし、なんやかんやプレゼントも手紙も送り合いしてるしお茶会もサボったりしないのでなんとかなってる。
ブライト割と人との関わり方がわかってないとこあるから良い子じゃないと思う。
【お知らせ】
2024年6月25日に巻き込まれ転生者は不運なだけでは終われない1巻がオーバーラップノベルスさまより発売いたします。
イラストレーターはRuki先生です。素晴らしいイラストをたくさん描いていただいたので、ご期待ください!!
特典等詳細は著者活動報告にも書いておりますので、ぜひご確認ください!
今後もどうぞよろしくお願いいたします!




