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522話 脱出方法は?

「ファイアボム!」


 魔法を唱えて壁を破壊しようとするのだけど……

 でも、魔法は発動しない。


「結界……かな?」


 魔力そのものが消えたわけじゃない。

 ただ、うまく外に放出することができない。


 魔力を練り上げて、組み立てて、放出する。

 最後の段階で引っかかっている感じだ。


「魔法の発動を阻止する魔法……そんなもの聞いたことないけど、さすが神様、っていうところかな?」


 それとも天使がすごいのかな?


「殴って壊せるようものじゃないよね」


 壁を叩くと、コンコンという感触。

 鉄みたいだ。

 魔法なしでこれを破壊することは不可能だろう。


 サナやシルファなら、やってのけるかもしれない。


「とはいえ、俺は二人みたいな力はないからな。うーん」


 このまま囚われているわけにはいかない。

 決裂した以上、囚えるだけじゃなくて危害を加えてくると考えた方がいい。


 それに、みんなが心配だ。


 みんなは強い。

 そうそう変なことにはならないと思うけど……

 でも、一人っていうのは心細いものだ。

 隣にいるだけでも色々と違う。


「早く脱出しないと」


 落ち着け。

 焦るな。

 どうやって脱出する?


「……試してみよう」


 魔力を外に放出することができない。

 その手前まで可能だっていうのなら……


「セット、ファイア」


 魔法を取り込み、自分の力にする。


 うん、成功だ。

 こちらは邪魔されることはない。

 魔法の発動が阻害されているのであって、体内で留める分には問題ないようだ。


「この状態で……殴る!」


 ガンッ!


 鈍い音が響いた。

 壁は壊れていない。

 でも、手応えは感じる。


「なら、もっと殴る!」


 ガンガンガンッ!


 殴って殴って殴る。

 賢者というよりは格闘家だ。

 シルファの真似をするような感じで、魔法をまとう拳を繰り出していく。


 ガァッ!


 ピシリ、とヒビが入り……

 そして壁が崩れた。


「よし!」

「よし、じゃないよ」


 崩れた先にフランの姿が。


「……」

「……」


 思わず黙ってしまう。

 向こうもなんて言えばいいのかわからないのか、黙っていた。


 しばし、見つめ合う。

 なんていうか、こう……

 間の抜けた時間が流れる。


「……これ、弁償しないといけないかな?」

「お兄ちゃんは、やっぱり変わっているね」


 くすっと、フランは小さく笑うのだった。

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◆◇◆ お知らせ ◆◇◆
再び新作を書いてみました。
【氷の妖精と呼ばれて恐れられている女騎士が、俺にだけタメ口を使う件について】
こちらも読んでもらえたら嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] やれやれ┐(´д`)┌悪い子だな(´-﹏-`;) お仕置きで閉じ込められたから壁殴って壊して脱獄(゜o゜; その出先に同類の臭いがする天使が(⑉⊙ȏ⊙)
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