表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

506/547

515話 カマエル戦・その2

 カマエルが動いた。

 地面を蹴り、矢が射出されたかのように高速で動く。


 狙いは俺。

 拳を握りしめて、それを武器として叩きつけようとする。


 ただの肉弾戦と侮ってはいけない。

 相手は人間よりも遥かに高い身体能力を持つ天使だ。

 拳一つが凶器になる。


「シールド!」


 魔法の盾で攻撃を防いで……


 ガシャン!


「嘘だぁ!?」


 足止めはできたものの、魔法の盾はあっさりと壊されてしまう。

 フラン達の前の世代と聞いているから、それほど能力は高くないと思っていたんだけど……


「お兄ちゃん、油断は禁物」


 隣に並ぶフランがカマエルの方に視線を固定しつつ、言葉だけを投げかけてくる。


「量産品の第三世代型と、それ移行の世代は大きな差があるから。人間の基準で言うと、第三世代型がレベル30くらい。それ移行は60以上はあると思ってね」

「倍以上、っていうわけか……」


 確かに、ちょっと油断していたかもしれない。


「本気の三歩手前くらいまでいっていいよ」

「難しい注文だなあ……」


 魔王の力にだいぶ馴染んできたものの、まだ完全に使いこなしているわけじゃない。

 細かい調整は苦手だ。


「でも」


 やらないわけにはいかないか!


「ファイア!」

「ちょっ、ハル!? ハルが街中でそんな魔法を使ったら……」

「大丈夫!」


 生み出した炎に魔力を乗せて、干渉。

 周囲に被害を出さないようにコントロールしつつ、カマエルに向けて放つ。


 大きな津波を一点に凝縮したようなもの。

 暴れ回る炎の一撃を受けて、カマエルは大きく吹き飛んだ。


 ガッ!


 背中から建物の壁にぶつかり、鈍い音が響いた

 ピシピシと建物の壁に放射線状のヒビが入る。


 あ、あれは俺のせいになるのかな……?

 なるよね、はい。


「お兄ちゃん、弁償☆」

「えぇ……」

「ふふ、冗談だよ」


 冗談と本気の区別がつかない。


「カマエルも本気みたいだから……うん。もう周囲の被害は、ある程度までなら許容しちゃうから。遠慮なくやっちゃって」

「いいの?」

「いいよ!」


 よし。

 フランの許可を得られたから、思い切りやってもいいだろう。


 街に多少の被害が出ることはよし。

 その上で、カマエルが行動不能に陥るくらいのダメージを与える。

 そのために必要な魔法は……


「フレアブラスト!」


 中級火魔法を放つ。


「うわっ……艦首砲撃並の、ううん、それ以上の威力じゃない、これ……?」


 隣のフランがなぜか唖然としていたけど、気にしない。


「ぐっ!?」


 ちょうど、カマエルは先程のファイアで体勢を崩していた。

 避けることはできず、真正面から受け止める形に。


 もちろん、防御のための結界を展開していた。

 魔人と同じもの。

 ただ、一定以下の攻撃を無力化するだけで無敵というわけじゃない。

 それ以上の大火力を叩き込めば突き破ることができる!


「バカな、このような力は……ぐうううっ!?」


 カマエルの結界が消失した。

 同時に豪炎がカマエルを飲み込み、そして爆発。

 爆炎と煙が空の果てに届きそうなほど立ち上がり、周囲に衝撃波が撒き散らされる。


「ひぁあああああ!?」


 あぁ、サナが吹き飛ばされている!?


 ……ごめん。

 あとで美味しいものを食べさせてあげるから。


 ちょっと薄情かと思いつつ、しかし、カマエルから視線を外すことはできない。


「ぐ……」


 爆炎と煙が晴れて、カマエルの姿が見えてきた。

 あちらこちらボロボロになっている。


 よかった。

 うまく調整できたらしく、倒す数歩手前で止まったみたいだ。


「このような力……やはり脅威でしかない。排除しなければ」


 逆効果だったらしく、カマエルはさらにやる気に。

 そんな時、フランが前に出た。

新作始めてみました。

『執事ですがなにか?~幼馴染のパワハラ王女と絶縁したら、隣国の向日葵王女に拾われて溺愛されました~』

こちらも読んでいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◆◇◆ お知らせ ◆◇◆
再び新作を書いてみました。
【氷の妖精と呼ばれて恐れられている女騎士が、俺にだけタメ口を使う件について】
こちらも読んでもらえたら嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] 本気が出せないのはチト面倒だな(ʘᗩʘ’) 本気出したら町中にキノコ雲が上がるのか?(٥↼_↼)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ