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はじめに ファンタジー世界についてと、この小説の目的について

 一話完結を心掛けてはいるので、授業前や寝る前に読んで空想の足しにしていただければと思います。

 目次に戻って興味のある題名から読んでいただいても大丈夫なようになっている、かもしれません。


追記:第23話に本小説の利用方法の一例、という話を投稿しました。もしよろしければ先にご覧ください。

--はじめに 我々の持つファンタジーという世界観--


 この小説は、ファンタジー世界に生きる主人公たちを取り巻くいろいろな要素を考察していくことを目的としています。

 ジャンルとしてはおそらく社会学に分類されるのだろうと思っていますが、あくまで取り扱うのは幻想(ファンタジー)なので仮定と空想と予想と雑学が入り混じったものになってしまうかもしれません。



 さて本文に入る前にファンタジー世界という言葉を整頓しておきたいと思います。


 本文にでてくるファンタジー世界という言葉は、特定の小説の世界ではなく、"よくある一般的な設定で構成された世界"のことを指しています。

 "異世界"という言葉に見られる我々の住む世界との対比の有無は関係なしに、ファンタジーというジャンルで書かれた小説の世界です。対して我々が生きる世界のことを現実世界と呼ぶことにしたいと思います。


 では、一般的な設定で構成された世界とはどういうものでしょうか。


 ファンタジー世界は大体中世ヨーロッパ、ことドイツフランスを元にデザインされているといっていいでしょう。もちろんオリジナリティ溢れた設定を持つ小説は沢山あり、ことなろう小説ではその傾向が強いと思います。


 しかし建物の描写や国の社会体制、発展レベルを含め、中世の西欧を基にした世界観がファンタジーという言葉には含まれているというのは間違いないでしょう。



 つまりどういうことか。大まかに見ていきたいと思います。


 まず社会としては王様や貴族、領主、騎士がいて、その下には命を安く扱われる農民がいます。宗教は一神教多神教まちまちですが、神権政治レベルまで宗教団体が力をつけている場合も珍しくありません。


 経済体制が伺える小説は少ないのですが、自由市場経済を採用し通貨は十分に普及している場合が多いでしょう。しかし通貨の高騰や、それにともなう信用取引が見られることはありません。


 食糧事情や衛生観念、蛮族の存在なども含め、大体が中世あたりに準じているように思います。

 魔法が発明されている代わりに火薬が発見されない世界で、学校、いわゆる大学のような高等研究所が登場する場合もあります。



 以上をまとめると、大体現実世界で考えればおおよそ12世紀、1100年あたりに相当するでしょうか。そこにモンスターや魔法、冒険者などを加えた世界。


 これがファンタジー小説では、いわゆるテンプレートとして存在しています。



--相違点--


 現実世界との大きな相違点としては、国家間の外交状況がおおむね良好であるということです。人間同士の大規模戦争はファンタジー小説ではあまり起きません。

 せいぜい、野盗の一派と冒険者の抗争という程度に収まっています。


 モンスターや魔王という共通の敵がいることで、基本的には友好的な関係を築くのが一般的なスタンスなのかもしれません。

 奸臣によって戦争が起こされるという物語も少なくないほど、領土間国家間の関係は平和です。



--ファンタジーにおける矛盾点--


 よく言われる重大な矛盾点が1つあります。絶対王政や冶金技術など、近世の特徴がよくでてきてしまうことです。


 中世であるならば、社会体制は封建制、いわゆる地方分権です。

 しかし絶対的な権力を持つ王――つまり中央集権に成功した権力者――が存在する世界は珍しくありません。中世なのに国という概念が存在し、かといって常備軍の存在はなく、騎士団という軍単位が軍の中核を担っていたりします。



 これを批判しようとする人は結構いますが、本小説は特にそうしようと思いません。

 社会の発展スピードについては、ある程度現実世界と差が出る可能性があります。なぜなら魔王軍に対して抵抗するために人類が奮起したかもしれないからです。


 これはおかしな話ではありません。なぜヨーロッパの国々は近代の時点で世界のトップになっていたのか、なぜギリシャは発展できたか、なぜモンゴルは帝国を築けたのか。

 共通点は敵対勢力がいることです。ある程度敵がいて社会が不安定であることは、発展の必要条件の一つであるのです。


 本編で詳しく書きますが、冒険者という特殊な職業集団がいるために、史実より発展が早まる可能性もあります。

 その職業層がどう社会に影響を及ぼすのかということは、本小説の一つのテーマでもあります。



 また、冶金技術における矛盾とは、全身に金属の鎧を装備した騎士は存在しないはずでしょ、ということです。確かに1100年程度のヨーロッパを舞台とするファンタジー世界では、まだクロスボウや初期の火砲といった強力な武器は登場していませんし、冶金技術もそこまで高くありません。

 しかしモンスターの存在だったり、ミスリルやオリハルコンなどといった魔法金属の精錬技術(というか存在そのもの)が現実世界にはありません。

 魔法金属は、鉄の何十倍も固いとされることが多く、これを活用するために技術は進歩したのかもしれません。



 要するに、舞台は西欧風だけれども、魔物や魔法などという現実にはない存在によって、すでにファンタジー世界の要素が作られていったと考えても全く不思議ではないのです。


 現実世界の中世ヨーロッパと言っても、ドイツフランスイギリスでは、その国ごとに土地がもつ要素や歴史に合わせて毛色の違う封建制が組みあがりました。ちょっとした要素の違い、例えば主産業や交易路の有無といったものからでも、異なる社会が出来上がるのです。

 魔法、モンスター、冒険者がいたら、どんな変化が起こるか分かりません。



 とはいえ、これはファンタジーだから、仮想世界だから、異世界だから、などという言い訳はあまりにも多くの矛盾を生み出してしまうでしょう。

 現実世界の歴史というモデルにできるだけ沿って、考察を進めて行きたいと思います。


 こういったテンプレートに存在する矛盾点、相違点も基本的には認めつつ、それを含めてファンタジー世界を考えていけたらと思っています。



--さいごに--


 まとめると、ファンタジー世界とは現実世界の人類の歴史に魔法、冒険者、魔物を加えて、西欧にて大体中世盛期のあたりまで進歩した社会という事です。


 細かいことはともかく、本文がファンタジー世界と呼ぶ場合は、大体こんな感じの世界観であるとご承知いただければと思います。



 そんなファンタジー世界がいったいどのような道をたどってきたのか、史実の歴史を踏まえながら考えていくのが本小説の目的です。


 史実を根拠にすることに突っ込まれると苦しいのですが、大体同じ価値観を育ててきている人類が、やはり同じ程度の技術レベルを持っていることを考えれば、ある程度現実世界の史実を持ち込むことは説得力があると考えています。


 先ほども述べましたが、ファンタジー小説でよくある設定がすべて実際にファンタジー世界で存在していて根付いている、という前提で話を進めたいと思います。


 しかし例外もあります。

 ルール無用のトンでも人物や技術の存在、たとえばドラゴンを一人で倒してしまうほどの冒険者や、転送魔法といった超技術の存在を認めてしまうと、現実の歴史、つまり我々の共通認識の上に組みあがる世界をなにもかも無しにしてしまう危険性があります。


 そういった存在を認めたうえで考察を進めていくと、国も社会も戦争も、あり方が基から崩壊していってしまうでしょう。

 

 架空のものであっても、あくまで中世の規模に準拠している、中世のレベルで可能だろうという前提を設定したいと思います。

 例えば勇者一人が保有している力と、そのほかの描写(人々の言動や社会のありよう)を天秤にかけ、より妥当であろう物を選択していきます。


 ファンタジー世界の住人の何が危険で、どこまでが許容される(存在しても社会が崩壊しない)のか。この見極めも多角的な考察を通してしていきたいと思います。



 ファンタジー世界をよりリアルにする。これが本小説の目的です。



 とはいえ本文を書くにあたって挙げられる明確な参考文献はなく、しいて言えば筆者が今まで読んできたものをもとに書いています。


 架空の歴史の発展を見ていきたいので、例えば現実世界での村や都市の人口が何千人だっただとか、ドラゴンの鱗はどれだけの耐久を持っているかなどは考えない方向で行きたいと思います。それは実際に各段階になって必要になれば適宜定めればいいことだからです。


 ドラゴンは恐れられている、災厄の象徴である、といった情報から、では、楽には勝てないだろう、攻城兵器であればぎりぎり効果があるだろう、程度の前提で話を進めたいと思います。



 なんども書くことになってしまいましたが、ファンタジー世界を現実世界の歴史を武器にどこまで解剖できるか、それが本小説の試みです。

 その結果全ては空想の中、いや幻想の中という文が出来上がってしまうかも知れません。

 面白くなったらいいな、程度で書き始めているので、楽しんで読んでいただければ幸いです。



----


2017年11月末追記:途中で何度も完結だとかネタ切れだとか騒いでますが、70ページ前後にある後書きページまで一向に完結しないので、勘違いして切らないようにお願いします。

 軽くですが経緯と章の説明をいたします。


1章4部:ファンタジー世界の武器(導入)

2章8部:冒険者やギルド

3章8部:種族や社会、文化


 ここまでが一応、当初予定していた本編です。そのあとは気が向いたら書くというスタンスでした。そのため前後の順番がぐちゃぐちゃで、後に移動したりしています。


おまけ1 5部:ファンタジー小説や創作活動についての雑感

おまけ2 8部:史実紹介ゾーン

おまけ3 8部:ファンタジー世界要素の考察


 ここから先はまたテーマを決め始めます。一応本編ですが、それまでのを踏まえた内容になってます。


4章10部:モンスターと人間世界

5章16部:魔法が存在する社会や歴史


 ここでやっと長期連載という可能性を消しての完結です。その後は雑誌の付録みたいなおまけだったり、思いついたり感想でもらったネタを基に考察したものを乗っけてます。

 それではどうか最後まで飽きずにお読みください。


 あと、感想欄でもなんだかんだ言い散らかしてるので、もしよろしければそちらもお読みください。

 不親切な点があったら指摘していただければ、できるだけ加筆します。また投稿やこういった文を書くのも初なので、改善点などあればご感想お願いします。


 また、私が思うファンタジー世界あるあるについて考察していくことになるので、ネタが偏ったり枯渇したりしそうです。これについてはどうなんだい、といった感想もいただけたら幸いです。

 読んだネット小説の詳細な数は不明ですが、10年くらい前(恋空ブームが始まる少し前と記憶してます)から途切れず読んでいますので、語る程度の量はあるはずです。


 どうぞよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後まで読ませていただいた後、戻って来ました! おもしろいです!
[良い点] ファンタジーについての事が細かく書かれれておりとても良いと思う。 [気になる点] まだこの先を読んでいないから間違いかも知れないけど、転移魔法などの便利すぎる魔法は魔力を法外なレベルで必要…
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