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優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。〜異世界で幸せに暮らします〜  作者: ありぽん


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番外編 今日はプレゼントの日 後半

<マシロside>

「よし、これくらいで良いだろう。帰るぞマシロ。今から帰ればユーキの夕ご飯が終わった頃で、ちょうど良いだろう。」


「ユーキ喜ぶ?」


「ああ。もちろんな。」


 2人を乗せ、屋敷に戻る。持ってきたカバンには、主へのプレゼントがたくさん入っている。見つかって良かった。


<ディル、リュカside>

「やっぱりプレゼントはこれだよね。」


「オレこの匂い大好き。きっとユーキも喜ぶぞ!」


「早く帰ろう!」


<ユーキ視点>

 最初にクロエさんのお店に行きました。お店に入るとすぐにクロエさんを発見。僕はクロエさんに駆け寄りました。


「こんにちはでしゅう。」


「あら、ユーキちゃんこんにちは。今日はどうしたの?」


 僕は自分のカバンに入れてた、プレゼントの箱を出します。ちゃんとリボンも付いたまま。これなら大丈夫。僕はクロエさんの前に、プレゼントの箱出します。


「きょう、プレジェントの日でしゅ。はいでしゅ。」


「あら、私にくれるの。ありがとうユーキちゃん。」


 クロエさん、ちゃんとプレゼント貰ってくれました。よかったあ。ちょっと待っててって言われて、僕は、僕のお洋服と同じお洋服を見ながら、クロエさんを待ちます。少しして戻ってきたクロエさんは、手に大きな箱持ってました。それでねその箱、僕にプレゼントのだって。


「ふわ?!おおきいはこ、プレジェントでしゅか?ありがとでしゅう!!」


 やったあ!プレゼントもらえました。中は何かなあ?箱開けようとしたら、お兄ちゃんが帰ってからにしろって。うー。早く中見たい。でもクロエさんもお家に帰ってからねって。しょうがない。がまんがまん。


 クロエさんのお店を出て、今度はリク君のお店へ行きます。お店に着いたら、リク君のお母さんが、ちょうど良かったって。リク君今から僕に会いに来てくれるとこだったんだって。


「ユーキ!俺からのプレゼント。」


 リク君がリボンの付いた袋くれました。


「ありがとでしゅう!ぼくも、プレジェントでしゅう。」


 僕がプレゼントの箱あげたら、リク君ありがとうしてくれました。

 早くもらったプレゼント見たくて、急いでお家に帰ります。ジョシュアお兄ちゃんが僕のお部屋に入れてくれたから、そこでプレゼント開けます。まずはクロエさんのから。何かな何かな。

 箱を開けたら、中から僕とシルフィーがお揃いで着てる、くまさんのお洋服着たわんちゃんのぬいぐるみが入ってました。


「ふわわ。かわいいでしゅ!」


 僕はぬいぐるみをぎゅうって抱きしめました。3人お揃いです。今度皆んなで、くまさんのお洋服着て、お散歩しょう。

 次にリク君のプレゼント。中に入ってたのは、騎士さんと冒険者さんの格好した、小さな人形でした。剣持ってるのや、魔力石持って魔法使おうとしてる冒険者さん、いろんなお人形入ってました。かっこいい!!リク君ありがとう!


「ユーキ良かったな。」


「はいでしゅ!」


「俺達家族のプレゼントは、皆んな夜ご飯の時に渡すからな。それまでは、ちゃんと自分で持ってなくちゃダメだぞ。」


「はーいでしゅ。」


 夜ご飯まで、リク君に貰ったお人形さんで、冒険ごっこして遊びました。そして。


「ユーキ様、夕食のご用意が出来ました。さあ、まいりましょう。皆さんお待ちですよ。」


「はいでしゅ!」


 アメリアに呼ばれて、ご飯食べるお部屋まで移動します。そしたらいつもは皆んな、ご飯食べるお部屋に入ってるのに、今日は皆んながドアの前で立ってました。どうしたのかな?


「とうしゃん?どうしたでしゅか。おへやはいるでしゅよ。」


「お、来たなユーキ。お前のこと皆んな待ってたんだ。」


 お父さんが僕を抱っこします。それでねお部屋の中に、僕におとうさん達がプレゼント用意してくれてるんだって。僕もちゃんと乗り物に乗せて、皆んなのプレゼントもってきたよ。そう言ったら、僕のプレゼントは汚れるといけないから、ご飯の後で貰うって。先に僕にプレゼントだって。


「さあ、ドア一緒に開けような。」


「はいでしゅ!」


 お父さんと一緒にドアを開けます。ドキドキ、ドキドキ。そして…。


「ふわわわわわわ!これ、プレジェントでしゅか?!じぇんぶでしゅか!」


「ああ、そうだぞ。まあ、私達も一緒に食べるが、ユーキの好きなものばかり用意したんだ。今日の料理は、父さん母さん、お兄ちゃん2人に、じいじとばあば、それに他の皆んなで、ユーキのために作ったんだぞ。」


 お部屋のテーブルには、たくさんのご飯と、たくさんのデザート。たくさんの果物が用意してありました。1番たくさんあったのはデザートで、シュークリームにケーキに、プリンにパフェ、たくさん並んでます。

 これ、お父さん達が作ってくれたの?嬉しい。ありがとう!!

 僕は1人ずつ、ぎゅうって抱きつきました。それからありがとうもちゃんと言いました。お部屋の中に入って僕嬉しくて、テーブルの周り走っちゃった。


「きゃああああああ!」


 僕のテンションは上がったまま。ビターン!!走り過ぎて転んじゃったよ。


「ふえ…、いちゃい…。」


「ああ、もう何やってんだ。ほら、お皿もて。私がとってやる。」


 少し涙目になりながら、お父さんにアレとコレとって言って、いろいろとってもらいました。たくさんおかわりしなくちゃ。

 

「みごとにデザートばっかりを選んだな。まあ、メインの料理は明日でも食べられる物にしてあるし、いいんだが。」


「いいじゃない。これはユーキちゃんへのプレゼントなんだから。さあ、食べましょうね。」


「いだだきましゅ!!」


 ひと口サイズだから、たくさん食べられます。ひと口食べて美味しい!またひと口食べて美味しい!僕叫んじゃったよ。嬉しいなあ。楽しいなあ。皆んなありがとうです!


「ふふ。あいかわらず顔中にクリームつけちゃって。」


「こればっかりはな。大きくなればそのうち、うまく食べられるようになるだろう。」


 クリームとか手やお顔についちゃってるけど、気にしてる時間なんてありません。どんどん食べなくちゃ。食べ放題のデザートに、食べ放題のご飯。食べ放題の果物。あっ!マシロ達に残しておかなくちゃね。


 たくさん食べて、もうおなかいっぱい。お顔拭いてもらって、手を洗って、お洋服にもクリームとかソースとかついちゃったからお着替えです。もうお外に行かないし、ご飯の後ゆっくりしたら寝るから、パジャマに着替えちゃいなさいってお母さんが。パジャマに着替えて、皆んなでゆっくりしてたら、マシロ達が帰って来ました。


「マシロ、おかえりでしゅう!」


 僕はマシロに抱きつきました。


<ウイリアム視点>

ご飯の後、少ししてマシロ達が帰ってきた。持っていったカバンはパンパンになっている。何を持って帰って来たんだ?

 最初にユーキに近づいたのはディルとリュカだった。ユーキに小さなキラキラする透明で、少しオレンジ色の石みたいな物をわたしている。アレは…?パッとアシェルの方を見て、父さんの方を見る。2人ともその石みたいな物をじっと見ている。まさかな…。

 ユーキに頼んで、2人に言葉が分かる粉をかけるように言ってもらい、粉をかけてもらった。


「2人とも、それは何の石だ?」


「これは、蜜の結晶だよ。綺麗でしょう。なかなかこんなに綺麗に結晶になるのないんだよ。」


「オレ達妖精は、この結晶が出来ると、すぐ、回収して秘密の場所に隠すんだ。これいい匂いするから、オレ達の住んでる所に貯めて、その匂い嗅いで、まったりするんだよ。」


「たまに人が探しにくるけど、なかなか見つからなくて、皆んな帰っちゃうんだ。当たり前だよね。ボク達が回収しちゃうんだから。」


 おい。まさかやっぱりそうなのか?国王や、国王関係者、権力のある人物達が探す、ほぼ見つかる事のない妖精の石と言われる物が、今ここにあるのか?

 妖精の石とは、さっき説明があったように、花の蜜が結晶になった物だが、今までに見つかったのはどのくらいだ?俺の知ってる限りでは20個くらいだったか。

 体を癒すとても良い匂いを永遠にはなち、しかもあのキラキラした物が宝石として扱われ、ネックレスや指輪、装飾品などに使われる。あまりにも珍しいもので、見つかり次第、国に報告することが義務付けられている。

 そんな物が、今目の前に。


「ディル、リュカ、ありがとでしゅう。きれいでしゅ。しょれに、とってもいいにおいしましゅ。」


 ニコニコ顔のユーキを見て決める。うん。私は何も見なかった。それと一応外には持って行かないように注意だけはしておこう。父さんとアシェルもそれぞれ頷いている。

 次はマシロ達だ。エシェットがカバンをひっくり返す。中からたくさんのこれまた綺麗な石が出てきた。


「ふおお。またきれいないし、でてきたでしゅ。」


「ユーキは確か、積み木というおもちゃを持っているだろう。この石でもそれが出来るのではないか?それになあ、これは面白いんだぞ。」


 そう言うとエシェットが石どうしをぶつける。ぶつけると石がぽうっと少し光り、石の色を変えた。


「ふわわ。しゅごいでしゅね。」


 ユーキが真似をして、石をぶつける。

 …おい、アレはまさか。再びアシェルと父さんを見る。そして先程まで仕方ないという顔をしていたオリビアと母さんまで、驚いた顔をしていた。


「おい。エシェット。この石はどこから持ってきた。」


「これか?これは黒の森の1番奥にある洞窟の中だ。あそこは我ぐらいしか行けない場所だ。今回は我がいたから、マシロもシルフィーも行けたのだが、そんな場所にある物だ。ユーキのプレゼントには最高だろう。」


 私は思わず頭を抱えた。今目の前にある石。これは幻の石と言われている国宝だ。今存在しているのは、私達が属しているボルフィス国と、もう1つ別の国にある2つしか、存在していない物だ。


 それは他の魔力石と違い、永遠に力を与え続けるもので、しかも火や水など、種類を選ばずに使う事が出来る。また、使う者の力を数倍に上げるというおまけ付きだ。

 その為、この石を所有している国は、絶対にこれを使わないと、国同士が集まり、誓いを立てた程の物なのだ。


 そんな物が今目の前に、しかも大量に存在している。何も知らないユーキは、シルフィーとディルとリュカと一緒に、さっそく積み木として遊び始めた。キャッキャッと、とても楽しそうに遊んでいる。積むたんびに色が変わるのが面白いらしい。


「父さん、どうするべきだと思うか。」


「はあ。やれやれじゃな。今この部屋だけで、どれほどの宝物ほうもつがあるのかのう。さて、どうしたものか。」


 話していたら、オリビアが近寄ってきた。


「そんなに悩む必要があるの?皆んながユーキちゃんの為に持ってきてくれた石を除いても、うちにはもう、世界がなくなるほどの戦力と、伝説の存在が居るのよ。これだって、内緒にしちゃえばいいじゃない。」


 …。まあそうなるのか?私の家にはどんどん秘密ばかりが溜まっていく。何故だ?こんなに嫌な汗をかくプレゼントの日が、今までにあったか?

 私の気持ちを置き去りに、他の全員が気持ちを切り替え、ユーキが遊ぶ姿を眺め笑っている。

 私もユーキを眺める。とても可愛い笑顔を見せながら、楽しそうに遊んでいるユーキ。その姿を見て、気持ちが落ち着いてくるのが分かる。

 そうだな。私達さえ黙っていればいいのだ。そうすれば面倒ごとにはならない。半ば現実逃避が入っているかも知れないが、ユーキの可愛い姿を見ていたいなら、1番の方法だ。

 私はユーキに近づき、頭を撫でる。


「良かったなユーキ。」


「はいでしゅ!」


 ユーキが楽しいのが、1番大事だ。


<ユーキ視点>

 僕は今、お父さんとお母さんと一緒にベッドに入ってます。


「とうしゃん、かあしゃん、きょう、たのしかったでしゅ。ぼく、まいにち、これがいいでしゅ。」


「はは、毎日はちょっと無理だな。」


「次のプレゼントの日まで、ちゃんといい子で待ちましょうね。そうすればまた、楽しいプレゼントの日になるはずよ。さあ、もう寝ましょうね。お休みなさい。」


「おやしゅみでしゅう。」


 今日楽しかった。美味しいデザート食べて、たくさんプレゼントもらって。僕のプレゼントも、皆んなとっても喜んでくれたよ。また、早くプレゼントの日にならないかなあ。

 お父さんとお母さんに挟まれて、とってもあったかいベッドで、僕はすぐに寝ちゃいました。


 メリークリスマス!!

 

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