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優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。〜異世界で幸せに暮らします〜  作者: ありぽん


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77もうすぐ寒い季節です。

「そう、その調子じゃ。」

 僕は、じいじとばあばと一緒に、お庭のお砂場に。お山を作る練習です。リク君が帰って来るまでに、大きなお山作れるように、練習しておかなきゃ。

 バケツにお砂を入れて、ひっくり返して、その上にお砂乗っけて。何個かお山を作って、ちょっとずつ上手になってきたかな?

 シルフィーが、作ったお山に、穴掘ってます。

「だめでしゅよ。あなあけちゃ、めっでしゅ。」

 せっかく作ったんだから、ダメだよこわしちゃ。そしたらじいじが、こういう遊びもあるぞって。スコップでシルフィーの掘った所から、穴開け始めました。そして。

「トンネルだあ!」

「僕達用だね。」

 ディルとリュカが、お砂で出来た小さいトンネルを、行ったり来たりしてます。じいじ凄いね。トンネル作っちゃった。あ、でもこのトンネルなら。

 僕はじいじと、ジョンお兄ちゃんから貰った、お外で遊ぶ用の、小さな乗り物のおもちゃを、おもちゃ箱から出しました。その乗り物の上に、ディルとリュカが乗ります。

「しゅっぱーちゅ!」

 僕は後ろから押して、おもちゃをトンネルの中に。それから反対に回って、今度は引っ張ります。ちゃんとトンネル通れました。

「僕も、やりたい。」

 シルフィーが僕の足を、ペシペシ叩きます。でもトンネル小さいよ。シルフィー、お顔も入らないよ。でも、シルフィーだけ出来ないのはダメダメ。どうしよう。

 僕がうんうん悩んでたら、ばあばが良い物、後で作ってくれるって。だからまっててちょうだいって、シルフィーの頭なでなでです。良い物って何かな?僕も気になる。

「ルドガー様、リズ様、お茶のご用意が出来ました。ユーキ様も、おやつの時間ですよ。さあ、参りましょう。」


 アメリアが僕達を、呼びにきてくれました。今日のおやつは何かなあ?ケーキかな?クッキーかな?僕はおもちゃ箱におもちゃしまって、じいじに魔力石で、お水を出してもらって、手を綺麗に洗います。それからおやつ食べるお庭に移動です。おもちゃ箱はじいじが持ってくれました。

 お庭に着くと、もう皆んな座ってました。今日はお父さんもお母さんも、お兄ちゃん達も皆んな居るんだよ。なかなか一緒に、おやつ出来ないから、とっても嬉しいです。

「とうしゃん!」

 僕がお父さんに抱きつくと、ふわっとそのまま、抱っこしてくれます。

「どうだ?砂の山は、上手く作れるようになったか?」

 僕は、上手く出来た事と、それからじいじが、トンネル作ってくれた事。ばあばがシルフィーに、何か良い物作ってくれるって事、全部お話しました。お父さんは僕が話し終わるまで、ニコニコお顔のままちゃんと全部聞いてくれたよ。

「そうか、楽しかったか?」

「うん!」

 今日のおやつは、クッキーでした。ちゃんとマシロ達のもあるよ。

「ほう、この食べ物もなかなか。我は人間の食べ物が気に入ったぞ。」

 エシェットなんて、ぱくぱく、ぱくぱく、どんどんクッキー食べてます。皆んな食べる分、決まってるんだからね。そんなにどんどん食べて、僕のあげないからね。

 僕がお皿を、腕で隠すようにしたら、皆んな笑ってました。エシェットは大丈夫だ、マシロのを貰うって言って、マシロとケンカしてました。


 おやつを食べ終わった時でした。突然、ちょっと強い風が吹き始めました。そしたら、お家の周り全部から、ふわふわした物が、お空に向かって飛んでいきます。とっても綺麗です。うんとね、雪が上に降ってるみたい。

「もうこんな時期かのう。」

「?」

 じいじが説明してくれました。あのふわふわは全部、いろんな植物の種なんだって。種を風で飛ばして、いろいろな場所に降りて、また花とか草、木を生やします。

 たくさんお野菜が採れる季節が、もうすぐ終わって、雪が降る寒い季節になりますよ、って言うお知らせです。これを見たら、これからどんどん寒くなるんだって。

「きっと今街中で、種が空に向かって、飛んでいってるんじゃろうな。」

 こんなに綺麗なのが、街中で見られるの?お庭にある、1番大きい木に登ったら、見られるかな?僕はマシロを呼びます。

「こらこら、何しようとしてる。」

 お父さんがさっと、僕を抱っこです。

「やーでしゅ。みるでしゅよ。」

「やじゃない。危ないからダメだ。お前の事だから、マシロに乗って、木の上から見るつもりだろう。」

「ぶー。」

「ぶーって、お前なあ。」

 エシェットが味方してくれます。エシェットと一緒に、マシロに乗れば良いって。そうだよ。それなら僕1人でマシロに乗るより、大丈夫だよ。僕はお父さんを、見つめます。じいー。

「ああもう、分かった分かった。お前それ、わざとやってないだろうな。」

「?」

 何の事か分かんないけど、僕はエシェットとマシロに乗って、木の上へ。

「ふわわわわ、きれいでしゅね。」

 お家だけでも綺麗だったのに、街を見たら、街だけじゃなくて、街の外も全部、ふわふわ種が、お空に向かって飛んでいってます。パタパタ。シルフィー達も、僕達の所に飛んできました。

「僕、これ好き。」

「オレも!!」

「ボクだって!!」

 皆んな大好きです。とっても綺麗だもんね。

 これから寒くなるんだね。雪が降ったら、今度はお砂遊びじゃなくて、雪で遊ばなきゃ。何しようかな?雪だるまは、絶対作らなきゃ。大きいのがいいな。リク君も一緒に遊ぶでしょう。楽しみだなあ。

 あっ、でも寒いのはちょっとやだな。あったかい時にも、雪が降ればいいのに。あったかくても、溶けない雪。そうすれば、お砂遊びも、雪遊びも、どっちも遊べるのに。


<ある洞窟にて>

 洞窟には数十人の男と女が集まっていた。洞窟の周りにも大勢の人間が集まっている。そして魔獣も。

 1人の体格のいい男が、洞窟の1番奥で、金貨や宝石、食べ物、いろいろな物に囲まれて座っている男に話しかける。

「おい、そろそろ次の場所に移動するぞ。この辺は全て奪い尽くしたからな。」

 男の言葉に近くにいた男も話に入ってきた。

「そろそろ寒くなってくるし、それなりに奪えて、この数百人が冬を越す事ができる、国や街に行くか。」

 奥に居る男が立ち上がる。それに続くように、洞窟にいた男女、魔獣が立ち上がる。そしてゾロゾロと奥の男について、全員が洞窟の外へと出て行った。


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