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優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。〜異世界で幸せに暮らします〜  作者: ありぽん


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70お母さんのお仕事見学です。

 帰ってから少したって、エシェットのお勉強はまだ続いてます。アシェルがなかなか、もう大丈夫って言ってくれないから。エシェットが、勉強から戻って来るといつも、あいつは本当に人間なのかって。ドラゴンの自分よりも、体力も力もあるんじゃないかって言ってます。

 そして今日もエシェットはお勉強です。でもね、いつものお家でする、お勉強と違うんだよ。今日は特別です。

 僕はお母さんのお仕事見学。エシェットは、今までのお勉強の確認で、皆んなでお外に行きます。近くの林に行くんだよ。

 2日前にお母さんがね、この前はお父さんの、お仕事見学したから、今度はお母さんの、お仕事見学してねって。お母さんのお仕事どんなかな。カッコイイお母さん、また見れるかな?楽しみだなあ。


 朝ご飯食べて、林に行く準備します。

 今日は、いつものお洋服じゃなくて、汚れてもよくて、動きやすいお洋服です。林の中に行くからね。

 林に行くのは、お母さんと僕、マシロにエシェットとアシェルです。他の皆んなは、今日はお留守番。シルフィー達居ると遊んじゃって、エシェットのお勉強の確認出来ないから、ダメって言われました。

 一緒に行けないって分かって、シルフィーはしょげちゃった。ごめんね。シルフィーの好きな木の実、お土産に採ってくるからね。

 林についてすぐ、豚さんみたいな魔獣が出てきました。

 アシェルがね、この魔獣は倒して良い魔獣か、エシェットに聞きます。この前みたいに、皆んながびっくりする魔獣、倒して持ってこないようにするんだって。

 エシェットは豚さんの魔獣見て、人間はこんな弱い魔獣しか、倒す事が出来んのかって、溜息ついてました。

 それを聞いたお母さんが、そんな事ないって言って、さあ、林の奥に行くわよ!って、なんかすごく元気です。

 今僕達がいる林は、街から1番近い林です。でもね、林の奥には、少し強い魔獣も居るから、その魔獣が増えちゃって、林のお外に出ないように、強い冒険者さんがたまに、見回りに来るんだって。その見回りのお仕事が、今日のお母さんのお仕事です。

 お家に帰って来て、お母さんとっても強かったんだよって、お兄ちゃん達に言ったら、お母さんは上級の冒険者さんだって、教えてくれました。上級…。とっても強いって事だよね。凄いなあ。もっと早く、教えてくれれば良かったのに。

「ユーキちゃんが、強いお母さん好きって、言ってくれたんだから、お母さん今日、頑張っちゃうわよ。」

「奥様、エシェット達と同じような事は、しないで下さいね。」

「分かってるわよ。でもね、強いお母さん見たいでしょう、ユーキちゃん?」

「はいでしゅ!」

「ね?それにマシロに、荷台持って来てもらってるから、たくさん持って帰れるわ。丁度見回り時期にあたって、良かったわよね。安心してよ。いつも通りの魔獣しか、狩らないわよ。」

「それが、問題なんですがね。」

 マシロは今、魔獣を乗せるための、台を付けて歩いてます。今日倒した魔獣を、持って帰るためです。けっこう大きい台だよ。マシロがね、お母さんが自分の事、荷物持ちにしてるんじゃないかって、文句言ってました。


「さあ、ここからは静かに行きましょう。」

 お馬さんから降りて、ゆっくりゆっくり、林の中を歩きます。魔獣に気付かれないように、静かにです。

 少しして、お母さんが手を上げました。皆んなが止まります。僕を見て、こっちにおいでって。1歩だけ進んで止まって、また1歩だけ進んで止まってって、1歩ずつお母さんに近づいたら、お母さん笑いそうになってたよ。何で?だって静かにでしょう?

 お母さんが指差した方を見たら、牛さんがいました。でも、ツノが付いてました。それからキバもね。

 お母さんが頷いて、そっと剣を持ちます。僕の事は、アシェルが抱っこです。お母さんがニコって笑いました。そして…。

 一瞬でした。牛さんに向かって、走り出したお母さん。それに気付いた牛さんが、やっぱりお母さんに向かって、走り出します。お母さんが、サッて牛さんを避けます。避けたとこまでは分かったんだけどね。そのあとの事が、よく分かりませんでした。牛さん倒れて、動かなくなっちゃった。

「???」

「やっぱり、見えませんでしたか?奥様が、剣であの魔獣を倒したんですよ。」

「よけた、だけでしゅよ?」

「避けた時に、剣で攻撃しました。早すぎて、ユーキ様に見えなかったのですよ。それだけ、奥様が強く、剣が上手く使えてるという事です。」

 ふおお、お母さん凄いね。僕、全然分からなかったよ。でも、お母さんの攻撃が見えるアシェルも凄いね。

 お母さんに呼ばれて、近付きます。近くで牛さん見たら、とっても大きかったです。こんなに大きい牛さん倒せるなんて、凄い凄いって拍手したら、とっても喜んでくれました。

 お母さんに言われて、エシェットが牛さんの足掴んで、台の上に乗せました。重くないの?気になって牛さんの足僕も持ってみました。…持てませんでした。ちょっと動いただけ。だって今エシェット、片手でヒョイって持ち上げてたよ。

「ユーキちゃんにはまだ無理よ。もっと大きくならないとね。私達だって、エシェットみたいには、持ち上げられないわ。普通は、ばらばらにして運ぶのよ。今回はエシェットが居てくれるから、楽でいいわね。見回りの時、いつも連れてこようかしら。」

 そっか。お母さん達でも無理なんだ。僕じゃ全然ダメだね。でも、大きくならないと出来ない事、いっぱいだね。早く大きくなりたいなあ。


 その後も、お母さんは、どんどん魔獣を倒しました。台の上に乗せられなくなって、それで今日の、お母さんのお仕事はお終いです。帰りながら、シルフィーのお土産の、木の実を採ります。

 街に帰って、僕とエシェットとアシェルは、そのままお家へ。お母さんはマシロと冒険者ギルドに。

 お家に帰った僕は、興奮しながらお母さんの真似を、お父さん達に見せました。剣を持って、牛さんの代わりに、ぬいぐるみと戦います。えい!えい!って、一生懸命に剣を振ってたらね。

「ヒュン!カシャン!」

 また剣飛ばしちゃって、またまたお父さんのティーカップ、壊しちゃいました。

「おお~、でしゅ…。」

「…ユーキ、おお~じゃない!コラ、待て!」

「きゃああああ!」

 失敗、失敗。エヘヘヘヘ。


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