610お家に帰って来てすぐ準備?
「ユーキちゃん!」
「ユーキ帰って来た!?」
「みんな無事みたいだな」
お父さん達とお家に帰ったら、アメリアが近くにいたの。それでダダダダッ!!ってアメリアが僕の方に走って来て、ギュウゥゥゥって抱きしめたら、何処かに走って行っちゃっいました。
それからすぐにお2階がからバタバタ音が聞こえて、お母さんとお兄ちゃん達が走って来て、僕を見てニッコリ。そのまま階段を走って、最初にお母さんが僕を抱きしめてくてました。
「ただいまでしゅう!!」
「ユーキちゃん、良かったわ。お母さんとっても心配してたのよ。怪我はしてない? 痛い所はない?」
「ぼく、おけがしなかったでしゅよ。ハロルドがおけがしちゃったけど、ディルががんばって、なおしてくれたでしゅ! みんなまほ、つかえなかったのに。だからとってもたいへんで…」
僕が色々お話ししようとしたら、お父さんが後でお話ししなさいって。
「まだ完璧に解決したわけではないんだ。もしかすると黒服達がくる可能性がある」
「そうなのね」
お父さんとお母さんがお話しを始めちゃって、僕はお兄ちゃん達といなさいって。それからお部屋に行きなさいって言われたんだけど、ルトブルがお父さん達と一緒にいた方が良いって言いました。
『皆でユーキを守った方が良い。奴等は見た事がない魔法に結界を使う。まだそれがどう言うものか分からないうちは、バラバラになって戦いユーキを守るよりも、なるべく皆側にいて、その魔法に対応した方がいいだろう。誰かが攻撃されても、すぐに別の誰かが対応できるように。そうしてユーキを守るのだ』
「分かった。そうしよう」
僕達はお部屋に行かなくて良いって。なるべく広い場所、みんなが動きやすい場所にいる事になりました。えとね、ルトブルが玄関ホールが良いって。だからそのまま玄関ホールにいるって決まったよ。
それでみんなで階段の方に移動して、お母さん達は剣とか魔法石を取りに行きました。黒服達が来ちゃうかもしれないからね、いっぱい武器を持って来るって言ってたよ。それからアンソニーお兄ちゃん達は僕達と一緒にいてくれます。みんなで一緒に、ルトブルに結界を張ってもらいました。
「その剣…、やっぱりこの様子だとユーキが選ばれたんだね」
「…そうだろうな」
「にいしゃん、なんていったでしゅか?」
「ううん、何でもないよ。ユーキ、僕が剣を持っててあげようか?」
「えと、だいじょぶでしゅ! マシロかえってくるまでもってるでしゅよ。またくろふくがきたら、ぼくがやっちゅけるの!」
お兄ちゃんが剣を持ってくれるって言ったけど、僕はずっと剣を持ったまま。でもとっても軽いから全然平気です。それに本当に黒服達が来ちゃって、また変な結界を張るかもしれないから、そしたらすぐに僕がこの剣で結界を壊すんだ!
ルトブルが結界を張ってくれてからすぐ、お父さん達が戻ってきました。お父さんは剣を何本も持ってきてて、少しだけルトブルに結界を開けてもらって、お兄ちゃん達に剣を渡しました。全部の剣に、エシェットが持ってきてくれた魔力石がついてたよ。
それからすぐにお母さんも戻ってきて、お父さんよりもいっぱいの剣を持ってきました。それから魔力石もいっぱい持ってきてて、階段の上にドサササッ!って置いたんだ。剣が階段から落ちそうになってました。魔力石は何個か落ちてきたよ。
その後はアメリアがアシェルと一緒に戻ってきて、本当はアシェルにも抱きついてただいましたかったけど、結界の中から大きな声でただいまをしました。アシェルはとってもニッコリになって、それから楽しそうです良いですねって。楽しそう?
黒服達がいつ来ても良いように、アシェル達は玄関ドアの前に行って、剣を持ちました。
「そう言えば、僕も気になってたんだけど。攫われて戻ってきたのは、本当に良かったと思ったけど、アシェルの言う通り、それどうしたの?」
アンソニーお兄ちゃんが 僕の頭を見て言いました。それからみんなのことも見て。それ? リュカがうさぎお耳の事じゃない?って。あっ! あのね僕、今だけモコモコ魔法ができるんだよ! それからもやもや魔法もできて。
僕は精霊の石さんのお話しをしました。そうしたらジョシュアお兄ちゃんが、石は話しをしないだろうって言ったの。僕もみんなもブーブーです。だって本当にお話しできるんだよ!
僕達いっぱいお話ししたもん。ふわふわ浮かんで。それからふわふわお話しだけじゃなくて、僕は普通のお話しもできるんだよ!
僕は精霊の石さんにお願いしました。
「えと、せいれいのいししゃん、にいしゃんにこんにちわ、いいでしゅか?」
そうしたらすぐにお胸が光って、精霊の石さんが出てきてくれました。お兄ちゃん達とってもビックリです。それからちょっと向こうにいたお父さんも『え!?』って、とってもビックリ。お母さんはニコニコしてました。
『こんにちわは、ふわふわ揺れて、こんにちはしたくなかったら、今までみたいに1回だけ揺れてね』
「にいしゃん、こんにちわ、ごあいさちゅでしゅ!」
「え? あ…、こんにちわ」
「本当なのか? と言うか何でユーキの体から石が出てくるんだよ。う〜ん? よ! こんにちわ!」
精霊の石さんはお兄ちゃん達の周りをぐるぐる、少しの間回った後、お兄ちゃん達の真ん中で止まってふわふわふわって揺れました。リュカが何か質問してみてって言って、ジョシュアお兄ちゃんが質問したよ。
「お前は精霊の石なのか?」
ふわふわふわ。
「魔力石じゃないのか?」
ふわ。
「本当に精霊の石なのか?」
ふわふわふわ。ね、ちゃんとお話しできるでしょう?




