230ポートリーナへ出発!
「ザクシュしゃんのお家じゃないでしゅか。」
僕もお父さんもみんなの準備が終わって馬車に乗るとき、僕お父さんにザクスさんのお家に着くの何日くらいって聞きました。そしたらザクスさんのお家だったら5日だけど、ザクスさんのお兄ちゃんのお家に行くから7日くらいだって言われました。
そっか。僕間違えちゃいました。ザクスさんとザクスさんのお兄ちゃん一緒のお家だと思っちゃったの。
「が、あまり時間がないからな。くろにゃんあの森まで連れて行ってくれないか。」
お父さんがくろにゃんに、こねこさんの家族がいる森まで連れて行ってってお願いしました。森の近くに大きな道があって、その道からザクスさんのお兄ちゃんのお家に行くと、7日じゃなくて5日で着くんだって。
「分かった。」
くろにゃんが黒い丸出します。
「それじゃああとを頼む。」
「分かってる。何とか無事に済むといいな。まあ、こっちは任せてくれ。兄貴の代わりに頑張るからさ。」
ハロルド達とアシェルはお留守番です。えと、お留守番はハロルド達でしょうアシェルとアメリアも。それからリアムさんとマシューさん、あと騎士さん達半分くらい。オリバーさんとノアさんあと半分の騎士さん達は一緒に行きます。
もしカージナルに魔獣が来ちゃったら大変だからハロルド達お留守番なの。
僕馬車の窓からお顔出してみんなに行ってきますします。
「いってきましゅ!!」
「気を付けろよ。みんなが驚くようなことするんじゃないぞ。」
「ユーキ様お気をつけて行ってらっしゃいませ。」
「ユーキ様、お怪我には十分気をつけてくださいませ。いいですかマシロ達、ユーキ様は絶対必ず守りなさい!」
最初にオリバーさん達が黒い丸の中に入っていきます。次に騎士さん達が入って行って、最後に僕達が入ります。僕バイバイしたあとサッて中に戻ってお父さんにくっついてお目々つぶります。一瞬暗くなってすぐに明るくなったのが分かったから目を開けてまたお外見ます。この前ルーリア達とバイバイした場所でした。
みんなが並び直してたら、僕達に気づいたルーリアやこねこさん達が集まって来ました。でも今日は遊べません。みんなと遊ぶお約束してバイバイしました。こねこさん達とお話してたらたくさん魔獣が集まってきて、みんなが行ってらっしゃいしてくれました。みんなは暴れないとっても優しい魔獣なのに、どうして暴れる魔獣が居るんだろう?
馬車が動き始めてすぐ、モリオンがお父さんにお話しました。
「ねえねえ、僕やくろにゃんが移動の闇魔法使ってるのここに居る人間以外に見られないなら、どんどん魔法使っても良いんでしょう。」
「どんどんって。いくら見られてなくてもそんなにどんどん使って良い魔法じゃないんだぞ。それにもし移動した先に人が居たらどうする。」
「だからぁ。」
モリオンが窓から出てお父さんにもお外見るように言いました。僕もお父さんと窓の間からお顔無理やり入れてお外見ます。モリオンが遠くに見えるお山指差しました。それでお父さんにそのお山の方に行くのか聞きます。お父さんがそうだって言ったらモリオンがパッて黒い中に消えちゃいました。どこに行ったのかな? 少ししたらモリオン戻ってきて、
「大丈夫誰も居なかったよ。あの先頭で馬に乗ってる人止めるね。」
って言って先頭歩いてるオリバーさん達を止めました。それから大きな黒い丸出して入って入ってって。お父さんがモリオンにお話聞こうとしてたけど、モリオン先に丸に入っちゃいました。オリバーさんがどうするかお父さんに聞きに来ました。
「はぁ、仕方ない。とりあえずついて行くしかないだろう。」
またまたみんなで黒い丸の中に入りました。着いた所は今まで居た森とおんなじ森の中でした。
「ここさっきの森だよ。僕今までは初めての場所に魔法で移動するとき、少し時間がかかったしあんまり遠い場所には行けなかったけど、この頃ちょっと見ただけでも移動できるようになったんだ。くろにゃんもそうでしょう?」
「俺はお前程早く移動はできないぞ。精霊と俺を比べるな。」
くろにゃんがプイって横向きました。馬車にオリバーさんとノアさんが近づいて来ました。それでお父さんとお話し合いです。早く行くにはとかでも人に見られたらとかいろんなお話してます。あとはザクスさんやザクスさんのお兄ちゃんが驚くとか、何て説明すればいいとかです。せっかくモリオンが魔法使ってくれるのに早く行こうよ。
やっとお話し合いが終わってお父さんが言いました。ザクスさんのお兄さんがいる街の近くは森とか林がないから、1番近くの森まではモリオンの魔法でどんどん進むって。あとは馬車で行きます。本当は7回寝ないと街に着かないけど、モリオンの魔法で2回寝るだけで街に着くって。やったぁ。僕たくさん馬車に乗ると飽きちゃうの。たくさんくろにゃんにおもちゃ持ってきて貰ったけど…。でもずっと馬車つまんない。
次はあの山だってお父さんが遠くの山を指差します。
「分かったぁ!」
モリオンがまた黒い丸出しました。ぞろぞろみんなで丸を潜ります。それでお父さんが言った場所まで夜までに着きました。今日はこの森でみんなでお泊まりです。
ノアさんと騎士さん達がご飯作ってくれます。待ってる間僕達はテントの周りで冒険者ごっこです。お兄ちゃん達一緒に遊んでくれたよ。お兄ちゃん達ずっと学校で遊べなかったからとっても嬉しかったです。
夜も一緒のテントで寝ました。アンソニーお兄ちゃんがどうして夜森の中歩かないか教えてくれました。
森の中は真っ暗、光の魔力石で明るくしてもあんまりよく見えません。暗い所をたくさんの荷物持って歩くと転んでお怪我しちゃうかもしれないでしょう。だから暗い時はあんまり歩かないんだって。
それから夜は強い魔獣が起きる時間です。起きて来てご飯探すんだって。魔獣は真っ暗の中でもお目めがぱっちりです。僕達は見えなくてふらふらだけど魔獣は見えるから、ふらふらの僕達のこと餌にしようとして寄って来ます。
「今外で騎士が見張りしてるでしょう。たくさんの魔力石でテントの周り明るくして。あれはね魔獣が急に襲ってきてもいつでも戦えるようにしてるんだよ。バラバラの小さい光の中で戦うより、集まって明るい中で戦った方が怪我しにくいからね。」
「でもでもリュカいましゅ。よるあるいてもあかるいでしゅよ。それにマシロ達がけっかいはってくれるでしゅ。」
「あ~、確かにそうなんだけど…。それはユーキ限定だからな。どう説明すれば良いかな? ユーキはいつもマシロ達と一緒だけど、騎士やオリバーさん達はマシロ達といつも一緒に居ないから、そういう人達はいつもこうしてるんだよ。」
う~ん。みんな僕達みたいにお友達になれば良いのに。そしたらマシロ達みたいに結界張って貰えるかもです。魔獣も妖精さんも精霊さんもみんなみんなお友達。僕がねぇ~って言ったらリュカ達もねぇ~って。今はテントの中だからリュカもディルも変身しないでテントの中でゴロゴロです。
「ねぇ~って、みんなユーキみたいに簡単にお友達になれないからね。」
「そうだぞ。俺なんか今まで1度も魔獣が寄ってきたことがないんだぞ。」
「ちょっとジョシュアそれいばれないからね。まあ、僕もあんまりそういうことないけど、後は相性もあるし。」
お兄ちゃん達のお話が止まらなくなっちゃいました。よく分かんないけど、やっぱりお友達たくさんが良いよ。そうだお兄ちゃん達こねこさん家族とかルーリアとかとかお話してみれば良いよ。もしかしたらお友達になれるかも。そんなこと考えてたらいつの間にか寝ちゃってました。
次の日は朝からモリオンの魔法じゃなくてみんなでぞろぞろ移動です。どんどん馬車が進んで大きな道の所に着きました。ここからザクスさんのお兄ちゃんの街までずっとまっすぐです。
僕達が進む方と反対の方に行く人達がたくさんでした。僕達と一緒の方に行く人居ないんだよ。たまにね僕が乗ってる馬車にお辞儀する人達もいます。窓からそれ見てたらお父さんが中に入りなさいって言いました。
「とうしゃんみんなあっちいくでしゅ。おじぎも。どちて?」
お父さんにっこり笑って僕の頭なでなでです。
「ユーキちゃんお母さんの方にいらっしゃい。絵本読んであげるわ。マシロが出てくる絵本よ」
「マシロ!」
絵本たくさん読んでもらってたら今日お泊りする所に着きました。それで僕が寝る時もお父さん達、僕達と反対の方に行く人達とたくさんお話し合いしてておやすみなさいできませんでした。
次の日も朝早くから馬車に乗ります。夕方になってオリバーさんが馬車に寄って来ました。
「見えました。ポートリーナの壁です。」
窓からお顔出して前を見ます。茶色の大きな壁が見えます。どんどん壁が近づいてきて、壁はカージナルと同じくらいの大きさでした。ん? 横見たらちょっと向こうの方に別の壁が見えました。僕がそっちの街の方見てたら、壁の方から声が聞こえました。
「ウイリアム!」
ザクスさんの声です。声のした方見たら馬に乗って走ってくるザクスさんが見えました。
「ザクシュしゃんでしゅ。ザクシュしゃんお~い!!」
みんなでお手て振ります。近づいてくるザクスさんのお顔とってもにっこりです。あっ! 僕忘れ物しちゃった! ザクスさんにお菓子のプレゼント持ってくるの忘れちゃったよ。後でくろにゃんにお家に行ってもらって持ってきてもらおう。だってもう場所分かったからいつでもお家に行けるでしょう?




