表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。〜異世界で幸せに暮らします〜  作者: ありぽん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

154/645

特別編 今日はくろにゃんの日?

 今日は20年2月22日。読者の方に言われて気がつきました(^^;;

 ニャンニャンニャンと言えば、そうくろにゃん(ルドック)の日。

 なので今日は急遽、くろにゃん特別編をお送りします。

 ある日のくろにゃんの1日です。では、どうぞ!


   *********************


「くろにゃん、どこでしゅか?あしょぶでしゅう!」


 ユーキの声が聞こえる。朝から相変わらず元気だ。それに俺の名前はルドックだ。けしてくろにゃんではない。だが、ユーキの母親がくろにゃんと呼ぶ事を許してしまった。父親は俺の味方をしてくれたのに。

 寝ていたソファーから立ち上がり、ユーキの声が聞こえた方へ向かう。部屋を出て、向かった場所はユーキの遊び専用の部屋だ。前足でドアを開けると、すでに全員が揃っていた。


「くろにゃんきたでしゅ。おままごとしゅるでしゅよ。くろにゃんは、おみしぇのひとでしゅ。」


 カゴを持たされ、ユーキが作った偽のご飯をそれに入れ運ぶ。マシロは材料を持ってくる係で、他はお客らしい。エシェットは…。絨毯の上で寝ている。だがユーキがエシェットの所に持って行けと言い、その通りにすると、ちゃんと起き上がり遊んでいた。


 ここへ来て、この屋敷に住む全員が、ユーキをとても大切に思っている事がすぐに分かった。もちろん人間だけではない。マシロ達のユーキ大好きな気持ちは、言葉だけではなく、態度でも表している。

 

 これはつい最近の出来事だ。ある1日と言って良いだろう。

 その日は朝からスペシャルブランコと言うものを見た。マシロがユーキを咥え、上に放り投げるとユーキはクルクル2回転し、落ちてきたところをマシロがキャッチする、というものだ。キャッキャ喜んでいるユーキ。それを真似するようにクルクル飛びながら回転するシルフィー達。ところがだ。


「ユーキイイイイイイ!!」


 ウイリアムの叫び声がしたと思ったら、ウイリアムがユーキ達を叱り始めた。どうもあのスペシャルブランコという物は、やってはいけない物だったらしい。しかも前よりも進化していたらしい。


「何で前より回転が多くなってるんだ。シルフィー達も真似してるし。マシロ、やるなって言ってあるだろう。くろにゃんも止めないか!」


 は?何で俺が?俺は今日初めて見たんだぞ。どうして俺が怒られなくてはいけないんだ。


「だが、ルドガーは面白いと言っていたぞ。」


 そうマシロが言うと、ウイリアムが舌打ちをした。


「チッ、父さんと話してくる。いいか。やるんじゃないぞ!」


 ウイリアムにそう言われて、ブスッとしたユーキの顔は、まんまるになっていて面白い。そう言えば、俺達の事でルオンに怒ってくれた時は、同じ怒っている顔でも違ったな。今の方は面白いし可愛い。


 ブーブー言ってるユーキ達をなだめるように、今度はエシェットが外へユーキ達を連れ出した。外に行くという事で、兄のアンソニーが付いてきた。

 行った場所は大きな木の生えている所だった。ユーキはじいじの木と呼んでいる。とっても長寿の木だ。キミルが近づき木の様子を見る。


「うん。この木元気!大事にしてね。」


「はいでしゅ!!」


 元気よく返事をするユーキ。しかし少し経つと今度は、エシェットがユーキを抱っこして1番下の枝に登り、そこからエシェットとマシロの魔法を使い、くるくると落ちて来てマシロの上に着地した。これの名前は「クルクル、ぽん」と言うらしい。さっきのと同じような気がするが…。まあ、楽しんでいるから良いだろう。アンソニーは嫌そうな顔をしていたが、止めていないしな。

 が、ここでもウイリアムの怒鳴り声が。


「ユーキイイイイイ!!」


 今度は何だ。そう思ったが、やはり怒られた理由はこの遊びが原因らしい。今度はアンソニーも一緒に怒られている。それを止めに入ったのがルドガーだ。ルドガーはユーキの「スペシャルブランコ」も「クルクル、ぽんも」やっても良い、子供は元気が1番とか言っている。少しの争いの後、突然2人が俺に話しかけてきた。


「お前はどう思う!!」


 だから何で俺なんだ。俺はこれらを今日初めて見たし、俺が何か言ってユーキがそれに従うのか?そんな事ないだろう。

 それなのに大人2人は、俺に意見を求めてくる。そんな俺を見てエシェットは大笑いしているし、ユーキはキラキラした目で訴えかけてくる。


「くろにゃん、どうなんだ。お前から見て、あれは危ないと思わないか?」


「エシェットとマシロのやる事じゃ。失敗などないじゃろう?」


 今ここにいる人間、魔獣、妖精、精霊の中で、どっち付かずは俺だけだ。キミルはすでにユーキに付いてる。アンソニーは…、すでに居なくなっていた。逃げたんだ。

 全員からかなりの圧を感じる。俺の考えは…。


 俺は一目散に逃げ出した。逃げるが1番だ。あんな所にいたら身がもたない。が、走る俺をエシェットがサッサと捕まえ、元の場所に戻されてしまった。そして俺を囲むように皆んなが集まる。仕方ない。答えるしかなさそうだ。


「俺はユーキの味方だ。」


 そう言うと、ユーキは溢れんばかりの笑顔で俺に抱きついてきた。


「ありがとでしゅう!くろにゃんありがとでしゅ!!」


 うっ。俺はこの笑顔に弱いんだ。顔が緩んでしまう。

 ウイリアムはがっくりし、それでも反対だと言って、オリビアと話をしてくると言って、屋敷に戻って行った。

 そのあと、ルドガーが見ている約束で、ユーキは「クルクル、ぽん」をもう1度だけやり、昼ご飯へと屋敷に戻った。


 午後は昼ご飯を食べたユーキが、部屋に戻り昼寝を始めた。ふう、やっと落ち着いた感じがする。少し長く昼寝をしていてくれないか。俺は疲れた。

 しかし俺の願いは叶わなかった。街で何かあったらしく、外が急に騒がしくなり、ユーキがその騒ぎでいつもより早く起きてしまった。

 すぐに騒ぎは収まったが、早く起きてしまったはずのユーキはとっても元気で、遊びの部屋に行くと、午前中よりもテンション高く遊び始めた。ままごとの続きだ。

 

 今度は乗り物に乗って、ご飯を届けるという物で、俺はその乗り物にくっつけた紐を引っ張り、乗り物を動かしてやる。それを延々と夕ご飯まで続けた。正直疲れた。今までマシロはずっとこれをしてきたのか?やはりさすが変異種のフェンリルだ。


 夕ご飯を食べ終わり、休憩室でゆっくりしていると、ユーキがこっくりこっくりし始めた。ウイリアムが抱き上げ、オリビアと全員で部屋に向かう。ユーキがベットに入ると、ウイリアムは俺に後でウイリアムの仕事の部屋へ来るように言い、部屋から出て行った。オリビアに絵本を読んでもらい、すぐにユーキは眠りについた。


 俺は言われた通り、ウイリアムの仕事部屋に向かった。部屋に入ると、ウイリアムはソファーに座っていた。


「何のようだ?」


「ユーキについてなんだが。話しておこうと思ってな。」


 ウイリアムの話は、ユーキを大切にしてほしいというモノだった。マシロ達はすぐにユーキのお願いを聞いてしまうから、俺にはそれを見張ってほしい、危ないと思ったらすぐに止めてくれと。俺が1番冷静に判断できるだろうと言うのが理由らしい。


 だから何で俺なんだ。俺だってユーキの願いは叶えてやりたいし、ユーキに頼まれたら絶対分かったと、返事をするだろう。何故か?大好きで大切なユーキだぞ。当たり前ではないか。


 俺はフラフラ部屋から出て、ユーキの元に戻る。何でこう皆んな俺にいろいろ言ってくるんだ。部屋に戻り、自分用に用意してもらったクッションに丸くなる。全員すでにぐっすり寝ていた。エシェットとマシロはチラッと目でこちらを見て、ニヤッと笑っていたが。

 はぁ、今日は疲れた。ユーキと一緒に居られるのは嬉しいが、これは想定外だ。これからこんな毎日が続くのか?まあ、ユーキの事だから仕方ないが。

 あの笑顔を見るために、優しい心のそばにいるために、一緒に居ると決めたのは俺だ。そのためにも頑張らなくては。


 が、名前はどうにかならないものか。くろにゃん…。いつも紹介されると同情されるのだが…。俺の名前はルドックだ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] お疲れ様です。 くろにゃん、板挟みだね… 頑張ってるんだね…(゜-Å)ホロリ 大丈夫、ルドックと呼んでくれる日は 来るよ(多分…)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ