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問おう! 貴方ならこの状況、歓喜しますか? 絶望しますか?  作者: Teko
2章 王都までの旅路 〜残念美少女から普通の美少女になります〜
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53 おっさんの存在

 

 水色に光るゴーレムは回れ右をすると、また地鳴りの足音を立てて去っていった。


「えっ!? ザーディアスさん、行っちゃったの?」


「あー……うん。実はね――」


 俺は馬車で逃げる準備を整えていた一同に事の顛末を説明した。


「――じゃあ、あのゴーレムはザーディアスさんを呼び出す為に来たってこと?」


「あそこまでしないと来ないって思ったんじゃないかな? 依頼主……」


 ザーディアスさんらしいと皆、苦笑い。


「でも、お別れくらいちゃんと言いたかったな……」


「そうだね。色々お世話になったし、楽しかったのにな……」


 リュッカ達はどこか寂しそうに語る。リュッカは戦闘の事で、アイシアは意気投合もしてたみたいだし、無理もない。


「あのおっさんの事だよ、近いうちにひょっこり出てくるんじゃない?」


 その言葉に二人はくすっと小さく笑い、顔を見合わせる。


「そうかも」


 寂しさは何処かへ消えてしまったようだ。あのおっさんがあっさり別れたのは正解だったかもしれない。面と向かって別れたら、二人はちょっと引きずりそうだ。


 だが、そんないい雰囲気もぶち壊す、動揺した声で流れを乱していく。


「ちょっ! ちょっと待てよ! あのおっさんいなかったら、この森抜けらんねぇだろ!!」


 コイツのポンコツ……役立たずぶりは全員知ってる。一名を除いて、皆呆れ顔をする。除いた一名も動揺を隠せない。どれだけザーディアスのことを頼ってたんだか気がしれない。


「あのさ、元々森を抜ける前におっさんは抜けるって言ってたよ」


「そうだよラッセ。それが少し早くなっただけだ」


「ザーディアスさんがいなくても大丈夫です。私、頑張ります!」


「……リュッカ、立場が逆転してるよ。私達、守られる側……」


「あっ……!」


 随分と打ち解けあっている気がする。これもおっさんのお陰かな。何だかんだ色々してくれたからな、あのおっさん。


 ちょっと寂しさと動揺が空気をかき乱す中、払拭する為、一同に呼びかける。


「とにかく、明日からはおっさん抜きで王都まで行くぞー!」


「おー!!」


 それにしても、あんなゴーレムを作る依頼主ってどんな人なんだろ。少し興味が湧く。


 ふと、ゴーレムがいた場所を見ると、


「あれ?」


 あれだけの巨体が忽然と姿を消したのだ。リュッカの話曰く、ルーンゴーレムは魔石が本体だと、おっさんと合流したから縮んだのかな?


 そんな事を考えながら、俺達は寝場所へと向かった。

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