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問おう! 貴方ならこの状況、歓喜しますか? 絶望しますか?  作者: Teko
2章 王都までの旅路 〜残念美少女から普通の美少女になります〜
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27 落とし所

 

 俺の表情は少し暗い。それはおっさんの言った通り、いや、ダメではなかったのだが問題があった。


 なんでもバトソンさんはもう少しで五十になるおじさんだ。昨晩のお酒がきつかったらしく、本調子ではない。とはいえ、五日後にはせめて王都近くまでには行きたいため、今日には出なければならないという事。


「――つまりなんだ。一緒に連れてってやってもいいが、出来れば護衛付きがいいって事で相談に来たってことか?」


「はい。……調子が良ければ、リリアちゃんの望みを叶えてあげたかったですが、この通り歳でして、責任を持つにしても今の状態じゃ荷が重くてねぇ」


 バトソンさんは責任を持って、そして割り切るところは割り切って、しっかり大人の対応をする。それに比べたら俺は――はぁ、人の事言えないな。


「はっ、大見得切った割にはダメじゃねぇか。ガキが……」


 オメェにだけは言われたくねぇよ。


 思わず舌打ちをする。そんな俺をニヤついたドヤ顔で見た後、さらにバトソンに話をつける。


「いやいや、体調がお悪いのにご足労ご苦労様。だったら予定通り、そこの女達は俺達が責任持って護衛するからよ、おっさんと銀髪のガキは二人で行きな」


 コイツのこの態度にまた頭に血が上っていく。感情が抑えきれない。


「だから! お前が信用出来ないから話てんだろ!」


「信用できないだぁ〜? 俺の何を知ってんだぁ? ガキ」


「下心が見え見えなんだよ!」


 周りは(リリア)が男言葉で喋るのに驚いている。また、おっさんが止めに入る。


「まあまあまあ、嬢ちゃんの気持ちは分かるぜ。大事なお友達だもんな。信用ならない奴にお友達は任せられないもんな」


「おい、おっさん……じゃない、ザーディアス……さん?」


 やはり、このクズ(ラッセ)はザーディアスよりもかなり格下らしい。態度の違いったらない。


「ん? どした?」


「俺の言い分は――」


「いや、ガキのお前さんの言い分は全く信用ならん。誰だって分かるぞ」


 額から汗をつたわせながら焦り始める。


「いや、俺は――」


「この可愛い嬢ちゃん達に手ぇ出せねえかなぁって思ったんだろ?」


「――っ!」


 図星を突かれた顔をするが、アイシア以外、みんな気付いてるよ。アイシアだけきょとんとしてるけど。これだから心配なんだよ。


「だったらよ。おじさんもついて行こうか?」


「は? おじさんが?」


 俺は益々信用ならないと目を向ける。


「おいおい、そんな顔すんなよ。おじさんSランクよ。強いよ、頼もしいよ、優しくするよ〜」


 素直にこう思った――めっちゃ胡散臭い! 


 だが、このおっさんに助け船を出したのは茶髪の剣士さんだった。


「それは心強いよ。Sランク冒険者に護衛なんて普通してくれないよ。実績だって十分だし――」


「でも、スケベだって言ってたし、早々信用出来ません」


 疑いの態度は変えない俺に、さらに説得をかけてくる。


「Sランクまでの実績は実力だけじゃない……信用を積み重ねたからこそ、成り上がれたものじゃないかな?」


「うっ……」


 そう言われると確かにと言い分に納得していると、さらに当事者の二人も説得をかけてくる。


「リリアちゃんがこんなに心配してくれて嬉しいよ。だからこそ、みんな安全に行くなら、ね」


「……リリアちゃん、心配に迷惑に色々かけちゃってごめん。これだけ迷惑かけて図々しいかもしれないけど、私もリリアちゃんと一緒に王都まで行けたら嬉しいよ。だから……」


 なんか変に意地を張っている自分の方がおかしい気がしてきた。銀髪の頭をがしがしと手でかく。


「わかった! わかりました。バトソンさんの事もあるし、仕方ないな……」


「ありがとう! リリアちゃん!」


 アイシアに抱きつかれながら渋々、妥協する事とした。

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