白妙菊
あなたと過ごす年月を
長く長く 重ねて
今 この思いは何だろう
燃えるように火を上げていたこの心は
いつしかその火を失って
残った小火が
白い灰の上を ちらちらと頼りなく
時折赤く照らすだけ
あなたと重ねた歳月に
あなたを想う私の心
燃え尽きたように
白く濁って 光を失う
もう戻れない
あの頃にはきっと
過ぎた日々のその向こう
あなたを想ってこの心を燃やす私が
きっとそこにいるのなら
あなたを想って 恋い焦がれた私は
きっともう どこにもいないね
シロタエギク(英名:dusty-miller)
キク科セネシオ属の花。別名、ダスティーミラー。一年中、淡黄色や黄色の花を咲かせる。原産地は、地中海沿岸。花言葉は、うすれゆく愛。
ひさしぶりの『花詩集』更新です。
今回は、花言葉と、花(というか、葉っていった方がいいのかも)の見た目から書きました。シロタエギクの葉は、白い粉が吹いたような感じの見た目です。そこから、(恋に)燃えていた心がいつしか燃え尽き、残ったのは白い灰だけ――っていうイメージがわきました。だから何かと“火”に関係する言葉が多いんです。
さて、少し話は変わりますが、嬉しいことがあったんです。実は、やっとさがしていた本が見つかったんですよ。二階の自室にあると思ってたら、一階にあったというしょうもないオチでした。ずっと、「この作品の参考資料にしたい! どこに行ったんだー!!」と、さがしていたのです。というわけで、これで思う存分書けます(多分)。
次回以降もそして他作品も、不定期でちまちま更新しますが、よろしくお願いしますです。
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参考資料
・浜田豊著『花の名前 —由来でわかる 花屋さんの花・身近な花522種—』、婦人生活社、[二〇〇〇年]
・金田初代文、金田洋一郎写真『持ち歩き! 花の事典970種 知りたい花の名前がわかる』、西東社、[二〇一五年]




