102. 鏡越しの甘い逆襲
チェリーとキウイがただイチャイチャする話が数話続きます。
ストーリー進行に大きく影響はしない話なので、読み飛ばしていただいても問題ありません。
※今回はお色気成分強めです
「お礼に私もチェリーさんを計測して差し上げます」
キウイは獲物を追い詰めるような瞳で微笑み、静かにそう告げた。
狭いランジェリーショップの試着室の中で、キウイはチェリーと向かい合っていた。
出口のカーテンを背にして立ち、キウイはチェリーの逃げ場を完全に塞いでいる。
先ほどまで楽しそうにキウイのバストを計測していたチェリーは、自分事になった途端にその恥ずかしさを認識したのか、みるみるうちに顔を真っ赤に染めていった。
「わ、私は今日は買わないですし……」
「せっかく二人で来たのですし、私にもチェリーさんの下着を選ばせてくださいよ」
「サイズ、店員さんに測ってもらったことありますからっ」
「さすがにヌードで測ったわけではないでしょう? 私がこの手で、正確な数値を測って差し上げますから。ほら、休憩時間が終わってしまいますよ?」
キウイがチェリーの耳元に唇を寄せてそっと囁く。
「私たちの仲です。今更恥ずかしがることないではないですか」
「……っ、あ……っ、はい……」
自分の言ったことを繰り返されて、ようやく観念したのか、顔を真っ赤にしたまま、チェリーは震える手で服のボタンに触れた。
キウイは、そんな愛しい人の姿を一秒たりとも見逃さないよう、瞬きも忘れて見つめた。
キウイの熱っぽい視線を感じてか、チェリーの指先がもどかしく空回る。
いつもなら手際よく着替えるはずのチェリーが、ボタン一つ外すのにも時間をかけている。
その不器用さが、今の彼女がいかに自分を意識しているかを物語っていて、キウイは堪えきれずに口元を緩ませた。
ワンピースが床に落ち、ふわりとしたキャミソールも取り払われる。
露わになっていく白い肌が、羞恥でほんのりと薄紅色に染まっていく様を、キウイはうっとりと瞳に焼き付けた。
「はぅ……っ」
最後に残った下着を外すと、チェリーはたまらず、自身の腕で胸元を隠して身を縮めた。
その小さく震える愛くるしい姿に、キウイは満足そうに口角を上げた。
「ほら、隠していたら計測できませんよ……腕を上げていただけますか?」
先ほどチェリーに言われた言葉を返すように、同じことを口にする。
キウイの甘く促すような声に、チェリーは羞恥に抵抗するように、キウイに背を向けてゆっくりと腕を外した。
後ろを向けば、キウイに胸を露わにせずに計測できる――そんな、羞恥心からくる必死の抵抗だったのだろう。
けれど、その健気な策は、チェリー自身をより恥ずかしい状況へと追い込むことになってしまった。
キウイは、そんな愛しい婚約者のうっかりとした失敗に、堪えきれず口元を緩ませた。
こんな無防備な姿を見せられては、理性など保てるはずもない。
チェリーが顔を向けた先、試着室の壁には、巨大な姿見が備え付けられている。
そこには、あられもない姿を晒したチェリーと――その背後に、吸い寄せられるようにそっと近づく、キウイの姿が映し出されていた。
「あ……」
鏡の中で、キウイと目が合う。
鏡越しに絡み合ったキウイの視線は、蕩けるように甘く、熱を帯びていた。
チェリーが己の失敗に気づき、息をのんだその瞬間――。
「本当に、愛らしい人ですね……」
キウイは背後から、愛おしさを噛み締めるように、ぎゅうっと強くチェリーの身体を抱きしめた。
「ひゃ……っ」
鏡に映った無防備な身体を眺めながら、チェリーの耳元に、熱い吐息と共に、甘く低い囁きを流し込む。
「チェリーさん、自分が計測される姿をそんなに目に焼き付けたかったのですか?」
「あ……ちが、これは……っ」
キウイがチェリーの胸の下にメジャーを当てていく。
「いいですよ。ほら、チェリーさんのお胸を計測させていただきます。……ちゃんと測れているか、鏡を見て確認していてくださいね」
キウイは耳元で甘く囁きながら、鏡越しのチェリーに見せつけるように、わざとゆっくりと動作を行った。
メジャーを丁寧に揃えるふりをして、指先を胸の下の柔らかなラインに這わせる。
敏感なアンダーバストを刺激するようなその手つきに、チェリーの身体がびくりと跳ねた。
「ふふ、くすぐったいですか? でも、動かないでくださいね。正確に測れませんから」
キウイは楽しげに目を細めると、背中からさらに深く身体を密着させた。
逃げ場のない甘い束縛に、チェリーは顔を真っ赤にしたまま、キウイにされるがままになっていた。
チェリーの柔らかな肉に、きゅっ、とメジャーを引き、わずかに締め付ける。
キウイは、その感触を指先で確かめるように、もう一度だけそっと撫でた。
「チェリーさん……アンダーバスト、測れましたよ。可愛らしいサイズですね」
キウイはそのまま、チェリーのお腹に手を添え、背中に抱きついたまま、チェリーを前屈みにさせた。
「ほら、次はトップバストですよ。力を抜いて鏡を見ていてくださいね」
計測するのに鏡を見る必要などないのに、チェリーは暗示にかかったかのように顔を上げる。
キウイはチェリーの背中に自分の胸を押し付けながら、前方の鏡を見据えた。
そこには、顔を真っ赤に染めて恥じらうチェリーと、その華奢な背中を愛おしそうに抱きすくめる自分の姿が映っていた。
(……ああ、なんて無防備で、愛らしい姿なのでしょう)
キウイの胸の奥で、暗く甘い独占欲が灯る。
誰にも見せたくない、自分だけが知っているチェリーの姿。
それを鏡越しに二人で共有しているという背徳感が、キウイの理性をじりじりと焦がした。
キウイはそのまま流れるようにメジャーの位置をずらし、今度はふわりとした膨らみの頂点へと這わせた。
キウイの手が、重力に従って無防備に垂れ下がったチェリーの柔らかな胸に、左右から包み込むように添えられる。
「……っ、んぅ……」
キウイは、メジャーを締めることなく、ただその位置で手を止めた。
そして、直接肌には触れないよう細心の注意を払いながら、メジャー越しにその膨らみの形をなぞるように指を這わせる。
薄いテープ一枚を隔てて伝わってくる熱と柔らかさに、キウイの指先が震えた。
触れてしまいたい。このまま掌で包み込んでしまいたい。
そんな衝動を必死に理性で押さえ込みながら、キウイは熱い溜息を漏らした。
「ふふ……柔らかくて……可愛らしいお胸ですね」
本心からの感想が、熱っぽい吐息と共に漏れる。
キウイはメジャー越しにその感触を楽しむように、背中からさらに体重を預けた。
自分の鼓動が、密着した背中を通してチェリーに伝わってしまっているかもしれない。だが、それさえも心地よかった。
「ち、ちょっと……ちゃんと、測って、くださいよぉっ……」
鏡の中のチェリーが、涙目になりながら抗議の視線を送ってくる。
その表情がたまらなく愛おしくて、キウイは口角が上がるのを抑えきれなかった。
「すみません……あまりにも素敵なので、思わず見惚れてしまっていました」
悪びれる様子もなく甘い声でそう囁くと、キウイはようやく指を動かし始めた。
キウイの指先が、メジャーを支えるふりをして、重力で尖った胸をかすめる。
鏡越しに、チェリーの身体が刺激と羞恥でぴくりと跳ねるのが見えた。
その反応のすべてが自分の手によるものだという事実が、キウイを甘い征服感で満たしていく。
(ずっと、こうしていたいですね……)
そんな名残惜しさを振り切るように、キウイは目盛りの数値をしっかりと脳裏に焼き付けた。
「……はい、計測完了です。とても愛らしい数字ですよ、チェリーさん」
満足げな声とともに、ようやく拘束を解く。
「……あ、はぅ……」
その場にへたり込みそうになるチェリーを、キウイは満足そうに、そして愛おしそうに支えた。
バストサイズの計測だけで2話使ってしまいました……(笑)
ちゃっかりお胸を眺めつつ、計測自体はなんだかんだ真面目にこなしてるチェリーと、
最終的にはちゃんと計測するものの過程は悪戯心にまみれているキウイです。
いい感じに二人の性格が出せたかと思います。
お買い物もちゃんとしますよ!




