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Our Story  作者: NeRix
水の章 第一部
43/481

第四十話 ごめんね【ミランダ】

 「すぐ・・・そっちに行くから・・・」

ニルスがまたうなされた。

寂しい、切ない、そういう声だ。


 「なんで・・・来ないの・・・」

たぶんこれはあたしに対してじゃない。

でも・・・今はあたししかいないからな・・・。


 「ニルス、大丈夫だよ」

ベッド・・・分けない方がいいのかな?

でも毎晩ってわけじゃないし・・・。

 「ほら、一緒にいるからさ」

ニルスの顔を胸に埋めてあげた。

・・・こうすれば落ち着くんだよね。


 「ん・・・ありがとう・・・」

「このまま寝るからさ。明日早く起きないとでしょ?」

「うん・・・」

今のニルスは小さい子どもみたいだ。

昼間と全然違う・・・。


 こうなんないくらい、もっと仲間が必要かもしれない。

ニルスが気を許せて、弱いところを見せられる人・・・。たくさんいれば、嫌な夢も変わってくると思う。

ただ、そう簡単には見つかんないよね・・・。



 「見てミランダ!たぶんあれだよ!」

ニルスが楽しそうに笑った。

きのう、暗闇の中であたしが抱いていた子とは別人みたいだ。


 「うん・・・あれだよね・・・」

「間違いないよ。だって・・・」

「言わないでよ・・・」

ロレッタを出て二日目、地図を頼りに辿り着いた岩場には、本当に洞窟があった。

そして、そこに居座ってるっていう魔物も・・・。


 「でも精霊の城に行くには突破しないといけない」

ニルスは緩い顔で笑っている。

なにこいつ・・・あたし恐いんだけど・・・。

 「ねえニルス・・・あれどうすんのよ?」

でも、覚悟を決めないといけない。

絶対に引き返す気はないって感じだから・・・。


 「けっこう距離があるからこっちには気付いてないね。まだ明るい内に辿り着けてよかった」

「どうする気かって聞いてんのよ・・・。あの狼、家くらい大きいじゃん・・・」

ここまで大きい魔物は初めて見る。

 真っ青な体毛は、一本一本がつららみたいに尖ってて、掠っただけで血が出そう。そんなのが洞窟の入り口で体を丸めて眠っている。


 「おとなしくしててくれればいいよね。寝てるみたいだし、音を立てなければ気付かれないかも」

「ニヤニヤすんな!襲ってきたらどうすんのよ?あんな大きいのあたし戦えないって」

「戦場にいた巨人とかドラゴンほどじゃない。それに戦うのはオレの役目だよ。必ず守るから安心して」

ニルスは余裕な顔を崩さなかった。

 あたしはダメだ。あれが目を覚ましたらって考えるだけで体が震える。

そういうのを見慣れてるニルスと違って、こっちは初めてなんだよ?「守る」って言われても恐いものは恐いっての・・・。


 「でも、戦わずに済んだ方がいいよね。とりあえず気付かれないように行ってみよう」

「・・・ゆっくりだよね?」

「そう、ゆっくり。岩陰に隠れながらこそこそ」

「・・・信じるからね」

洞窟の入り口・・・どのくらいでいけるかな?


 「じゃあ、出発。日が暮れる前に行けるといいね」

「そうだね・・・」

「本当に城があったら・・・今夜は泊めてもらおう」

ニルスが歩き始めた。

 幸いなことに、隠れられそうな岩はいっぱいある。丸いの、細長いの、尖ってるの・・・だから大丈夫・・・だと思う。

おふざけとかは絶対通用しないだろうから集中しよう。



 二人でこそこそ進んできた。

まだ先は長い・・・。


 「・・・」

緊張でもたもたしているあたしをニルスは待ってくれている。

動きには迷いがない、相当強い心臓だ。


 あたし・・・今までこんなに神経使ったことあったかな?

小石一つが靴に当たっただけで全身が強張る・・・ここまでのは絶対に無かった。


 「あとどのくらい?」とか気にする余裕もない。

ただニルスに付いて行くことだけを考えないと・・・。


 

 「・・・」

いくつ目かの岩陰で、ニルスの手が合図を出した。


 なんの合図よ・・・なんにも決めてないじゃない・・・なんかあんの?

あたしは初めて周りの様子を確認した。

 あ・・・やっと洞窟に一番近い岩陰まで移動できたんだ。・・・でもまだだ。狼はすぐそこだし、ここから入口まで身を隠すものはもう何もない。

どうするつもりなんだろう?


 「・・・」

ニルスは狼を普段より鋭い目つきでじっと見ている。

 たぶん、これが戦場に出ていた時の顔なんだ。

・・・あたしのおっぱいに顔埋めてた男の子とは思えないな。


 ていうか本当に大丈夫なの?

次にどうするかわかんないあたしに、この時間はとても辛く長く感じる。

狼が起きるかもしれないから小声であっても出したくない。


 ・・・もう耐えられないよ。

あたしはニルスの服を少しだけ引っ張って振り向かせた。

 「・・・」

ニルスは手を小さく上下させて「座ってて」って口だけを動かした。

 く・・・心臓がキリキリするー。

もう任せるよ?戻る気力なんかないからね?あたし死にたくないからね?



 「・・・」

ニルスが視線を足元に移した。

見つめているのは拳くらいの石・・・まさか・・・。

 「・・・」

ニルスがにっこり笑って石を拾い上げた。

 嘘だ・・・冗談?嘘だ・・・嘘だ・・・。

額、ほっぺ、首、肩、脇の下、背中、胸、お腹、お尻、太もも・・・いつの間にか全身に汗が伝ってる。


 「・・・」

ニルスは拾った石をおもいきり後ろへ放り投げた。

 バカ!ふざけんな!何考えてんのよ!

この一瞬で、服が汗でびちゃびちゃになった気がした。

 

 周りの世界がゆっくりになっている気がする。

ああ・・・気を失いたい・・・。



 後ろの方で、投げられた石が岩にぶつかる音が聞こえた。

案の定狼は目を覚まし、ゆっくりと体を起こして音の方向を探っている。

 たぶん、あっちに狼が行った隙に洞窟に入っちゃおうって考えなんだ。

けど・・・あいつ動かない。


 「ニルス・・・」

あたしは目をぎゅっと瞑って、ニルスの脚にしがみついていた。


 「ミランダ・・・気付かれたみたい・・・」

悪い夢であってほしい、それなら早く覚まさないと・・・。

 「あ・・・ああ・・・」

目を開くと、大きな狼が牙を剥いてあたしたちを睨んでいた。

動けない・・・瞼も閉じれなくなっちゃった・・・。


 「倒さないとダメか・・・」

ニルスの声が聞こえたと同時に狼が飛びかかってきた。

あたしたち二人くらい余裕で引き裂く、それくらい迫力のある爪と牙だ。

 

 あたしは迫る狼をただ見ていた。

また世界がゆっくりになっていく。


 牙・・・近付いてきてる。あたし噛み殺されるのか・・・。

メルダ・・・育ててくれてありがとう・・・。『生きるためにはなんでもしろ』って教えてくれたけど、もうなにしても無理だよ・・・。



 あれ・・・動きが・・・。

狼の牙は、あたしに届く前に金属音を立てて止まった。

なんだ・・・。


 「ミランダ、ちょっと離れてて」

ニルスが腰の剣を抜いて狼を止めている。

 「脚・・・動かせないからさ・・・」

「う・・・うん・・・」

た、助かったんだ・・・。


 「大丈夫だから下がっててね・・・」

ニルスの腕に力が入り、狼を押し返していく。

すげー・・・。


 「・・・斬り崩す」

押し負けて下がった狼に、今度はニルスが飛びかかった。

剣は一振りで牙を砕き、狼が怯んだ。

 「悪いけど・・・」

ニルスは間を置かずに喉元を狙いにいった。

あたしだったら一度距離取って様子見たかな・・・。 



 「なんだ・・・大きいだけか・・・」

喉笛を斬り裂かれた狼は、倒れてピクリとも動かなくなった。

 本当に大きいだけなのかは、ニルスにしかわからない。実力が違いすぎてそう思った可能性もある。

まあ、どっちにしろ・・・。


 「もう大丈夫だよミランダ」

長く続いていた緊張が少しずつ解けてく・・・。

ニルスの「大丈夫」とか「守る」はこれから疑わないんだろうな。


 「ニルス・・・立たせて・・・」

やっと出せた声は情けない言葉だった。

 「もう心配いらないよ」

「うん・・・」

頼りになる手を掴んだ。

まったく・・・やるじゃん・・・。


 「ほんとに・・・もう大丈夫なの?」

「そんなに強くなかった。音がした方に行かなかったから頭はいいと思ったんだけどね」

「そんなに・・・ね・・・」

横たわる真っ青な狼は、近くで見ると彫刻みたいに綺麗だ。

体毛、耳、爪、牙も水晶を削り出したみたいな透明感がある。


 「ニルスが斬った喉も最初からあったみたいになってるね」

「綺麗に斬ったからね」

「でも・・・なんか・・・」

「どうしたの?」

・・・なんか違和感。

狼には、たしかに斬られた痕がある。なのに痕だけなのはなんで?


 「ねえ・・・ちょっと変じゃない?」

ニルスにも伝えようと思った。

首を斬られたのに・・・生き物だったらありえないことだ。

 「血が出てないよ・・・」

「ああ・・・」

「それに・・・全然吠えたりしなかったね・・・」

「・・・」

ニルスが納めていた剣を抜いた。

また戦士の目だ・・・。


 「うん、たしかに変だと思う。こいつは魔族じゃないはず・・・少し調べてみよう」

「魔族ってそうなの?」

「うん、血も出ないし声も出さない。でもあいつらは境界の向こうにしかいないって・・・」

ニルスは警戒しながら倒れた狼に近寄った。

あたしも・・・。



 「ミランダ、下がって!!」

ニルスの急な大声で、あたしの体が固まった。


 「ニルス・・・」

ニルスの右腕から血が出ている。

 「大丈夫・・・岩陰にいて」

倒れていた狼が力強く起き上がって、また牙を剥いた。


 「・・・爪か、油断した。魔族なのかな・・・」

ニルスが左手で剣を構えた。

あたしは魔族を知らない、なにをもってそう思うのかは謎だ。

 それよりも今は狼の動きに注意しないといけない。

・・・今度は襲いかかってこないで距離を取ってる。・・・学んだんだ。


 「・・・動けなくするしかないな」

ニルスは血がいっぱい流れてるのに動じてない。

・・・戦場じゃ当たり前って感じ?


 「ふーん・・・追いつけないと思ってるのか」

後ろへ飛び退いた狼をニルスが追った。

 速い・・・予測してたみたいだ。

それに踏み込みの音がすごい・・・地面も変な抉れ方してる・・・。


 たぶん、あれに立ち向かえる人ってそんなにいないんだろうな。

そりゃ新聞の記者さん程度じゃ、これ以上調べらんないよ・・・。



 追いかけっこは、なぜかあたしの近くで終わった。

 

 「・・・」

狼は細長い岩の上からニルスを見下ろしている。

 ・・・お座りしてるみたいでちょっとかわいい。ていうかあんな足場でよくできるわね・・・。


 「寒い・・・。ドラゴンは火を吐くけど、あいつは氷なのかな?」

ニルスが呟いた。

 「・・・」

狼は口から冷気を吐いている。

 なにあれ・・・真冬の日みたいに白いしキラキラしてる。

・・・空気が一瞬で凍りつくくらい冷たいんだ。


 「やっぱり大きいだけじゃなかったか・・・」

ニルスが剣を振ると氷のかけらが舞った。

動かないと全身凍らされるのか・・・。


 「・・・」

狼が息を大きく吸い込んだ。

今度はもっと冷たそうな感じがする。


 ニルスが凍っちゃったらどうしよう・・・想像したくない。

なんとか攻めて早めに終わらしてほしいけど、あの細長い岩じゃ登ってる間に逃げられるし、隙だらけになってしまう。

どうすんだろ・・・あいつ速いし、走って逃げるとか絶対無理だよ・・・。


 「そろそろ下りてこい!!」

ニルスが剣を振り払った。

あたしの心配事は、ニルスにとってそうじゃなかったみたい・・・。


 ニルスが斬ったのは狼が足場にしていた細長い岩だ。

一撃で足元が崩れた狼は、突然のことに体をうまく操れず地面に落ちてくる。


 「・・・おしまいだ」

構えていたニルスが狼の首を斬り落とした。

表情一つ変えないんだ・・・。


 ・・・今のニルスはちょっとだけ恐い。

戦っている姿は普段の緩い男の子とは違って、狼の吐いた息よりも冷たい心を持っているように感じた。

雷神の息子で元戦士・・・これ見せられなかったら忘れるとこだったな。


 「見てミランダ。消えてく・・・やっぱり生き物じゃない」

狼は音もうめき声も立てずに消えた。

 たしかに生き物じゃなさそう。本当に魔族ってやつ?

洞窟・・・入って大丈夫なのかな?



 「・・・ケガしてない?」

ニルスが振り返った。

 「う、うん。あたしは平気だけど・・・」

「よかった・・・」

顔つきがいつもの感じに戻ってる。

ああ・・・やっと安心できるな。


 「ニルス、腕出して」

「え・・・」

「早く出すの」

あたしはニルスの右腕を指さした。

 「戦えない」って言った時「それは自分の役目」だってニルスは言った。

じゃあ、ここからはあたしの・・・。


 「あはは、自分で治せるよ。素質は無いけど、たぶん大丈夫」

「あたしも素質は高くないよ」

戦えないあたしができるのはこれくらいしかない。

 「戦いがニルスの役目なら、こっちはあたしの役目。奪還軍の治癒隊よりはずっと弱いけど任せて」

「・・・じゃあ、お願いしようかな」

ニルスは笑って腕を出してくれた。

・・・けっこう深いな。骨までは・・・いってないか。


 「頑張るから・・・」

あたしはニルスの血だらけの腕に手を当てた。

この傷・・・自分なら大声で叫んでたな。


 「ん・・・なんか暖かい」

「これが普通、治癒隊にいる人たちが異常なのよ。だから・・・少し時間がかかる。ごめんね・・・」

素質があれば、これくらいは一瞬で塞ぐことができるらしいけど・・・あたしには無理だ。

 「こっちの方がオレは好きだよ」

「・・・すぐに治った方がいいに決まってんじゃん」

「そういうんじゃない・・・」

ニルスはじっとあたしの手を見つめている。

・・・きっと治してあげよう。



 時間はかかったけど、ニルスの傷が塞がって血も完全に止まった。

最後はロゼに教わった水と風の魔法で綺麗にしてあげた・・・つもりだったんだけど・・・。


 深すぎる傷は早く治さないと痕が残る。あたしみたいに大した素質がなければ時間がかかるからそれは避けられない。

だから・・・ニルスの腕にも薄く爪痕が残ってしまった。

 

 「・・・ごめんね」

血も止めた。

傷も塞がった。

でもこれは一生消えない・・・。


 「ふふ、気にしてないよ。ミランダが治してくれて嬉しかった」

ニルスは笑って許してくれた。

きっと嘘は言ってないけど、それでも自分に素質があったらって思う。


 「じゃあ傷も治ったし・・・行ってみようか」

「ニルス、敵が弱そうだったらあたしも戦うからね。そうしたいんだ」

「え・・・ああ、痩せたいんだったっけ?」

ニルスは穏やかな顔であたしの下半身を見つめた。

 「・・・バカ」

「冗談だよ。なんていうのかな・・・戦うために旅をしてるわけじゃないから」

あたしに戦ってほしくないみたいに聞こえる。

でも一人じゃどうしようもない時はあるはず。


 「避けられない時の話よ」

「オレの後ろにいればいい。・・・そのために鍛えたんだから」

・・・好きで戦いたいわけじゃないけど、守ってもらうだけってのも違う気がする。

 「わかった、後ろから戦う」

「あはは、危なかったらそうしてね。じゃあ・・・探検だ」

ニルスが左手から炎を出した。

洞窟の中を調べるためなんだろうけど・・・。


 「光の魔法じゃなくていいの?」

「こっちの方が雰囲気出るかなって・・・」

「あはは、じゃあ二人分」

あたしも同じように左手から炎を出した。

 「これでもっと明るくなるよね」

「うん、助かるよ」

「じゃあ行くよ。探検隊長はあたしね」

「頼もしいね」

今度は後ろじゃなくて横を歩くことにした。

 仲間だから対等でいたいし遠慮もダメだ。これからも言いたいことは言って、やりたいことはやっていこう。


 

 「なんかずっと静かだね」

けっこう歩いたけど、洞窟の中は魔物なんて一切いなかった。

なんか拍子抜けって感じ・・・。


 「たしかに気配がないね。オレ、さっきからずっと水晶見てたよ」

「あたしも」

鍾乳石と水晶が炎を反射して視界がいい。

だから気が緩んできて、お喋りしたくなってくる。


 「あたし洞窟って初めてなんだけど綺麗だね」

「オレも初めて・・・本でしか知らなかった。鍾乳石って本当につららみたいで不思議・・・。指くらいの長さになるのに、何百年もかかるんだって」

「へー・・・すごいね」

「コウモリとかが住んでるっても書いてあったんだけど・・・いないね」

ニルスが子どもみたいな顔で笑った。

 戦士になる前の少年ニルスは、こういうことを今みたいな顔で勉強してたんだろうな。


 「ねえ、もっといろんなこと話してよ」

「え・・・そう言われると浮かんでこないな」

「あ・・・顔変えないでよ」

「・・・何言ってんの?」

あーあ、自然に出てくんの待つしかないのか。

次はいつ見れるかな・・・。



 「ねえ、これどう思う?」

かなり奥まで来たところでニルスが立ち止まった。

どうって・・・。


 『この先精霊の城。宝もなにもないので引き返してね』

立て札に子どもが考えたみたいな文章が書いてあった。

 正直に書いたのか、それとも来る人間を陥れようとしてるのか。

・・・判断が難しいな。


 「・・・目的は精霊の城よね?」

「うん」

「変な新聞が嘘ついてないか確かめよっか」

迷ってても仕方ないよね。

 「変な新聞じゃない。未知の世界だよ」

「はいはい、じゃあ行くしかないよね」

「ふふ、そうだね」

ここまで来たんだ。見ずには帰らない。


 「それにもう外は暗くなってると思う。今日は精霊の城に泊めてもらうんでしょ?」

「・・・まあね」

「交渉はあんたね」

「・・・頼んではみるよ」

二人で立て札を越えた。


 奥からは涼しい風が吹いている。

新聞で思いを馳せるよりも、こうやって肌で感じた方がいいよね。

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