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束の間 六
「会いに行かなかったんだ・・・」
「ひどいと思うか?」
「そこまでは思わないけど・・・かわいそうだなって」
「・・・」
「でも、間違ってるっても言えない。だって、たしかに聖女の戦いは終わってないし」
「そう、だから彼女を待つと決めた」
「じゃあ・・・聖女が目覚めた時のこと話してよ」
「・・・彼女が目覚める前に妹とは再会した」
「え・・・は?なんで?」
「・・・そういう風が吹いたんだ」
「風?」
「・・・順番に話そう」
「うん、教えてほしい」
「しばらくは平穏な日々だったんだ・・・」




