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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第3章

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92回目 事が終わったあとの処理 2

 後始末が完了するまでには、まだまだ時間がかかる。

 少しずつ進めていくつもりであった。

 幸い、事がこれ以上悪化する事は無い。



 既に売春組織は活動を停止している。

 完全な解体はさすがに難しいが、トモルが学校にいる間に再開される可能性は低い。

 少なくともトモルは、自分が学校に通ってる間は好きにさせるつもりはない。

 これ以外の様々な後ろ暗い活動も含めてだ。



 正義感からやってるわけではない。

 それも多少はあるが、本音はこうだ。

(動いてるのは、俺の組織だけでいい)

 他は邪魔なだけである。



 何の事はない、トモルにとって他の派閥やら組織やらは邪魔なだけである。

 自分に有利に働かないものなど、存在を許すわけにはいかない。

 たとえ利用可能だとしても、自分のものでないものはいつ裏切るか分からない。

 そうなるくらいなら、さっさと潰した方が後腐れがなくて良い。

 でなければ、何時どこで敵に回るか分からない。

 そんな危険を野放しにするわけにはいかなかった。



 そんな自分勝手な理由で、トモルは学校内の様々な存在を潰していく。

 今回の女子学生を使った売春組織についてもそうだ。

 様々な貴族家に恩を売る、交渉の材料を作る為に潰した。

 これを機会に顔見知りになるために。

 出来れば部屋住みでくすぶってる者を引き抜けるように。



 これからの組織戦・集団戦を考えれば、人材は少しでも確保しておきたい。

 将来、実家の方で使う人材確保のためだけではなく。



 ただそういう理由だけで、学校内の組織を一つ潰したのだ。

 被害者を助けるのが理由ではない。

 それはついでだ。

 可哀相な話だが、トモルにとってはどうでもいい事だ



 同様の理由で、今後も学校内にある不穏な組織は潰していく。

 それによってトモルに有利になるか。

 今後の利益になるか。

 重要なのはここだ。



 結果として誰かが助かるかもしれない。

 しかし、それは組織を潰すことによって自然発生するものだ。

 目指す目的でもなんでもない。



 それが証拠に、トモルは売春をさせられていた女子の保護は考えていない。

 そういう事をさせられていたという情報は全て公表するつもりである。

 卒業生も含めて。

 さかのぼれる全てを。



 でなければ、何も知らずに交際や婚約してる者達が可哀相だからだ。

 事実は事実としてしっかり知らしめねばならない。

 でなければ正確な判断が下せなくなる。

 可哀相だからと情報の隠匿をするつもりはない。

 それは隠蔽だ。

 嘘を吐くのと同義である。

 それにより新たな被害者を生み出す事になる。



 知らない方が幸せ、なんて事は無い。

 全てを知って、それで判断せねばならない。

 そうでなければ、知らないままに騙され続ける事になる。

 騙される被害者を生み出す。



 その上で、怨嗟の声が上がるなら、それはそれで良い。

 その声は加害者に向けられるのだから。

 今回の加害者は藤園の家である。

 それが糾弾され、恨まれていくというなら、それはそれで都合が良い。

 少なくともトモルが損をする事はない。



 その過程であちこちで破局が生まれるかもしれない。

 だが、それはトモルが関知する事ではない。

 それらを救済しなければならないのは加害者である。

 真実を公表したトモルではない。



 もっとも、被害者はそうは思わないだろう。

 加害者ではなく、真実を公表したトモルを恨むだろう。

 藤園は糾弾するには怖すぎる。

 だから、憂さ晴らしのサンドバッグにトモルを選ぶだろう。

 人間とは、そういう弱くて愚かな生き物だ。

 そのことをトモルは十分に理解している。



 だから、そうなったらそうなったでかまわない。

 そんな事をしてくるバカに容赦をするつもりはない。

 筋違いの恨みをぶつけてくるなら、潰して養分にして吸収するだけだ。

 恩と怨をはき違えるクズに容赦するつもりはない。



 そして、今回の出来事。

 これは今後、貴族社会で波紋をおこす事になるかもしれない。

 それが大きいのか小さいのかは分からない。

 だが、全く何の影響も与えないという事はないだろう。



 トモルとしては、それが自分にとって良い方向に向かうよう願うだけである。

 そうなるように誘導もしていくつもりでもある。

 しかし、一つだけ心がけてる事がある。



 嘘は吐かない。

 黙ってる、隠蔽するという形であっても。



 それがどんな結果をもたらすかは分からないが、ただこの一つだけ貫き通したかった。

 嘘を吐かない────真実や本音を率直にぶつけるという事を。

 出来るかどうかは分からないが、出来るだけそうしていきたかった。

 せめてその部分だけでも、他のどうしようもない連中とは違いを作っておきたかった。

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