表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
848/2601

八百四十八 結人編 「良いところも悪いところも」

十月二十一日。日曜日。今日は割と天気は良かった。




昨日の絵里奈と玲那の誕生日パーティーは、本気で楽しかった。地震があったり大雨があったり台風があったりしてどうしても手放しで楽しめない状況が続いたりもしたけど、何とか無事に過ごせて本当に良かった。


これからももしかしたら事件や事故や災害に巻き込まれることがあったりするかもしれないけど、僕たちはそれもみんなで支え合って乗り切っていこうって思える。


世の中には、僕たちみたいな生き方を馬鹿にする人も多いと思う。


『お花畑だ!』とか言う人も多いと思う。


だけどそういう人は、そんな風に他人を馬鹿にして不快にさせて、一体、何がしたいんだろう?。それで何を得られると思ってるんだろう?。


僕だって正直、そんな人のことは助けたいと思えない。そんなことをしてる人が困ってたって、力になりたいとは思えない。


もっとも、そういう人は、


『お前の助けなんて要らねーよ!』


とかも思ってそうだな。


助けが要らないというのなら、もし、知り合いだったとしても助けないように、余計な真似はしないようにしなくちゃいけないな。


僕は確かに弱っちくて何の力もない、モブみたいな存在だ。だから僕達のことを馬鹿にして『助けなんて要らない』と言ってる人まで助けられる力はない。そういう人と沙奈子や絵里奈や玲那や鷲崎わしざきさんが助けを求めてたら、間違いなく沙奈子たちを選ぶ。僕たちのことを馬鹿にしてた人のことはきっと見捨てる。


優先順位は、間違えたくない。


普段から他人を馬鹿にしてる人たちには、本当に困った時に、他の人のことは見捨ててでも助けてくれるっていう人は、周りにいるのかな。


少なくとも僕はそんな人とは普段でさえ関わりたくないんだけど……。


今の結人ゆうとくんもきっと、他の人は見捨てることになっても彼を助けたい。って思ってくれる人は決して多くないだろうな。それが現実って気もする。


たぶん、今の彼を助けようと思えるのは、鷲崎さんと僕たちと、ぎりぎり星谷ひかりたにさんまでくらいだろうな。


彼のファンだっていう子たちは、子供だから逆にまだ助けられる側だし。


それに、『なんか思ってたのと違った』って理由で彼のファンを辞める子もたくさんいたって言うし、ファンってやっぱり移り気なんだなって思ってしまった。


考えてみたら当然か。その人の一面だけを見て『好き』って思ってるわけだから、それが自分の自分の好みから外れてるって感じれば冷めて当然なんだ。


相手の良いところも悪いところも分かった上で『それでも好きだ』っていうのとは違うからね。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ