連作短編 節分、豆まきアルバイト、時給850円
昭和生まれの巫女 櫻花と平成のバイト巫女朱里が繰り広げるコメディ連作
『小説家になろう』の自主企画的なものに参加してみた短編だったが、主人公二人のコンビが非常に扱いやすく、結局十二編、十六万字分と、別項で紹介する『召喚魔法は上上下下アルバイト、時給850円』という長編を描いた。
ある意味矢久唯一のシリーズ作品。同時に、矢久が一番自由にのびのび好き勝手描いている作品でもある。
描いてて楽しいし、あとで自分で読んでも楽しいのだが、あくまで自己評価であり、一部を除いて、全然反応がない。自分が楽しいものが他人に楽しいとは限らないという典型なのか。他人の楽しいが自分にとって楽しくない場合、何を灯台にして描けばいいのだろうとは思う。
あまりに相手にされないので、公募作品に集中している現在は更新がストップしているが、全然まだ描けるし、こんなに離れてしまっていても、また続編描こうかなといつも思える二人の巫女話。
萌え追求というテーマを抱えていたが、それ自体がネタ。
本来なら萌えというものをリサーチしたりして、萌えるポイントのようなものを掴んでから、それを茶化すようなコメディにするのが、恐らくこれがプロ作品として通用するための要素なのだと思う。
しかし私はアニメ作品みたいなものをほとんど見ない文化(?)で生きてきたので、どうにもあの絵柄というか、雰囲気というかがなじめず、結局思いっきり芯を外した部分を萌えと主張し描きつづけていた。萌えキーワードであの作品見た萌え期待の読者にしてみれば「金返せ」的な内容だろう。
いやでも、おかげで今読んでもどこかから借りてきたネタではないなと思えるので、悔いはないかな。




