短編 女髪の手のひら
ハゲを求める女神と、ハゲたくない作家のせめぎあいから始まる物語
この話、小説賞に投稿する寸前までは『女神の手のひら』だった。
最後の最後で"女髪"に変わったのは、まぁ……ノリで……。
これもまた私と同じ立場にいる男が主人公だ。私小説というわけではないが、作家になりきれない男の葛藤を描くシリーズ第三弾となる(『~あの日から~』は有名作家になるから除外)2,5万字完結作品。
実は、冒頭に描いた部分(ハゲを求める女神と、ハゲたくない作家のせめぎあい)のストーリーだけで終わる予定だった。そこで終わらせなかったことが敗因だったのか、はたまたそれ以前の問題か。結構面白いと思うんだけどナァ……。
ちょっと話は脱線するが、様々なストーリーを描けば、当たり前だがさまざまな登場人物が生まれてくる。もちろんそれは筆者が創造するのだろうけど、だからとて、理想的な態度、セリフ、行動が取れるとは限らない。
それはなぜかって、ストーリーの背景がそれを許すとは限らないからだ。
最近はキャラ小説だっけ?……キャラのためにストーリーが創られるのが主流な気もするけど、ストーリーのために登場人物がいる矢久にとって、その登場人物が魅力的かどうかは、そのストーリーにその登場人物の特性がマッチするかも大きく影響する。
つまりキャラ設定が精細なだけでは、魅力的な登場人物を描けるとは限らないわけだ。墓穴掘ってるって?……まぁいいや。本題に戻すと、本作の女神様はそういう意味で、とても物語にフィットしたいいキャラだった。俺的に超好き(笑)




