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三長編 カモメたちの挽歌

 巨大人型兵器を操り敵を倒していくゲームを通じて芽生える青春物語


 調べてみたら加藤登紀子の歌に『カモメの挽歌』っていうのがあるね……。

 いやしかし、この題名はそこから取ったわけではない。いやホントに。

 ちなみに『破戒の海』も同名の作品が徳間書店から出ているが、ホントのホントに偶然だ。完成後しばらくしてネットで題名を検索して、始めて知ったし、正直苦しい。……この題名、譲れない……。


 ともあれ、題名が『カモメたちの挽歌』になったのは、本作のジャンルが、ガンダムみたいな、巨大メカを操る話だったので、題名がつく前は『メカモノ』というコードネーム?で読んでいたのだが、友人がふと、

「メカモノがカモメに見えた」

 とつぶやいたものだから、以後コードネームは『カモメ』に変わり、その後カモメの習性を調べ、物語に絡めることで必然性を持たせたという……。

 挽歌は、挽歌なんだもともと。内容的に。


 26万文字は『破戒の海』に次いで二番目の長さとなる。

 普通の公募ではエントリーできる小説賞はないのだが、ちょっと誘われて文字数無制限のweb小説投稿サイトコンテストへのエントリーだったため無問題。まぁ結局一次も通らなかったけどな。

 内容が内容なので、実際ゲーム化の企画が立っても説明できるよう、設定の時点で自分の中で一つ、ゲームシステムを構築した。26万文字まで膨れ上がってしまったのはその要素を盛り込んでアピールしとこうと思ったためだが、正直、設定を充分に生かせたかというと反省点が残る。最近特にライトノベルはやたらメディアミックスだから、そういうアピールもありだろうと思ったんだけど……。

 まぁ、システムは構築できているので、アナザーストーリーというか、同じゲームで他のチームという設定にすれば、いくらでもシリーズ化できる内容ではある。


 描いている最中、もちろんライバルはガンダムシリーズだった。正直あんまり詳しくないんだけど。

 だけど、改めて対抗心を燃やし、つくづく思うことがある。

「ファンネルという武器は、偉大だ……。(苦笑)」

 オリジナリティもビジュアル的(絵にした時のかっこよさ)にも、あれを越えるインパクトを持つ兵装を考えるのが非常に困難だと思った。

 結局"RRS"という兵装が対抗するための武器となったが、世の中すべての『メカモノ』探したら、こんな武器、既にあるのかな……。光線を打ち出すというだけの制約の中で、パイオニアである自信はあまりない。


 それと、メカデザインは小説の才能とは別の才能だ。有能なデザイナーとタッグを組まないとカンダムには勝てないとつくづく思った。

 さらに、ネットで見てうちひしがられたが、マニアが独自に研究してるものの積み重ねが、制作会社の土台を徹底的に支えている。長きに渡ってシリーズ化してきた積み重ねとファンの脳内補完が、もうサバンナに存在する巨大で堅固な蟻塚のようで、人一人の設定力ではかなうはずがない。

 長く、これ以上のメカモノが出ない理由がうなずける出来事でした。(苦笑)

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― 新着の感想 ―
[一言] 「カモメたちの挽歌」について 長く続いているシリーズモノは、どんどん後付の設定が広がっていくからなあ。 俺もロボの話を考えたことがあるよ。ロボの利点は簡単に腕や頭をぶっ飛ばせることだね、人…
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